森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.08.09
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山中先生の森田全集第5巻の説明より私の感想を書いてみました。

「神経質者は真面目で、完全欲が強いがゆえに世間常識の影響をうけやすい。例えば、世間ではしっかりしなければならないといっていると教えられると、自分もしっかりしなければならない、と自分自身を叱咤激励する、というような持ち味をもっている。世間の人はいい加減なところもあり、まあそういわれてもそうできるか……、少しはやったほうがいいけれどまあまあで……、真面目にやれといわれてもなあ……という程度に考えていく。
神経質者は真面目にと言われると少しでも怠けてはいけないとか、マイナスの心をおこしてはいけない、というふうに感じる。人を憎んではいけないとか嫉妬心をおこしてはいけないとか、そちらの方向にいってしまう。そういう自分の中の「かくあるべし」を認識して緩めていけばよい。われわれは、こうだからこうならなければいけないというように、とらわれていく段階で次々と「かくあるべし」をつくりあげていく。」

世の中の普通の人と神経症の人のもののとらえ方を適切に解説されている。
我々も普通のような人のように、人の言動に素直に対応したいと思う。
それには森田の大事なキーワードである「純な心」が絡んでいると思う。

「純な心」は常に自分が最初に感じた初一念から出発することである。
分かりやすくいえば、最初に「ハッ」とした感じから出発することである。
こんなに簡単なことはない。

見落したり、無視することがある。これが第一の問題である。

そのあとにすぐに「かくあるべし」の入った初二念、初三念といわれる感情が発生する。
森田ではそれをもとにして行動、実践してはいけないといっている。これが第二の問題である。
実際には多くの人がそれとは反対のことをおこなっている。葛藤や苦悩の発生はここに原因があるのである。

例えば目上の人から面倒な用事を頼まれたとする。自分には今やりかけの仕事がある。
そんな時普通は「イヤだなあ、イライラするなあ」という初一念の感情がわいてくるだろう。
続いて、「そんな気持ちになってはいけない。なんとか期待にこたえて、心証をよくしたい」等の第二念の感情が起きてくる。
森田では第二念の感情は無視するのです。必ず初一念の感情から出発するのです。

初二念、初三念に従うと、「イヤだなあ、イライラするなあ」という気持ちを打ち消そうとするから、自分の気持ちをやりくりするようになる。すると目上の人から頼まれた面倒な用事を忘れて、自分の心の状態と対話するようになるのです。
初一念から出発した場合は、常に目上の人から頼まれた面倒な用事の遂行の工夫に意識が向いてくる。自分の不快な感情と向き合うというより、それを抱えたまま意識の中心は物事本位となっているのです。





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Last updated  2013.08.09 07:52:44
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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