森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.08.14
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山中先生の欲望の記事より欲望について考えてみたい。
「われわれが欲望と呼んでいるものの中には、世間から押し付けられたいろいろなものが、入ってきている。
森田先生は、人並みに自動車が欲しいとか、世間的にもっともらしい配偶者を得たいなどというのは、かならずしもその人のほんとうの欲望ではない、といわれます。いわゆる神経症的な欲求なのか、ほんとうの自分の欲求なのかを見極めるよう心がけて、あまり世間常識にふりまわされないことが大事です。」

普通世間では欲望というと、食欲、物欲、性欲、安全欲などのことを指しているのではなかろうか。これらは人間の基本的な欲求であると思う。
これが満たされないと社会的欲求や自己実現の欲求を目指していくということにはならない。
だがこれらの欲求は現代の日本人には、程度の差はあるがある程度は満たされていると思う。
但しグルメ番組は毎日テレビから流れてくるし、消費欲求はテレビコマーシャルによってどんどん刺激されている。現代は一つの物欲などの欲望が充足されれば、またさらに大きな欲望が刺激されてしだいにエスカレートしていく。
物欲を充足させるために、我慢して働いているような状態である。
これは森田を学習している人はどう考えておられるのだろう。


普通の人間なら、精神拮抗作用によって当然歯止めがかかるものだと思う。
しかし、そういう生活にはまってしまうともはや歯止めをかけたくても、かけることはできなくなる。アルコール中毒、薬物依存、ギャンブル依存などの人を見ればそこから抜け出すことは並大抵のことではない。

また物欲の果てしない追及は、我々の長所である豊かな感受性がどんどん削られていくことになる。少々のことでは感動したり、喜びを感じることができなくなるのである。つまり自分たちが活かしてゆかなくてはならない感受性がしだいに失われていくのである。

また低次の欲望にしがみついていては、高次の欲求である「自己実現」「向上発展」等の本来の欲望の発揮に向かうことはない。

大体人間の便利さの限界は、江戸時代がマックスであるという人もいる。
江戸時代は自然循環が貫徹されていた。ゴミを捨てるというのではなく、ゴミは肥料として活かすというのが基本であった。今のように永遠に埋め立てゴミとして処理するという考えはなかった。それ以上便利で楽をする生活は、人類の滅亡に向かっているという考え方なのです。






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Last updated  2013.08.15 21:47:55
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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