森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.01.13
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昨日の引き続きです。森田理論の第2の要点について投稿します。
自分にとって都合の悪い出来事、問題のある出来事が目の前に突き出されたときにどのように対応すればよいのかという問題です。

よくありがちなことは、その事実を軽率に取り扱うことです。事実を無視してしまうことです。さらに進んで、事実を隠す、ごまかす、捻じ曲げる、責任転嫁をする。

そのための手段として、「かくあるべし」という観念で対応します。
気分、イメージ、雰囲気で判断してしまう。
先入観、決めつけ、思い込み、他人の意見で事実を解釈してしまう。
大衆意見、常識、先例、法律、しきたり、慣行で是非善悪の判断をおこなう。

この方向に向かうと、事実が見えなくなります。
事実を観念によって捏造してしまうことが起きます。
都合の悪い事実や問題のある事実はさらに混迷の度を深めていきます。

間違った行動や対策をとることによって、状況は益々悪化してきます。
神経症を発症して蟻地獄に落ちてしまうということになります。

森田理論では、自分にとって都合の悪い出来事、問題のある出来事に対してどのような対応をお勧めしているのか。

まず、本当の事実関係を精査しなさいということです。
観念や決めつけや前例に振り回されるのではなく、事実を事実として正しく取り扱いなさい。
問題のある不都合な出来事をゼロベースで見直しなさいということです。
同じような出来事であっても、すべて同じということはあり得ない。
真実こそが神様であるという立場に立つということです。

そういう態度をとり続けることで、事実を隠す、ごまかす、捻じ曲げる、責任転嫁することはなくなります。最初は精神的に耐えがたい痛みがありますが、いずれ消え去ります。

隠していると、どこかにほころびがでてくることが多くなります。
それをさらに隠す、ごまかす、捻じ曲げるための工作を考えて実行しなければなりません。

また、ごまかしている自分自身を嫌悪するようになります。
さらに、他人を欺くことですから、他人を不幸に陥れることになります。
他人の信頼は得られなくなります。他人から反発を受けることにもなります。

どんな不都合な事実であっても、基本的には、その事実、現実、現状を認める。
そして受け入れるようにするのです。

そしてどのような対策を立てて行動するとよいのかが明確になります。
事実にこだわればこだわるほど精度が増してくるのです。
問題解決、目標達成、相手との合意に至る確率が高くなります。

森田理論の言わんとするところを学習して、実行できるようになったとき、あなたの新しい人生が始まるのです。ぜひ事実にこだわる態度を身に着けていきましょう。





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Last updated  2021.01.13 06:20:05
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stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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