森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.01.24
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守離破という言葉があります。

この言葉の意味は、剣術などに取り組む時は、師匠についてまず「型」を身につける。「型」が身に着いたらオリジナリティを加えて改良する。
最終的には、全く新しい境地を自分なりに開発するということです。

「型」を身につけることから入るわけですが、ここが不十分なままだと次には進むことはできません。
「型なし」の状態で「離」の状態に移行すると、独りよがりで見苦しくなる。
神髄を会得していないので、自己流で横道にそれるばかりになる。
最初は疑問や異議をはさみたくなっても、師匠の教えてくれることを素直に受け入れることが肝心です。
楽器の演奏などですぐに上達する人は素直な人です。
師匠の教えてくれることを、そのまま素直に受け取り、我慢して練習を続ける人です。ここでは師匠の段階に到達したいという明確な意思を持って、とことん技を盗むという態度が必要になります。

入院生の井上常七さんは、森田先生の猫背の姿勢まで真似ていたといわれていましたが、その態度が大事になります。

では森田理論学習でいう「型」を身に着けるために必要なことは何でしょうか。
まず誰から学ぶかということが大切になります。
森田に詳しい人から学ぶことです。
当然森田療法の創始者である森田先生から学ぶことです。
残念ながら森田先生はもう生存しておられません。
次善の策としては、残された書物から学ぶことになります。
一番は「森田正馬全集」から学ぶことになります。
しかしこれは現実的ではありません。何しろ膨大です。
効率的に学ぶためには、「森田正馬全集第5巻」が一番だと思います。
それに加えて、「神経質の本態と療法」「神経衰弱と強迫観念の根治法」です。

ちなみに森田理論の造詣が深い三重野悌次郎氏は300回以上精読されていたそうです。それは無理としても、5回程度は繰り返していきたいものです。

読み方は人それぞれ工夫して、自分なりにアレンジしてもよいと思います。
ちなみに私は「森田正馬全集第5巻」は分厚い本を3分冊にして読んでいます。
さらに、「現代に生きる森田のことば」に引用されている部分をマーカーで印をつけて読みやすくしています。
さらにキーとなる重要な内容は、項目別にインデックスをつけて書き出しています。たとえば、神経症の成り立ち、感情の法則、両面観、森田の特殊用語、不即不離、純な心、あるがまま、事実本位、かくあるべし、生の欲望、不安と欲望、行動、劣等感、人間関係などです。


私は森田理論学習のポイント(いわゆる型)について次のように考えています。
1、生の欲望の発揮
2、不安の特徴と役割、不安と欲望の関係
3、「かくあるべし」(観念優先の態度)の弊害と苦悩の始まり
4、事実本位の生活態度の養成

これらは森田理論全体像として説明しているところです。
これら4つの深耕と関連性について学習を深めていけば、森田理論の「型」が完成します。いったん「型」が身についてくれば、いかようにも対応可能となります。





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Last updated  2022.01.24 13:21:54
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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