森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.05.25
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元中日ドラゴンズの山本昌さんのお話です。

僕は、毎年のように自分の投球フォームに手を加えているが、実は投手にとってフォームを改良することは勇気のいることなのだ。
改良して良い結果が出れば問題ないが、必ずしもそうなるとは限らない。
そして、一度変えてしまったフォームはなかなか元に戻しにくい。
表面上の動作は同じになったとしても、同じ感覚を取り戻すことは困難なのだ。

それでも僕は、まだよくなると信じて改良の道を選択してきた。
そのとき、ポイントとなるのが「変えていいものと変えてはいけないもの」の見極めだ。僕の場合、「変えてはいけないもの」のポイントが2つある。

1つ目は、球を離すタイミングだ。
2つ目は、利き腕と逆の体幹の動きだ。
逆にいえば、この2つの動作・感覚以外はどこをいじってもいいと考えている。


僕は調整のために2回ブルペンに入るようにしていた。
これは僕の中では変えてはいけないものだ。
そのときの体調に合わせて、球数は変えてもいいが、回数だけは2回で固定する。
もし、1回に減らしたら、リズムが狂って、試合に向けてベストなコンディションが作れなくなってします。
(山本昌という生き方 山本昌 小学館 69ページ)

この考え方はとても参考になります。
私は森田理論を生活に応用する場合、ここは変えてはいけないというものを考えてみた。
2つあると思います。

1つ目は、不安に対する態度です。
神経症的な不安は欲望の裏返しとして湧き上がってくるということです。
この点は森田理論学習でしっかりと理解してください。

ですから、不安の解消に取り組むよりも、生の欲望にエネルギーを投入していく。
その際、不安の役割を活用して、欲望が暴走しないように制御するように心がければ申し分ない。
老婆心ながら、一言付け加えると、現実的な不安の取り扱い方は違います。
これは、不安に学び、積極果敢に不安をなくするための行動をとることが欠かせません。

2つ目は、観念優先で事実、現実、現状を批判・否定しないということです。

森田でいうと「事実唯真」の態度を貫くということです。
どんなに理不尽な出来事が起きても、それを批判、否定しないで、あるがままに受け入れるようにすることです。
常に事実優先の態度を前面に押し出し、その後観念優先の理知の力を借りて総合的に判断する態度を堅持することです。

逆に言うと、それ以外のことは、少々アレンジを加えてもよい。
この2つがぶれないで、たとえ一時的に横道にそれても、元に戻ることができれば大丈夫だと思います。





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Last updated  2022.05.25 07:48:21
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