森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.07.15
XML
カテゴリ: 行動のポイント
昨日に引き続き、落語家の立川談四楼氏のお話です。

落語家というのは、付き人見習い、付き人、前座、二つ目、真打と昇進していく。
大まかにいうと、付き人は1年から2年、前座は5年、二つ目は8年から10年、真打は15年くらいかかる。
なかには前座から2つ目に昇進できない人もいる。
一人前の落語家として扱われるのは、二つ目からです。

付き人、前座はひたすら修行の毎日です。
挨拶、掃除、片付け、お茶くみ、鞄持ち、車の手配などをこなす。
落語の修行をしたくても、落語の稽古をつけてもらうことはない。
師匠の身近かなところにいて、立ち振る舞いや気配り、芸を覚えるということになる。付き人は、自分の師匠の身の回りの世話をする。

そのときに「立川寸志」という芸名をもらったと言われている。

1年ほど経った頃、寄席の楽屋に入って前座としての修行が始まった。
寄席に出入りする落語家やその他の芸人の世話をする仕事です。
下足番、上着の着脱、受け取り、ハンガー掛け、お茶出し、高座返し、太鼓叩き、タバコを買いに行く・・・。
寄席には落語家だけではなく、漫談師、漫才師、手品師、曲芸師などがやってきます。この人たちの名前を憶えて、それぞれの好みに合わせた的確な対応をする仕事です。たとえば、お茶出しでいうと、まず出すタイミングがある。
そしておいしいお茶を入れることが求められる。
お茶出しをついうっかりして、忘れていたというのでは話にならない。
熱いお茶を好む師匠もいれば、ちょっと温めのお茶を好む師匠もいる。

きちんとこなしていると、師匠から評価されるようになる。
度重なると、「今度、ウチにいらっしゃい。稽古をつけてあげるから」と言ってもらえる。
ここで「落語修行をしているのに、なぜお茶くみや雑事なんかをしなければならないのだ」という気持ちで取り組んでいると、いつまで経っても声はかからない。


前座時代の落語修行ですが、基本と基礎を固める時期です。
前座は決まった文句のマクラしかやってはいけないのです。
古典落語もアレンジを加えてはいけない。基本を忠実にこなすしか道はない。
才能があれば、個性を発揮して、お客様が喜ぶような噺をしてもよさそうに思うが、そこをぐっと我慢して基本を固めることに専念しないといけないのです。
基本に徹して基礎を固めることで、初めて応用とステップアップが可能となるのです。(ほめる力 立川談四楼 学研参照)


私は基本と基礎固めに3年を見ています。
1年目は森田理論学習の要点に従って、森田理論の基礎を固める。
2年目は森田理論の全体像を把握する。
森田理論には4つの大きな柱がある。それを理解して深耕する。
3年目は実際の生活面に応用して検証・活用していく。
その結果や情報を集談会で共有化していく。
基本と基礎がきちんとできれば、その後神経質者の人生観の確立に向かって飛び立つことができるようになります。
このプロセスを無視して、独自の道で森田を極めようとするのは、あまりにも早計ということになると思います。
基本と基礎が確立していないと型無しになってしまいます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.03 11:13:07
コメントを書く
[行動のポイント] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: