森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.12.15
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カテゴリ: 認識の誤り
白か黒か、100点か0点か、0か1かのデジタル思考、全か無か、成功か失敗か、○か×か、上手か下手か、合格か不合格か、プラスかマイナスか、親友か赤の他人か、というような極端な考え方をする人は、二分法的な思考方法をとっています。

0点と100点の間には、10点、20点・・・80点、90点という点数もあるのですが、中間の点は認めないというのです。
10点から90点はすべて0点とみなしているのです。
90点という高得点でも0点と判定しているのです。
この考え方は100点と0点の2つしかないということになります。

二分法的な立場に立つ人は、完全欲、完璧主義の傾向が際立って強く、「かくあるべし」を自分にも、他人にも情け容赦なく押し付けています。
人間関係は絶えず対立関係にあります。

自分が会社で誰もがやってしまうようなミスや失敗をしたとき、自分は何をやってもダメ人間だ。
もうこの会社で自分の居場所はなくなってしまったと思いがちです。
責任をとって辞めるしかないなどと大げさに考えてしまいます。

第3者から見て、とるに足らないミスや失敗が、あっという間に自分の一生を左右するような大問題に発展してしまうのです。

この考え方が他人に向けられると、小さなミスでも重箱の隅をつつくように責めたてます。決して容赦しないので人間関係は悪くなるばかりです。

白か黒という二分法的な見方・考え方は、自他ともに窮地に追い込みます。
早急に修正していかなければなりません。
どんな道があるのかを考えてみましょう。

この問題の解決のヒントを玉野井幹雄氏が次のように教えてくれています。
二分法的な思考をしている人は、現状をよくするためには、悪い部分を取り除けばよいと考えているようです。
決して善いものを増やそうとは考えない。あくまでも悪いものを減らすことによって、結果的に善い状態になろうとしているのです。
努力しないで、楽をして幸せをつかもうとしているのです。
そういう意味では消極的な生き方をしているのです。
実に虫のよいことを考えているのですが、その願いが叶うことはありません。


問題を解決するためには、悪い部分はそのままにして、善い部分を積極的に増やしていけばよいと考えているのです。
善いものを手に入れるためには、どんなに苦労してもよいと考えています。
二分法的な考え方をとっている人とは、思考方法が180度違うのです。
彼らが全く思いつかないようなことを考えているのです。
(いかにして悩みを解決するか 玉野井幹雄 自費出版 252ページ参照)


グレーというのは存在しないと考えています。
そして黒の部分を非難、否定し、自分の身の周りから排除し、不快感を払拭しようとしています。
それが実現すれば、当然幸せを手にできるはずだと考えているのです。

それに対してグレーを認めることができる人は、そんな理屈を押し通すのは無理がある。不快感をなくするよりも、別のやり方のほうが確実に幸せをつかむことができるじゃありませんか。
つまり黒を否定するのではなく、白に近づくことで幸せを手に入れようとしているのです。幸せは山の向こうにあるのではなく、自分でつかもうとしなければ手に入らない。
エネルギーの消耗を招いても、多少苦労をしても、努力して白を手にすれば幸せをつかむことができる。
黒を否定するくらいなら、白を手に入れる努力をした方が先決だと考えているのです。こういう人は多少不平不満があってもグレーときちんと向き合っている人だと思います。





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Last updated  2022.12.15 06:32:33
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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