森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.06.05
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人間は他人から非難、否定されるとすぐに気分を害するようだ。
本人がやる気をなくするだけではなく、非難、否定した人を恨むようになる。
非難、否定するのは信頼関係ができているときには、たまに絶大な効果をもたらすことがあるが、それ以外にはほとんど効果はない。

私の近くには「ほめる自動車教習所」というのがある。
その教習所の送迎車には堂々と「ほめる教習所」と書いてある。
やさしい女性の指導教官も多数いる。
ちなみにほめる教習を謳い始めてから生徒が増えてきたという。
運転免許はこういう教習所でとりたいものだ。

プロ野球の伝説のコーチ高畠導宏氏の指導方法は、まさにほめてほめてほめまくる指導方法だった。


「プロの世界に入ってくる人間は、必ずどこかにいいところがある、人より優れたところがなければプロには入ってこられません。だから私は、人より優れているその部分を徹底してほめようと思いました。以後30年、私は一度も選手を怒らずに通してきました。その方が、選手ははるかに成長するからです。だから、私のコーチ時代というのは、本当に選手をほめまくった30年だったと思います」

高畠氏は、プロ野球の選手の欠点は直そうとしても直るものではないといわれる。
「たとえば技術的なことで、その選手のバッティングに、ある欠点があったとします。しかし、ピッチャーがボールをリリースするところから、バッターのミートポイントまで距離はわずか約15メートルほどしかありません。
その短い距離をボールは0.4秒前後でやってきます。
しかも、プロの威力あるボールが、その間に沈んだり、食い込んできたり、逃げていったりするんです。
そしてボール球は見逃し、ストライクは打たなければならない。
プロ野球とはそういう世界です。その中で、身体が覚えてしまっている欠点を直そうとしたって、直るものではありません。
ああだこうだ、とコーチがいったって直らないんです。無駄な努力です。
だから長所を伸ばすんです。欠点を直すのではなく、その選手がほかの選手より優れているところを伸ばすことが重要なんです」
(甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯 門田隆将 講談社 265ページ)

この話は人を教育して一定のレベルに押し上げようとする時に参考になります。

それを土台にしてさらに多少の上積みを期待してよりよい提案をする。
そして失敗しても「ドンマイ、ドンマイ、そのうちきっとできるようになるはずだ」といって、暖かく見守る。

急いで理想の水準に到達させようとしないほうがよい。
目的に至るまでいくつかの段階を設けて、着実に階段を登らせる。
うまくいかなければ、元に戻って一緒に考えてみる。


そういう気持ちのない人は、人を指導・教育しようとしてはならない。
双方が同時に不幸になるからである。





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Last updated  2023.06.05 06:33:38
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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