森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.06.11
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第8回の形外会で書痙の行方さん曰く。
手が震えるのを止めよう、止めようと努力する心がとれなくて困る。
はからう心がいけないと思っても、どうしても自然にはからうようになって困ります。

これに対して森田先生は次のように回答された。

「はからう心」は、われわれの心の自然であるから、その「はからう心」そのままであるときに、すなわち「はからわぬ心」になるであります。
手の震えを止めよう、止めようとする心でもよし、そのままに押し通せばよい。
ただペンの持ち方は、けっして自分の心持のよいように、持ちかえるのでなく、正しい持ち方をして、字は震えても不格好でも、遅くとも読めるように、金釘流に書くということを忘れさえしなければよい。
自分で書痙をよくしよう、治そうということを実行しさえしなければよいのである。(森田全集 第5巻 87ページ)

行方氏はなんとかして書痙を治そうと考えている。
しかしいろんな病院にかかっているが全く治らない。


行方氏は森田理論を学習して、治そうというはからう気持ちがあると、注意や意識が書痙ばかりに振り向けられて症状はますます悪化するということはよく分かっている。しかしどうしてもはからいを止めることができない。
こういう場合、どうすればよいのでしょうかと森田先生に質問されたのである。

森田先生ははからいを止めようとするのは余計なことだと言われています。
普通ははからいを止めれば症状が楽になると考えやすい。
書痙は惨めだと感じるのも自然なことですし、なんとかして書痙を治したいと思うのも自然な感情です。
はからうことも自然な感情です。森田ではすべての感情に対して自然服従の立場です。はからってしまうという感情に対してもそのまま受容することが肝心です。
何とかして書痙を治したいという感情に対しても自然服従しなければならない。

森田先生は、書痙を改善したいという感情が湧き上がってきたのは自然現象である。その感情を取り消すことはできないし、取り消す必要もないと言われています。それを含めて湧き上がってきた感情には完全服従しなさいと言われています。





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Last updated  2025.06.11 06:31:50
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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