森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.08.06
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カテゴリ: 行動のポイント
昨日の続きです。
②感情や気分と行動は別物として取り扱う。感情と行動の分離のことです。

人生や仕事においては、気分が乗らない日や、困難に直面して気が重くなることがあります。松下幸之助氏は、そのような状況でも、感情に流されずに「やるべきこと」冷静に判断し、実行することの大切さを説いておられます。
「雨だから外出はいやだ」という気分や感情があったとしても、人と会う予定が決まっていれば、足を引きづってでも外出するという行動をとる必要があります。

これは、不快な感情を「あるがまま」に感じながらも、「なすべきこと」を実行していくという森田理論と同じ考え方です。
森田理論では、不安や恐怖という感情も、自然な心の動きとして受け入れ、排除しようとしません。
そのままの状態で横において、必要に応じて必要なだけの行動を心がけて、身体を動かしましょうと言っているのです。
つまり感情の奴隷になるのではなく、自由で責任ある行動をとることを目指しています。

「外出する気が起きない」という主観的な感情あっても、他人と約束がある、大事な会合がある、仕事に行く時間になったという客観的事実があれば、主観的な感情はそのままにして、客観的事実を重視して見切り発車して出かけましょうということです。


主観的事実とは、私たちが心の中で感じたり考えたりすること、つまり感情、気分、思考、欲求などです。
例えば「不安だ」「気分が乗らない」「○○してはいけない」といった感情や気分のことです。
これらは確かに「事実」として、その人にとっては存在するものです。

一方で、「客観的事実」とは、外界の出来事や状況、社会的規範、目の前の課題など、誰から見ても妥当性のある認識できる現実を指します。
「今日は仕事の日である」「約束がある」「目の前に解決すべき問題がある」といったものです。

森田理論では、この両方の「事実」を認めます。
主観的事実(不快な感情)があるからといって、それを否定したり無理に消そうとしたりしません。
しかし、その主観的事実にとらわれて、客観的事実に基づいた行動を無視することがないようにしましょうという理論です。

つまり、不快な感情(主観的事実)を「あるがまま」に受け入れつつ、客観的事実に基づいて行動・実践することで、結果として不安が軽減されたり、問題が解決に向かったりすると考えます。
森田で神経症が治るというのは、不安や症状に直接アタックするのではなく、外堀を埋めていくことで、結果的に不安や症状が小さくなっていくという理論です。





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Last updated  2025.08.06 06:20:04
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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