森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.10.02
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神経症で苦しんでいる人は、 ​「ネガティブな感情や気分が、日常生活を支配している」​ という話を聞きました。

神経症で苦しい時は、「この激しい怒りの感情を収めないと苦しくて仕方がない」「仮に無理して行動してもやることやすことがデタラメになる」と考えてしまう。
「感情と行動の区別」「感情と行動の分離」が大事だということは分かっているのですが、いかんせん応用できていないのです。

神経症を克服するためには、「感情本位」「気分本位」から脱却し、「感情はどうであれ、目的を達成するために行動する」という「目的本位」に転換することが欠かせません。
感情や気分は自然現象ですから自由に操作することはできません。
しかし、雨ふりを止めることはできませんが、傘をさして外出し、目的を果たすことは可能です。
神経症で苦しい時は、外出すれば服が濡れてしまう、靴や足元が汚れてしまうことを気にして、肝心の目的は蚊帳の外になっているということです。
マイナス感情がどんなに大きなものであっても、基本的には目的をしっかりと捉えておくことが肝心です。


帚木蓬生氏は、「生きる力 森田正馬の15の提言」(85ページ)の中で、 目的本位になるためには毎日同じ時間に同じ行動を繰り返し行う方法が一番簡単な方法だと述べておられます。
規則正しい生活習慣、ルーティンワークを確立することが大事になると説明されておられます。
これは森田理論の「目的本位」を実践するうえで、非常に有効かつ具体的な方法になると思います。

森田理論では、神経症にとらわれている状態を、意識が内側(不安や感情)に向かい過ぎている状態だと考えます。
この意識を外側、つまり現実世界での具体的な行動へと転換させるために規則正しい生活習慣、ルーティンワークを活用したいものです。

これは3か月くらい繰り返せば習慣化できます。
しかし、そんな堅苦しい生活はまっぴらごめんという人が多いのが現実です。
人生の楽しみ方はたくさんあるのに型にはまった生活は生きづらさにつながるというのです。

私はウィークディは規則正しい生活をしています。6時20分起床です。
その後は決まった時間に決まったことをしています。
緊張感を持って生活しているせいか、ここ何年も風邪を引いたことがありません。


起床時間は同じですが、懸案の事項への取り組み、田舎生活を楽しみ、飲み会に参加、芸能クラブに参加、イベントに参加、老人ホームの慰問活動など様々なことに取り組んでいます。
それらが生活を活性化するアクセントになっているのです。

ですから、一年中規則正しい生活という訳ではありません。
規則正しい生活は、建物でいえば基礎部分だと思います。
基礎がぐらついていては、どんなに立派な建物を立ててもいずれガタがきます。






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Last updated  2025.10.02 06:43:08コメント(0) | コメントを書く
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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