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旅の様子、少しずつご報告してまいります :)
今回の目玉(?)は、シリアでの列車の旅。レバノン訪問がメインの目的でしたが、シリアでの列車の旅を無理やり組み入れました。シリアという国はヨルダンと比べてかなり大きく、様々な表情を持つ非常に魅力に富んだ大国です。歴史の古さにかけては右に並ぶものなし? 国中に遺跡が残っており、現在でも発掘作業が続けられています。
そんなシリアの色々な表情を列車の旅で体験しちゃおう、というわけ。でも2日間では足りるはずもなし!! 今回は時間の関係で、ダマスカス→ホムス→ハマ→アレッポと、シリア国内を南北に縦断するだけの旅になってしまいました。


今回乗車した列車は一応、快速。結構(かなり?)古いです。窓にところどころ薄いひびが入っていますが...大丈夫? でも心配ご無用。車内はきれいに掃除されていますし、シートはゆったりとしていて、快適。アラブ式ですがトイレもちゃんと付いています。

今回は木曜日だったせいもあるのか、車内は地元のシリア人でぎっしり。家族連れや女性たちもたくさん乗っていました。外国人は私だけ。
実は列車の出発時刻に遅れそうになり、私はギリギリで駆け込み乗車をいたしました。発車の合図もなく、列車は時刻通りによろよろと動き始め、その後も「一体どうなるの?」というくらいノロノロ。
後で分かったのですが、都市部を抜けるまではかなり慎重な運転だったようです。それもそのはず。民家を縫うようにして線路が走っていますが、線路の上では子供たちが遊び、普通に人が歩いているのです。まさに道路と化している線路。踏切などもなく、人々が自由に往来しています。
車内では人々はすっかりリラックスして、物を食べたり、ごうごういびきをかいて眠っている人も。私もそのいびきの音に誘われて、爆睡してしまいました。絶対寝ない!って決意してたのに。悔しい~~。でも時々ふと眼を開けてみると、外は砂漠。砂漠の真ん中を線路が1本走っているような感じです。
ホムスについたのは太陽が少し傾き出した18時ごろ。ここからは私もばっちり目を開けて外の景色を楽しみました。ホムス以北は、これまでの景色とは一転。どこまでも肥沃な大地が広がります。イギリスの田園風景を思い出させるようなのどかな美しい風景です。
同じ中東でも、不毛のヨルダンとは違い、シリアの土地は豊かで緑が広がります。


↑ 車内からはこんな建物も見えました。 ↑ ホムス以北の風景です。
ハマを過ぎてしばらくしてからは、太陽がほとんど落ち、外の景色がだんだん見づらくなりました。車内では、人々がけっこう立ったり座ったり。アレッポまでは約6時間の旅。そろそろみんな疲れてきた? そんな頃から、たくさんの人に声をかけられるようになりました。やはり外国人が珍しいのでしょう。それにシリア人はとても人懐っこいのです。
アレッポにつくまでの残り1時間ほどは、車内の女の子たちに囲まれておしゃべりタイム。ダマスカスからアレッポの親戚を訪ねて週末を過ごしに行く家族や、ダマスカスで働いているけれど出身はアレッポだという女性などなど、いろんな人が乗っていました。
面白かったのは、ダマスカス人(?)とアレッポ人(?)の地方自慢。ダマスカスとアレッポは何かと比べられることが多いのですが、ダマスカス出身者はダマスカスびいき、アレッポ出身者はアレッポびいきで、お互い譲りません。これって大阪と東京の関係に似ている??
私にまで「ダマスカスとアレッポ、どっちが好きか」と聞いてきます。私の答えは、実はダマスカス。でももちろん言いませんでした。
そんなこんなでアレッポに到着したのは夜の9時半くらいだったでしょうか。夜になると、列車の車内には電気が灯されますが、この電気が黄色い薄暗い電気で、車内の人の顔もよく見えません。そのせいで、サングラスを車内に忘れてきてしまったようです!! 悔しい~~。おニューだったし(買って1か月ほど)、イタリア製で高かったのに~~~ ![]()
そんなこんなで始まったシリア駆け抜けの旅。列車の旅はかなりお勧めですよ。時間のある方や、移動費を節約したい方、また人々との交流を楽しみたい方、是非シリア国内を列車で移動してみてくださいね。
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