公開五重塔と弘法さん....お大師様の寺・東寺

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2012.02.25

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カテゴリ：京の見どころ

　真言宗総本山・（正式名）教王護国寺（きょうおうごこくじ）　東寺

　794年桓武天皇による平安遷都により都が京都に移された時、南の羅城門（現史跡表示のみ）を挟み東西に大寺が置かれる、西寺（さいじ・同史跡表示のみ）と東寺でその遺構で現存し威容を誇っているのはこの東寺のみです

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　唐に留学し真言密教を学び「遍照金剛(へんじょうこんごう)」の名を享け自ら真言宗の開祖となる空海上人（のちに弘法大師の号を賜る）が、823年嵯峨天皇よりこの東寺を下賜され、真言密教の根本道場としての活動と諸堂の造営もあり「お大師様の寺」として多くの人の拠りどころとなります

　826年その空海により造営が着工された五重塔は再三の落雷・火災によりその都度再建されたが、現存する塔は1644年徳川家光の寄進によって竣工したものです

　(写真は新幹線車窓より）

　（右）重文・南大門（正門）三十三間堂の西門が移築されたものです　
　東寺の伽藍はこの南大門から北へ国宝の金堂（こんどう）・重文の講堂・食堂（じきどう）と一直線に置かれ、東に五重塔・西奥に国宝・御影堂（みえいどう・大師堂）などが配されています

　五重塔は高さ54.8ﾒｰﾄﾙで木造塔として日本一の塔です、東山の法観寺の五重塔（八坂の塔49ﾒｰﾄﾙ）と並び京都の象徴と謂われています
　塔はどの方位より見ても均整がとれていて形よく絵となります

　初層内部が公開されていました、壁や柱には今は剥落していますが両界曼荼羅（まんだら）や真言八祖像が描かれ、須弥壇（しゅみだん）には心柱を大日如来と見立てて四方に金剛界四仏像と八大菩薩像が祀られています
　うち(左）は阿?如来像（あしゅらにょらい）　　　　（右）は阿弥陀如来像　　
　　(撮影は禁止で東寺詳細より、以下内部も同）

　国宝の金堂は東寺の中心堂宇（本堂）で現存の建物は豊臣秀頼の寄進により再建された、外見二層に見えますが高い天井の大仏仕様入母屋造で、広大な空間の中にご本尊薬師如来像（中央・総高10ｍ）と日光菩薩・月光菩薩像（両脇侍）が安置されています(共に重文）

　重文の講堂(仏法を学ぶお堂）　空海が建立したものを室町時代に再建されたもので、大日如来像を初めとする五仏・五智如来像、五大菩薩像、五大明王像、梵天・帝釈天両像、四天王像と合せ21体の彫像が整然と安置され、密教の教えを表現した立体曼荼羅（まんだら）です

　国宝の御影堂（大師堂）　空海が住房としていたところで、後堂に空海の念時仏で秘仏とされ日本最古の像と謂われる非公開の不動明王坐像(国宝・9世紀）と前堂には弘法大師坐像(国宝・運慶四男作）が祀られています

　弘法大師の遺徳を偲び毎月21日の縁日に開かれる弘法市、「弘法さん」と親しまれ25日の北野天満宮の「天神さん」と共に例月開かれる京都の二大門前市です、当日には1300もの骨董・植木などの各種露天が立ち並びお参り共々毎月15～20万の人出で賑わいをみせます

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　弘法大師の歌　「身は高野　心は東寺におさめおく」
　塔の美しさは、宗祖大師「南無大師遍照金剛」の心の顕れなのかも知れません

高野山や四国八十八箇所をはじめ弘法伝説は全国各地にその足跡を残しています、
また「弘法も筆の誤り」「弘法筆を選ばず」「護摩の灰」など有名なことわざや慣用句も多く伝えられています
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（撮影は2月21日と昨初秋の両方です）
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京都市バス　「東寺南門前」または「東寺東門前」　下車すぐ

東寺HP　URL--- http://www.toji.or.jp/

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