結婚
散々仲間と飲んだ後、彼女から携帯シェーバーを壮行記念にもらった。とても嬉しかった。
約２ヶ月の短期の出張だったが、出張中は彼女のことも家族のことも考える暇がないくらいに無我夢中で過ごした。そして無事に帰国した。
しかし裏には彼女の万全のサポートがあったことを、FAXの内容などで後で知った。
帰国して、飲み会でアルバムをレビューした時、彼女がデトロイト空港で撮った僕のスナップ写真を見て「この赤い車素敵ね。」と写真を欲しがったので、お安いご用とあげることにした。
他愛のない出来事だった。実は、僕の出張中に、彼女は結婚したのだ。どうしてもスケジュールの関係で僕は出席できないことを断って出張しただけに、結婚式の様子は、彼女の当時の友人などからそれなりには聞いた。お祝いも贈った。
結婚式は派手ではなく、手作りのなかなかユニークなものだったらしいこと。新婦の男友達も多く？、出席者全員が盛り上がったこと。彼女の夫となる人も昔からの彼女の友人と言うだけで、うちの組織のものは誰も面識もないことなどである。
不思議なことに彼女は僕に写真も見せなかった。そして今だに彼女のウエディング写真を僕は見たことがない。（続く）
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