がちゃ☆がちゃ

あれから2日 2005.6.25


父は今日も頑張っている。

顔がむくんでしまうといわれていたが、思ったほどむくみはない。
担当の看護師さんが私たちを気遣ってか?
「何でも気になったことは聞いてください。また、言ってください」
と声をかけてくれた。
早速、父の頭がベッドの柵にぶつかりそうになっているのが気になるというと
すぐに、直してくれた。

「お父さん、いい看護師さんが担当でよかったね」
「今日もいい天気だよ。真夏みたいな暑さで外には出られないよ。お父さんの病室は
涼しくていいねぇ。」などと話しかける。


父は3度目の病室移動をしていて、4人部屋を2人で使っていたこともあり、
今度の病室は広々としていた。

周りの人の気遣いをしないですむのは、ちょっとありがたい。
今日も足をマッサージ。

元気なときにしてあげたらよかったな・・・
今、目の前に横たわっている父を見て、元気なときの父を思い出すとたまらなくなる。

母が言う。
「振り返ってばかりじゃだめ。お父さんが頑張っているんだから私たちも頑張るよ!!」

わかってはいるけれど、つい考えてしまう。

4月に実家に帰ったとき、父の写真を撮った。
優しい笑顔。
上半身を写すといっているのに、「足はこれくらい開いておいたほうがいいか?」
なんて、会話をしながら撮った。

その写真を母にあげた。
母は、「こんないい顔のお父さんの写真、いつ撮ったの?」
と驚きながら、泣いていた。

あの日から、母が持ち歩いている巾着にその写真は加えられた。
巾着の中身は、父のメガネ、携帯電話、財布、タバコ、ライター、そして写真。
倒れた日に身につけていたものを肌身離さず持ち歩いていた母。

病院での寝泊りが続くので、一旦家に帰るように言ってもなかなか聞かない。
しかし、「お父さんが臭いって言ってるよ」と冗談交じりに言うと、
「それはあかんね、かえってお風呂に入ってくるわ」
と大急ぎで家に帰った。

母は、父のことが大好きだった。
それは結婚して39年一緒に暮らしてきて、培ったものだという。
私はこんな両親のような夫婦になりたいと思っていた。

今はまだ、手も届かないが、いずれそうなりたいと思う。
子どももうらやましがるような・・・そんな夫婦になりたい。

今日は、いのぴーがパパと一緒に実家に来る日。
久しぶりに会うので、抱きしめてあげようと思う。

もちろん、いのぴーを。(笑)

父の容態は相変わらず。
このまま、何年でも心臓が動き続けてくれることを願うばかり。

お父さん、頑張ってよね。

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