だからもっともっと演劇が好き

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「エスパー大旋風」

「エスパー大旋風」
小畑しゅんじ先生の漫画「エスパー大旋風」を映画化したら面白いのではないでしょうか。  この漫画は昭和49年ごろ秋田書店の少年誌「冒険王」に読みきり掲載されていました。物語はこうです。・・  高校生・シュンは弱虫な男の子。ある朝、初めて食べたピーマンが脳を刺激し、超能力が目覚める。その夜、シュンの側らにもう一人のシュンが現れ「僕は君さ。君の超能力さ。力を使う時はアピアと叫べ。ただし僕は水に弱い。水に触れると溶けてしまうのさ」と言う。  ところでシュンは同じ学校の憧れの女の子、桃子に勇気を振り絞ってラブレターを渡そうとしたがあっさり断られる。その直後、桃子が不良番長グループにからまれている!シュンは再び勇気を振り絞り「やめろ!桃子ちゃん逃げて!」と叫んで桃子ちゃんを逃がす。怒った番長はシュンをボコボコにした上、ラブレターを取り上げて「返してほしければ明日四時に河原に来い!」  だが約束の場所に現れたのはシュンの身代わり(=超能力)だ。今度は番長たちがボコボコにされてのびてしまう。  次の日、シュンの教室に現れた番長たちは「昨日は悪かったな、赦してくれ」「い、いやこちらこそ・・」「そうか赦してくれるか。(ニヤリと笑う)ところでお前、野球部に入らないか」  実は番長グループは野球部なのだ。シュンはすぐに予感した、(罠だ!練習に見せかけて仕返しするつもりだ)だが気の弱さがたたって断れない。更衣室で一人になったシュンは「アピア!」と超能力を呼び出す。  「一応話は聞いたが、罠だな」「ぼ、僕もそんな気がしたよ・・」「じゃあなんではっきり断らなかったんだ?」「そ、それが・・」「そんな事だからみんなに馬鹿にされるんだよ。しょうがない、隠れてて。」  マウンドに立った超能力は剛速球と弾丸ライナーで不良野球チームをなでぎりにする。観客席の女子たちが騒ぎ始める。すると桃子が「あれは○年○組の○○シュンさんよ」とまるで恋人宣言とも取れる発言をする。  そのうち番長グループと野球部に変化が起こる。正統派の野球部として変わり始めたのだ。シュン(の身代わり)をエースとして試合を勝ち進み、ついに決勝戦を迎える。  ところが決勝戦当日は雨である。シュンはいつものように超能力を呼び出すのだが・・。  「今日は身代わりはできないよ」「えっどうして?」「言っただろ、僕は水に溶けてしまうって。」「そ、そんな、僕はどうしたらいいんだい?」「君がマウンドに立つしかないだろう?」「で、出来るわけないじゃないか。僕はいつも君が身代わりをしてくれるものとばかり・・」  「馬鹿野郎、いつまで僕に頼るつもりなんだ。そりゃあ、君の言いなりになって今まで君を甘やかしてきた僕も悪かったよ。だけどそれというのもこれというのも、君を男にしてやりたいと思ったからじゃないか。  いいか、今ここで逃げ出すのは簡単だ。でも忘れるな、君は男だぞ、男だぞ・・!」超能力は姿を消した。  シュンは決死の覚悟でマウンドに立った。そして投げては打たれ、打っては空振りし、無様な姿を見せる。そして最後のバッターはシュンだ。打った、ヒットだ!滑り込んだがタッチアウト。試合は終了したがシュンはそのままの姿勢でいつまでも雨に打たれていた。  その時誰かが傘をさした。桃子だ。  「シュンくん、今日のあなたはカッコよかった。本当よ、今までで一番カッコよかった。」「や、やめてくれ。慰めてくれるのは嬉しいけど、これ以上僕をみじめにしないでくれ。」「いいえ違うわ、今まで私は華やかさこそがカッコよさだと思っていた。でもそれは違っていたのよ」  シュンは自信を取り戻し、次の日からマイペースで登校した。が突然心の中で超能力が叫んだ、「おい、桃子ちゃんの身に何か起きているぞ!心を集中させろ・・そうだプールだ、プールに急げ!!」  シュンがプールに駆けつけると、桃子はプールに落ちておぼれかけていた!誰かが先生を呼びに行ったというがそれでは間に合わない。シュンは必死で方法を考えた。そして、プールの水をいっせいに超能力で外に出す事を思いついた!  「よ、ようし・・」「よ、よせ!そんな事をしたら僕が溶けてしまうじゃないか!」「赦してくれ、仕方がないんだ!たのむ!」「・・・・!」  「・・分かった。後悔しないんだね、シュン」「うん。」「よし心を集中させろ。そして叫べアピアと!」  プールの水がいっせいに動き出し、空に向かって上昇を始めた。その水流の中から声がした。「シュン・・シュン!」「・・!」「とうとう強くなってしまったなあ。その勇気を忘れるなよ!」「ご、ごめんね・・」「いいんだ、僕は君の勇気を見て嬉しいんだ!」「あ、ありがとう。さようなら、さようならー!」  う~ん、いいなあ、この話。 桃子役はやはり戸田恵梨香さんがいい。 そして主人公シュン役は・・・ 中尾明慶くんか斉藤兄弟か・・・ 小畑しゅんじ先生の作品はこのほかに、  「ガッツ・ジュン(コミカライズ)」(高校球児を主人公にしたTVドラマ。いま、テレビTimeでネット配信されている。近藤正臣、篠田三郎らがライバル役で出演していた)  「マスクマン・0」  「愛の戦士レインボーマン(コミカライズ)」  「鉄人タイガーセブン(コミカライズ)」 などがあります。

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