2013年夏休み・中東(トルコ・北キプロス・キプロス・ドバイ)遠征
久しぶりのブログ書き込みになりますが、昨日まで(厳密には今日の未明までですが)約1週間行っていた夏休み中東遠征について冗長なレポートを開始します。
ここ3年間の夏休みは涼しい北欧や南半球へ行きましたが、今回は趣向を変え、ここのところの酷暑の日本と同じくらいか、場所によっては最高気温が毎日40度超え連発するところに目的地を選びました。主たる目的地はトルコですが、トルコは数年前に紀伊大島にあるエルトゥールル号遭難の碑を見てから特に関心がありました。本当は、世界遺産になっている美しい石灰石の棚田のようなパムッカレの温泉に行こうと思ったものの、暑い中イスタンブールからそこまで行くのは結構大変そうだったので、代わりに最近の金融危機で話題になったキプロス、特にトルコが支配している北側の「北キプロス」にイスタンブールから日帰りで行くこととしました。また、全体の経由地として、これも前から一度行ってみたかったドバイを選びました。
8月11日の日曜日19:20、羽田からエミレーツ航空と共同運航になっているJAL便でまずは関空へ。
21:58、関空からエミレーツのドバイ行きに乗ります。出発は23:40、ドバイまでは約10時間。エコノミークラスでもiPad大の大きさの画面のタッチ式エンタメシステムがついているのでなかなか快適。ただ、地図マニアの私としてはほぼずっとフライトデータを見ていました。ドバイまでは上海~重慶~マンダレー(ミャンマー)~チッタゴン(バングラデシュ)~コルカタ~ムンバイ~パキスタン沖~ペルシャ湾といった空路でした(帰路はパキスタンから中国西域経由でした)。
ドバイには現地早朝4時には到着。9時間以上待ち時間があるのでまずは入国後、一服するため4:44出口近くへ。ドバイと日本は時差5時間(写真上の日時は日本時間)。
外に出て一服。頭上は宇宙基地のよう。すでに気温は30度以上あったかと。このあたりの最高気温は40数度がこの時期当たり前のようです。
日本から事前にブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa)の展望台を予約していましたが、まださすがに早すぎるので空港内部を少し散策。このターミナル3ビルはエミレーツ専用なので表示はエミレーツばかりですが、あまり普段見かけないような行先がたくさんあるのでうれしくなってしまいます。。
語学マニアですが、アラビア語はまったくNGです。今回トルコ語は少々勉強しましたが。。
空港内のトイレ。ここではウォッシュレットよりシャワーなんですね。便器はTOTO製でしたけど。。
やっと6時を回ったので、市内に行ってみることにしました。6:20、空港ターミナルから直結のメトロ駅へ。
ドバイのメトロは日本が作ったんですよね。空港から市内まではとても近く、Burj Khalifa/Dubai Mall駅までも確か20分くらいだったかと。
6:50、Burj Khalifa/Dubai Mall駅を降りると目の前にドカーンと。
歩くと10分以上先にあるのですが、なかなか全体が写真におさまりませぬ。
これも駅の周辺。早朝から工事をしているようですが、昼間になると暑すぎるからなのかも。
最初は駅から炎天下の外を歩かないといけないかと思って心配でしたが、この冷房の効いた長い通路を10分以上かけて、まずはDubai Mallへ。
下の看板はDiorのアラビア語表記です。ここにDior直営のホテルでも建つのでしょうか。
Dubai Mallも物凄く広いですが、突き抜けてエントランスに出て一服。外はやはりくそ暑いです。。
同じところからの景色。銀色に輝くビル、ちょっと変わったデザインのビルが多いですね。
まだ朝7時台なのでどこも店はやっていませんが、写真はモールの中心にある水族館。
展望台の予約見学時間は9:30。まだだいぶ時間があるので再び外に出てBurj Khalifaを一枚。でかくて綺麗ですが、意外と思ったほど幅があるように感じず、細長い印象でした。まだまだ続く、ドバイ編。。
中東レポート(2)ドバイです。
Burj Khalifa、青空に映える銀色。でも全体が入りませんね。。
展望台の入口、「At The Top」に行く途中のフードコートにあった回転寿司ならぬ回転スイーツの店。そういえば、ドバイにはKitty Spaなんてのもありましたね。
再び工事中のDiorのアラビア語看板。アラビア語は右から左に書きますが、なんとなくDiorを裏返しにしたようにも見えます。
Eチケットを入場券に変え、9:08、At The Topに入りました。
さあ、エレベーターに乗って124階へ。あっという間でした。ちなみに、Burj Khalifaの高さは828m、160階建て。展望台は一番上でなく、途中の452mあたり。
おお、さすがに高い。展望台の一部はオープンエアになっており、まずはそこから写真を撮りまくり。
インターチェンジの造形がよくわかります。左右にメトロの高架も横切っています。
天気はいいのですが、砂のせいなのか、視界はあまりよくありません。
この方角に世界地図の形をした人工島The Worldがあるはずなのですが。
真下はこんな感じ。
展望フロアにあった「452m」。さて、これでドバイでのミッションが完了、早めに空港へ戻ることとしました。
再びドバイモールを通っていきます。これ、紀伊国屋書店です。まだ開店前でしたが、日本の書籍や美術品などもあったようにみえました。
再びメトロの駅へ。ここのメトロは大半が高架ですが、このくそ暑い気候ですから、外に駅があっても完全に外と隔離されて冷房ビンビン。ありがたいです。
電車内の風景は写しませんでしたが、基本的にここでも席に座ってスマホをいじっている人がたくさんいますね。まあ、日本ほどではないですけど。
車窓からの景色。このあとドバイ空港には11時くらいに戻りました。
14:20発のイスタンブール便に搭乗。イスタンブールまでは約4時間半。ペルシャ湾からクウェート、イラクのバグダッド上空を経由、シリアの領空は避けるようにトルコ領内に入ります。イラク上空ではかつてイラク戦争の報道でよく名前が出たバスラとかエルビルとかモスルといった地名が地図に出てきて興味津々。こうしてみると、トルコは東側でイラン、イラク、シリア、グルジア、アルメニアそしてイランといったもろもろ問題を抱えている国と接していることわけで、そういう意味でも重要な場所に位置しているものだと改めて思った次第です。では次からはトルコ編。
中東レポート(3)、8月12日(月)の現地18時ごろ(日本との時差6時間)、今回のメインの目的地トルコのイスタンブール・アタテュルク空港に到着。イスタンブールはご承知のとおり2020年オリンピック・パラリンピックの候補地として東京と争っているわけですが、空港の入国審査がものすごく混んでいるのが印象悪いですね。2日後の北キプロスに日帰り往復の際の入国もひどくて1時間以上並んだりしました。3年前のヘルシンキの出国の際も混雑がひどくて飛行機に乗り遅れそうになったことがありますが、欧州方面はこんなもんなんでしょうかね。また、市内に行く道路も高速道路とかがないのでインフラはまだ問題がありそうです。現在ボスポラス海峡を突き抜ける海底トンネルを含む地下鉄を日本の大成建設が建設中(あとで工事現場の写真が出てきます)だったりしますが、一応今も市内へ行く公共交通機関はありますがまだまだ不便。その国を初めて訪問する際の第一印象は結構重要ですので頑張ってもらいたいものです。東京と候補地を争っていなければ、イスタンブールは場所的にも歴史的にも観光的にも五輪開催地として十分ふさわしいと思っています。
タクシーで市内へ。右側に海を見ながら快走。この海はボスポラス海峡とダーダネルス海峡の間にあるマルマラ海という内海。
20時すぎに旧市街のシェルケジというところにあるホテルにチェックイン。徒歩数分のところにトラムが走る通りに出ます。この近くに大成建設の地下鉄工事現場がありました。
4両編成の長いトラムが目の前を通過していきます。今回、このトラムには何度も利用し、とてもお世話になりました。運賃は距離に関係なく3TL(トルコリラ)、約150円。物価は結構高いですね。
20:45、ボスポラスクルーズなどの船が出る港もすぐ。市内の交通の結節点でもあるエミニョニュという場所。この周辺は世界遺産になっている「イスタンブール歴史地域」なので、夜遅くまで人がたくさん。
金角湾を跨ぐ橋。英語ではGolden Hornというようですが、なぜか日本語化した「金角湾」っていいますね。南アの「喜望峰」みたいに歴史的に日本に伝わったのが早い地名はこうなっているんですかね。橋の向こう側には反政府デモが2か月くらい前にあったタクシム広場のある丘。ガラタ塔という世界遺産のひとつが見えます。
ここからは13日(火)。7:40、ホテルの朝飯ビュッフェ。ヨーグルトといえば、隣のブルガリアの方が日本では有名ですが、トルコでもかなり一般的というか、本家はこちらなのかも。トルコ語ではヨーウルトといいますが、プレーンなやつや塩味のついたやつなど、このあとほぼ毎日口にしました。
食後の一服。こちらが宿泊したHotel Erboy。Expediaで予約しましたが、この周辺安いホテルが並んでいます。
ホテル前の道幅は狭く一方通行。縦列で二重に駐車していてさらに狭くなったところを大型バスも通過していきます。
さて、この日は市内観光。9時過ぎにホテル出発。こちらは徒歩数分のところにあるトルコ国鉄のシルケジ駅構内。ここがかつてのオリエントエクスプレスの終着駅だったんでしょうか。
すぐ近くのYeni Camii(イェニ・ジャミー)というモスク。
さて、トラムに初乗車。Jetonというトークンを近くの販売機で購入、それを改札に投入してホームへ。スルタンアフメット・ジャーミー、通称「ブルーモスク」まで3駅ほど乗ります。
モスクに向かう途上に子猫が2匹。イスタンブールでは至るところで猫を見かけましたが、どの猫も人にとても慣れていて全く逃げません。犬も結構見ましたが、人と動物が共生している感じです。インドのように牛がそのあたりにいることはないですが。。
ブルーモスクはもうすぐ。。
中東レポート(4)イスタンブール編、ブルーモスクの続きから。
このあたりは有名な建造物が並んでいますが、このブルーモスクがNo.1なんですね。オスマン帝国成立後の17世紀に建造されたもので、尖塔が6本あるのが特徴的だそうです。
ブルーモスクの中に入りました。青を基調にした色合い。美しいです。
このあと、ブルーモスクの隣にあるアヤソフィア博物館(ビザンチン帝国時代のギリシャ正教の大聖堂をオスマン帝国がモスクに作り替えたもの)やトプカプ宮殿(オスマン皇帝の居城)に行こうと思いましたが、アヤソフィアは入場券を買うのに長蛇の列、トプカプ宮殿は休館日ということがわかったので後回し。くそ暑かったので、トルコ式風呂・ハマムでひとっ風呂浴びに行くことにしました。
11時ごろ、トラムで一駅先、チェンベルリタシュというところにあるハマムに入りました。ガイドブックにも載っているところですが、入口が分かりにくかったので周りを一周してしまいました。。入口で風呂+アカスリ+マッサージのコース料金を払い、三助のおっさんの指示に従いバスタオルのようなものを一枚巻いて風呂に入場。
こちらは出発前に写したものですが、階上にあるあのような更衣室で着替えます。最初はサウナルームのような広間でごろり、そのあとおっさんが出てきてアカスリ、それから別室で別のおっさんがマッサージという流れ。アカスリは時間も短く、おっさんのやり方もとても適当で、正直いまいち。日本のスーパー銭湯のアカスリやマッサージの方が率直に言ってレベル高いです。そのくせチップは要求するので、不慣れな観光客は割のよいカモだと思っているのかも。
よかったら皆様もどうぞ。ここよりもっと高級なスパ的なところから、地元の人しか行かないところもあるので、そちらもよいかもしれません。
12:57、近くのレストランで食事。くそ暑かったですが、スモーカーでもあるので屋上の日除けつきのテーブルに陣取りました。ここからも別のモスクが眼前に。
昼食後、再びトラムの駅へ。ケータイショップがあると仕事柄記録として一枚。
次はトラムの北側の終点カバタシュからほど近いところ、ボスポラス海峡のすぐ脇、新市街側にあるドルマバフチェ宮殿へ。ここは19世紀にオスマン皇帝の居城だったところ。
2日後にボスポラスクルーズで船側からこの宮殿を見ることになります。このあと宮殿の中に入りますが、中は撮影禁止かつ、50名くらいまとめてのガイドツアー形式でした。ガイドのトルコ人と思われる男性は、英語もネイティブ、フランス語やドイツ語、その他の言語も随所で混ぜながらしゃべっていたのが言語マニアとしては印象的。ただ、撮影禁止なのに撮影をやめようとしない客や、不規則な動きをする子供とその親に対して結構厳しく接していました。ガイドツアー形式だと待ち時間も長くなるし、細かい説明に関心のない客もいるのであまり効率的でないですね。空港での長い待ち行列もそうですが、なんとなくトルコには非効率なところが多いなあと思ったのでした。
比較的最近開通したと思われる地下ケーブルカーに乗ってタクシム広場へ。金角湾側にも一駅だけの古い地下ケーブルカーが走っていますが、広場のあるところまでは結構高低差があることが伺えます。
ホームの横にはケーブルカーであることを証明するこの大きな車輪がありました。ふと思いましたが、イスタンブールはきっとローマと同様、掘り出すと古い遺跡がたくさん出てきそうなので、地下鉄建設は結構大変なんでしょうね。。


