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英国王室の王冠「黒太子のルビー」が、実はルビーではなくスピネルだった・・・という話は有名ですが、カット研磨した後の赤いスピネルとルビー青いスピネルとブルーサファイアは本当に見分けるのは難かしい。結晶系を考えると、スピネルは等軸晶系なので、どの方向から見ても色は一色しか見えない。(↑確かめるには二色鏡が必要)もしくは、偏光器で調べると光を通過させない。ルビー、サファイアは、三方晶系で、多色性を持つため、二色鏡を使えば必ず2色に分かれる。偏光器でも90度ごとに光の通過が確認できる。では、もし、鉱山の真っ只中で、スピネル、ルビー、サファイアの原石が混ざって発見され、手元に何の鑑別道具がなかったら???ここで、宝石学を学んだ人なら、「原石なので、その場合は結晶の形でわかる」というだろう・・・先ほどにも書いた、スピネルの等軸晶系の形は八面体のどの方向も等しい長さルビー、サファイアは六角柱状で、見た目で確かに違いがわかるが、が、が、そんな結晶が無傷で発掘される可能性は低いスリランカは漂砂鉱床で、ほとんどは丸い小石のような状態・・・・でも、これも訓練が必要なのだが、(ちょっと偉そうにいってますね、えへ)何度も、何度も、多くの原石を見て触っていくと、その違いがわかり、あっという間に、スピネルとルビー、サファイアの原石を見分けることができるように、私も(最近)なった~!!!!前回のブログのサファイアの写真と比べて下さい。下のスピネルの写真は、見た目も手触りも、もっとスムーズな感じです。スピネルの原石(かわいくて、おいしそうな感じ~!)
2008.05.17
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暑い季節のダッカ(バングラデシュ)から、飛行機で2時間飛ぶと・・・世界の屋根と呼ばれるヒマラヤ山脈のあるネパールへこのヒマラヤ山脈の水が、ガンジス川を通ってバングラデシュのデルタ地帯を作っていると思うと壮大なヒマラヤに親近感を持ってしまいます(*⌒∇⌒*) (バングラと言えば洪水のイメージがありますが、このガンジスの水のお蔭で肥沃な土地になり、水田や農業が盛んです。)今回は仕事ではなく家族旅行だったのですが、滞在していたポカラにもたくさんの宝石店お土産店の宝石コーナーを見かけました。スリランカでもネパール産カイヤナイトをいくつか購入したことがあるけど、宝石産地としては、上質なものや産出量はあまりないと思っていたので、あまり期待もせずにたまたま寄ったお店で、並べられた宝石を見ると・・・・・・・・・やっぱり・・・・期待してない通り・・・ (↑この表現でいいのか?)その中で、ペリドットとお店の人は言うけど、絶対にペリドットではないだろうと思われるコチラ↓どちらかと言うと人工的な感じですが、それが何かを知りたくて、ひとつ購入しました。お店の人が、ネパールは宝石の産地だから・・・と、産地マップを見せてくれました。どちかと言うと並べられた宝石以上にこちらの地図に食指が^^;帰国して、ネットを調べると、Ministry of Industry(ネパール政府)のページを発見~!宝石産地の場所が説明されていました。第一鉱床なので、良質な結晶が発見されると思うのですが、標高が高いため、採掘は過酷なようです。もっと、もっと、転がって、河を流れて、・・・・バングラまで届いたらいいのに・・・ :*:・( ̄∀ ̄)・:*: (↑それは無理!)さて、購入したコチラの宝石↓1.5ct, 6mm round次回のブログで検証しますね^-^
2013.04.18
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数日前、日本にいる友人からメールが届きました。マンションを購入して、今月末に引っ越すのですが、その購入を考え始めたのが今年の2月、予算内で希望のマンションを購入する話が、 とんとん拍子に進んだそうです。そして、その友人いわく、 もしかしたら、 ガーネットのネックレスが 幸運を招いたのかなぁ~♪とぼんやり思っています。 ↑この言葉嬉しいですね!昨年の年末に、彼女は私が保有している宝石の中からピンクっぽい感じのロードライトガーネット6ct近くの大粒を選び、(輝きも良くて、私の大好きなタイプのガーネットですね。)これを日本とスリランカ間をメールでやり取りしながらふたりでデザインを考えて、枠が出来た段階(ジュエリーの製作はコロンボ在住のrunumirisuさん)そして、宝石の存在感を生かすシンプルなデザインにダイアモンドを入れて、素敵なペンダント・トップが出来上がりました♪私はあまり宝石のパワーは詳しくないけど、彼女はとても気にいってくれて、きっとその彼女のハッピーな気持ちが、マンション購入を導いたのじゃないかなと思っています。さて、今回彼女が購入したガーネットは、トルマリンと勘違いしてしまうような色です。ピンクぽいガーネットと赤っぽいピンクトルマリン、どのように鑑別したらいいのでしょう?↑が、今日のテーマです。ここに、ガーネット(左)とトルマリン(右)があります。ある程度の大きさがあれば、ルースを見る機会のある人は感覚で、区別することができます。でも、感覚で区別は出来ても鑑別することにはなりません。 (=⌒▽⌒=) ↑ちょっと生意気ですね、えへへ。簡単に鑑別する方法は、この二色鏡(ダイクロスコープ)を使います。これは二つの偏光ガラスがとりつけられていて、複屈折の宝石、つまり多色性のある宝石の色の違いがわかります。宝石をこれで覗くとガーネットは単色(ひとつの色のみ)なので、ふたつのガラスが同じ色です。(写真のガーネットは赤系のものを使用しています)一方、トルマリンは、淡いブラウンとピンクの二色が見れます。これを使えば、割と簡単にガーネットとトルマリンを区別できるのですが、が、が、が、こんな、小さなサイズの場合(直径3mm)はっきり言って、宝石鑑別士でも見た目でどちらかは、 わ・か・り・ま・せ・ん!!!!!!それにダイクロスコープで見るにも 小さすぎて鑑別不可能です!!!!!じゃ、どうする???(* ̄Oノ ̄*)続く・・・ もうひとつのブログ始めました! スリランカ的アンチエイジング (↑見てみてくださいね!!)
2009.05.14
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その街の99%はモスリムで、99%は、宝石ビジネスに従事している・・・という街が仏教国スリランカにある。注意↑スリランカは多数の仏教徒(シンハラ人)と、モスリム、ヒンドゥ(タミール人)からなる。今週は娘の学校がハーフタームのお休みだったので、泊りがけでBeruwala(ベルワラ)へ行ってきた。ビーチ沿いのリゾートホテルに、レジデンスビザ(旅行者でなく現地価格で宿泊できる)かつ、シーズンオフ割引20%で、家族3人3食付で、1泊7700円で宿泊した。ちなみにそのホテルのサイト。今回、旦那とは泳ぐのが目的だったのだが、(←普通はそうだろ)私は、ベルワラの宝石市場を見るのが目的~。ラトゥナプラ(採掘現場)から採れた石を、ベルワラで研磨、カットし、それをコロンボや主要都市の宝石店に卸という、宝石の中継地点のような街である。早速ホテルに着いて、以前、コロンボの展覧会で名刺をもらっておいた宝石のプロバイダーに連絡をとった。そして、土曜日の朝10時半頃に市がたつのでその頃がいい。ホテルまでお迎えに行きましょう~。ってなことになった。誤解があってはいけないので、宝石を買うより、勉強の一環として現場を見たいと伝えた・・・・・・・が・・・・・・・。当日、旦那がついて行こうか?と心配そうに言う(↑何か大きな買い物を間違ってしてしまうのでは?と思ってる)が、せっかくリゾートに来てるんだから、と泳いでおいて~。(↑何か間違って大きな買い物をしないように所持金は2千円だけ)---------------------------------------------ロビーで、プロバイダーのMに会い、(↑私より若い~、29歳で、宝石ビジネスの5代目だって)私は私の車で着いて行くことにした。まず、彼は、ぜひ、我が家に来てお茶を飲んでから事務所に行きましょう。と言う。ここで、よくガイドブックにある手口は、その飲み物に睡眠薬が入っていて、昏睡状態でお金を取られる・・・か、宝石を買うまで、家から出してもらえない・・・というシチュエーションが書かれてるが、私は名刺をもらった時点で、この会社の状況や噂も調べているので、快く、彼の家でお茶をご馳走してもらうことにした。立派なお宅で、23歳のとてもかわいい奥さんが、お茶や入れてくれた。私は以前から思っていた疑問を質問してみた。ここでは、マダガスカル産の宝石とかも扱ってるんですか?この質問をコロンボ市内の宝石店でしても、ブルーサファイアはスリランカ産のみ!と言うだけ。でも、内包物を見ると、マダガスカル特有のものが現れたりしている。(別にマダガスカル産をスリランカで買ってもいいのだが)Mのお兄さん(←それでも私より若い)が、マダガスカルにはもう20回くらい行ってるよ。とあっさり教えてくれた。サファイアだけでなく、あそこは多種多様な宝石がそろってるからね。でも、宝石の買付けに行くなら、とても危ないとこだよ。初めて行った時、銃口を向けられ、千ドルとられたよ~。ははは~。それに比べると、スリランカの宝石現場は平和的だね~。私もそう思う。絶対買付けで、コロンビアやマダガスカルには行けないわね~。動物を見に行ってみたいけど・・・そして、おいしいお茶を頂き、そこからすぐの事務所(その辺りが宝石市場)になっている。)に行った。宝石市場だから、いろんな宝石を並べたお店があって、そこをぐるぐる見てまわるのかな~と思ってたら、そんなお店は見当たらない・・・狭い道いっぱいに白いモスリムの服を着た、ひげのおじさんたちがずら~といるだけ・・・そして、私が事務所につくと、ずら~といたモスリムのおじさんたちが狭い事務所にどどどど~と入ってきた・・・続・・・
2006.10.29
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