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八木哲郎

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2006/11/01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
19日午前、リバプールからシェフィールドに向かう。なぜシェフィールドかというと、比較的大きいらしい街で、目指すバーンズリーにいくのにそこからなら35分程度でいけるからだ。バーンズリーなどという田舎町にはホテルなどないだろうと思ったからだ。

シェフィールドに近づいていくにつれ、なんだか田舎度が高まっていくようなので、となるとあのジェフィールドという街も相当の田舎で、宿がとれるかどうか心配になってきた。最悪取れなければロンドンに帰ろうと心に決めた。
ところが・・。ホームが4つほどある駅にシェフィールドという駅名が書いてあるではないか。
コンコースに出ると、ここはこぎれいななかなかの中都市であることがわかった。構内のトラベル・ビュウロウに宿の相談をすると、すぐホテル名を列挙した紙をくれた。見ると、30ポンド以下から80ポンド以上まで5段階ある。どこがいいかわからないから、コーヒーショップにいたアジア風のお兄さんに聞いたら、いちばん近くていいのはNovatelだと教えてくれた。もう一人の宗教新聞なんかを売っていた中年のおじさんは別のホテルを教えてくれたが、こちらは遠いらしい。そこでタクシーにまずNovatelに行ってダメだったら、そこに行くことにし、Novatelにいくと、やはり最高級のホテルだった。
突然予約なしで行ったので、上のマスターの了解をとるまで多少時間がかかり、やっと95ポンドのシングルを取った。部屋はさすがによかった。
街に出る。このホテルの位置は正解だったことがわかった。すぐ目の前に広がる中心街の光景はまるでおとぎの国にきたような目を奪う美観だった。中世風の大きな大聖堂の塔をバックに、色とりどりだが渋く調和した凝った家屋群の印象は、リバプールの強烈性はないが、淡い水彩画をみるようなやさしい親和感がある。町には市内電車が走り、緑の公園で老人たちがベンチに腰掛けている。空気が柔らかく、ここはさしずめ日本の京都だなと思った。

街中を歩いてみた。中心部は比較的高級店から中級店が並んでおり、事務所、衣料品店、靴屋、雑貨屋、食料品店、電気店、機械道具類などをうる店、パーマ屋、玩具店、食品スーパーなどなど。値段を日本円に換算すると、だいたい日本のと同じ程度だとわかる。
大きなデパートとか大スーパーは見当たらなかった。ダウンタウンの方に行くと庶民的になり、値段も安いものや零細な物を売っている。

 不思議に思ったのは、グロッサリー・スーパーに行くと、食品の品種が少ないということである。生肉や生魚は売っていない。あるのはハムとかソーセージ、丸ごと焼いた鶏肉の類ばかりである。野菜も数種類しかないし、果物はリンゴとバナナが多く、それに洋ナシとオレンジ。リンゴやオレンジは日本ほど大粒でなく握りこぶしほどで、形も不ぞろいである。イギリス人はこれで豊富な家庭料理ができるのだろうかと思った。あるいは私のしらないもっと大きい中央市場なんかで生肉とか魚を買うのだろうか。
食事をしようと思って出たのに、手ごろの外食店がないのに困った。なぜないのか。コーヒー店に入ってサンドウイッチとか肉入りパンとかケーキを注文するしかないが、そういうのは飽きたので入る気がしない。日本なら、吉野家の牛ドン、スパゲッティ、ラーメン、トンカツ、カレー、そば、うな丼などさまざまな外食店がわんさとあるのに、イギリスにはない!。外食する人間がいないのか! 漢字の看板が出ている店があったので行ってみたら中華料理屋ではなかった。残念!こうなると日本ってなんていい国なんだろうと思う。
しかたなくメリケンコの板にハムとサラダを巻きつけたようなものを2ポンド50、ミルクを1本買ってきてわびしくホテルで食う。チーズだけはおどろくほど安かったので塊を買う。
この国にただよっているのは、あまり騒々しく競争したり、言い争ったりせず、静かな他人の生活を脅かしたりするような刺激的な情報やCMは控えめにし、他人や外国人には親切にしてやり、お互いにほどほどの人生を楽しみましょうや、という共通観念のようなのである。





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Last updated  2006/11/01 11:46:29 AM


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