梅雨の憂鬱~竹やぶ編


 梅雨には入ったのかどうだか、ここ三日降り続く雨が、雨漏りの心配をそそり私を憂鬱にさせる。その傍らに掛けて仕事をする窓から外を見ると、御調川を隔てた向こうそびえる大日の山があって、その急斜面の一部には竹やぶが茂っている。
 5月、たけのこの時期の後、新しく芽生える竹の新芽が、青々としたものではなく、むしろ黄色く芽吹いている事に驚嘆した。新芽の時期に、何故?と思ったが、竹の新芽が黄色いと言うだけの事だった。新芽は青々としていると言う固定観念が打ち砕かれた瞬間。
 さて、ここ三日間の雨で憂鬱になっているのは私だけではない。黄色かった新芽が青々後色づいた竹やぶの一本一本の枝の一枚一枚の葉先に、ことごとに雨の雫が滴り、竹やぶ全体がぐったりとうなだれてる。「元気出してよ。」と声を掛けたくなるようなその姿に、むしろ私の憂鬱なんて、ほんのちっぽけなものに過ぎない気がしてくるから不思議だ。

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