ポエムガーデン

第二小説候補文-2



『人生はイージーなようでイージーではない。けれどとてつもなく困難ということでもない。そして君たちはきっとうまくやっていける生徒たちだ』と、かつての学びの教室で黒板がそう語りかけていたような・・・。
何もかもが上手くいかずくじけそうになった時、自分に自信が持てなくなり進むべき道を迷ってしまったような時には僕の原点である場所、当時の小学六年の教室を頭の中に思い浮かべ『初心』という名の忘れ物を取りに行くべくそこを訪ねるのだった。
自分に風が吹いていると感じたと思えてもその風は僕にではなく別の人に吹いていてたまたま僕がその風の通り道にいただけだったという勘違いであったり、どこからか罵倒する言葉が投げかけられてきて、なので自分が気づかないうちに誰かを傷つけてしまったのだうととりあえず反省の気持ちを準備するのだけれど言葉は僕にではなく理不尽に僕のことを不幸に導こうとしている背景に対して投げかけられた僕を援護するための心強き言葉であったりと・・・。
僕は自分のために、そして僕の人生を後押ししてくれている人たちを笑顔にするためにプライドを捨て恥を覚悟で自分にできることを試行錯誤しているのだけれどその姿を美しいと思う人もあれば惨めで哀れだと思う人もいるだう。けれどじっと立ち止まっていては何も成し遂げられないしどこへも辿り着けないから我が道を歩み続けるという信念は持ち続けるべきなんだと・・。
そして今日も自分なりのペースでけして背伸びをすることなく与えられた役割をこなしていけたらと願い思う。

『人生を真面目に考えてばかりいると退屈な授業を聞いているようにあくびが出てしまう。人生をなめてかかっているといつかつまずいて痛い目にあってしまう』と、授業中の僕の落書きノートは時におしゃべりが過ぎる。時に無口を決め込む。



11月18日~11月19日

もしも僕がスーパーマンだったとしたら変身を迫られる状況になるたびに戸惑い彷徨い続けることになるのだろう。何故ってかつてはいたるところに見つけることができた変身場所である電話ボックスを見つけ出すことができないから。だから現在ではどんなにスーパーマンが人々から求められたとしてもサラリーマンは変身願望を抱いたままいつまでもサラリーマンで居続けるしかないのだろうと。
もしもついでに僕がサンタクロースだったとしたら自分自身にどんなプレゼントをするだろうかと考えてもみたりする。温泉入浴後のマッサージチェアーの心地良い刺激に揺られているといろいろなもしもが浮かんできてしまう。日々の仕事の疲れや様々な悩み事で頭の中や体が疲労している時とは違って心身がリラックス状態にリセットされると少年時代の頃に近いような発想が湧いてくる。あくせくする現代社会で誰もが失ってきたピュアな発想が次々と湧いてくる。
もしも毎日のように温泉とマッサージを繰り返すようなリラックスに満ちた生活を送り少年のような気持ちで居続けられたなら誰もが気づかないような発想のそして誰もが共感するような物語の小説が書けたりするのかも知れない・・と、揺りかごの揺れのようなチェアーでのまどろみの中でそのようなことを思ったりするマン(大人男子)であった。



ショート・ショート【近未来編集部】9月15日 

ポエムを書いて本にして印税生活でもしてみたいと考えたが自分で書くのは面倒だし疲れるから代わりにロボットに書いてもらうことにした。それなりに良く出来た作品をいくつも書いてくれたのでそれを出版社の編集者に読んでもらったが反応は今一つ。
「これは君が書いたのかい?」と編集者。
「はい」と僕。「良いものが書けたと思うのですが物足りないですか?」
「確かに完成度は高いのだけれど出版に踏み切るには何かが足りないような気がする」
「何が足りないのでしょう?」
「うぅ~ん、何が足りないのか正確に判断するべく我が社のスペシャリストに聞いてみるとしよう」と言って指を鳴らすとドアを開けてロボットが入ってきて作品の原稿を読み始めるのだった。
「ロボットに作品の良し悪しの判断を委ねるのですか?人間に対して作られたポエムなのに・・」と自分だってロボットに書かせておきながらと思いつつ。
「これまでの人間の経験や勘での決断では売れるか売れないかは販売してみないと分からず会社としてはそれは賭けであり大きなリスクを伴っていた。だから不安を解消し効率の良い運営をするためにも我が社は高性能ロボットに最終判断をさせるということにしております」と。
そうこうしているうちにロボットはすべてを読み終えそして作品に対する答えをはじき出した。「これがこの原稿を出版した場合の印税額です」の言葉に続いて3000円と書かれた紙を口からまるで「あっかんべぇー」でもするかのように出してきた。
「ロボットが書いた作品をロボットが審査判断するというなんとも味気の無い時代になったものだ」と僕はつぶやいた。
「ちなみに私は今月をもってこの会社を解雇となります」と編集者。
「なぜです?」
「私の会社に対する貢献度をロボットがはじき出したところロボット採用以前から比べるとゼロに近く不要な人材であるということに」
人間は何のためにロボットを作り進化させてきたのか。少なくとも社会から排除するために作ったのではないはずだろうに・・・。

と、完成度の低いこの作品は未来のロボットに商品価値のある作品へと修正し完成させてもらうこととしよう。

9月16日追記



3月25日 

『あきぼう、サインが出てるってよ。部活は辞めないってよ。』

「バットを持ってバッターボックスに入ったなら監督から何かしらのサインが出ているものだ」と、チームメイトからのアドバイス。僕はいったいどのようなサインを見逃してしまったのだろうか。バントだったのか、ホームランだったのか。バットを置いてペンを持て、だったのか。向い風だと感じているのは思い違いで吹いているのは追い風だぞ、そしてその風の声に耳を傾けろ、だったのか。
僕はそれらのアドバイスを踏まえて再びバッターボックスへと入る。けれど僕に理解度が足りないのかそれともサインが難解すぎるのか出されたサインが何を言っているのかが分からずただ首をかしげチャンスの場面ではあるもののバッターボックスで立ち尽くすしかないのだった。
「振らなきゃ何も始まらないよ」と観客たちが言うからとりあえずということで僕はバットを振ってみる、ペンを振ってみる、ゴルフクラブを振ってみる、新体操のリボンまでも振ってみる。人生を前進させるために、ゲームのヒーローになるために僕に出されているサインは僕にどのようなアクションをおこせと指示しているのだろうかと。

【アイコンタクトじゃあ分からないから言葉にして伝えてほしいのさ】(小説タイトルアイデア)



小説【ディア】(仮タイトル) 3月12日~

『どんなにそっと抱きしめたとしても壊れてしまう愛がある。本物の愛を見たことがなくても真実の愛を理解することができる。君から教わったことは数え切れないほどあって、だから感謝をしたい。そして・・・。
君を運ぶ列車がどこへ向かおうと二人の間にどれだけの距離が存在しようといつだって互いを近くに感じ合えることができる。傍に居ても離れていても心はずっと一緒だと君と君の愛が教えてくれたから。』 草々

僕は分厚いコートのポケットに両手を入れたままきっとこの冬では最後に見ることになるであろう空からの雪を眺め続けていた。「この季節を、この白い姿をこの先いつまでも忘れないでいてほしい」とそう語りかけるかのように僕の肩に降りては溶けるなごりおしげに三月の雪。僕は胸ポケットから彼女に宛てて書いた手紙を取り出すと空に突き出すように手を伸ばす。するといつものようにどこからともなく一羽の鳥が現れ手紙を銜え再び空の彼方へと消え去っていくのだった。気の向くまま思いつくまま不定期にしたためている手紙。その手紙を託した鳥がどんな種類であるかなどまったく知りはしなかったが持ち去っていった手紙を僕の思いを伝えたい人の元へと運んでくれているであろうと、根拠はまったく無かったが何故かそう信じて疑わなかった。

新たなる季節の香りが漂ってきたら僕は無意識の内に歌を口ずさんでいる。紙や壁に張り付いていた言の葉たちは自らの意思で歌に合わせて踊り始める。複雑で難解に思えていた愛の謎も解けたような気にもなってくる。僕の歌が聴こえてきたら季節は微笑む。愛は歩き始める。



2月25日 

【アフターフェス】

街角ですれ違っただけのときめきが
一瞬にして人生を薔薇色に変えてしまうことは珍しくないと
僕は様々なチャンスを見過ごしてきたのだろうかと
預言者の言葉のような落書きの壁にもたれながら

体と心の成長期において学生服は日毎窮屈なものになっていて
学生服から卒業するという覚悟を背負わされるとしても
一刻も早くそんな締め付けから解き放たれたかった
願えばどんなことだって成し遂げられそうな気がしていた若き学びの日々

「いい意味で鈍感であれ」の言葉だけ小脇に抱えて学校の門にサヨナラして
力の限りただひたすらに走り続けてきて
何を残し何を捨ててきただろうかと
誰を喜ばせ誰を傷つけてきただろうかと
メモ書きのような広告チラシのような薄っぺらな自分史ノートで
あの日の信念は輝きを失うことなく微笑み続けてくれているだろうかと




【旅の途中の表現者】思いつき詩

叱咤激励の言葉が子守唄にしか聞こえなくなったなら
その場所の住人でいるべきではないのだろうと
何かから逃れ 何かを追い求め 彷徨い
夢から目覚めた朝の部屋の片隅
栄光という名の光がカーテンの隙間からこぼれてきて
その光の温もりを両手で包み込むように受け止める

旅の途中の表現者
向き合う鏡にすら真実の笑顔は見せないで
今日も与えられた台本の中の人物としての言葉を語る
セリフの行間に声無き本音をそっとしのばせながら

鳥たちのさえずり 僕だけに聴こえる勝利の歌を
かつての仲間たちの元へと届けられたなら
そして愛する人と温もりを分かち合えるその日までは
手の中の栄光の温もりは誰のものでもないのだろうと




9月17日 【愛の景色】

高い場所から低い場所へと水が流れるように
それは自然のことのように淡い恋から確かな愛へ
同じ景色を見ていた二人の眼差し
ある時には夕陽は美しく佇み
ある時には儚げな影を浮かび上がらせる
僕は偽り無き愛の言葉を永遠の名曲だと口ずさみ
あなたはその歌を気まぐれだと突き放した
言葉の度すれ違う度に愛は深まってゆき
立ち止まることのない感情
一期一会のメロディーは心から心へと通い合ってゆく



5月12日 

「暑いので制服を脱いでいいですか」とぼくは先生にそう提案してみる。
「我慢して着ていなさい」と先生は言う。
「サイズが合わなくなって窮屈なので脱ぎたいんですけど」と服が脱ぎたくてしかたがないぼくは次にそのようなことを先生に訴えてみる。
「そのまま我慢して着ていなさい」と同じく先生は言う。
どうにかして制服を脱ごうとするぼくに対してどうしても脱がせまいとする先生。
「どうして脱いではいけないのですか」の問いかけに、
「君たちは社会人の大人ではなく学ぶことが仕事の学生の身ということを制服を着ていることで自覚していなくてはいけない。大人としての能力を備えずして社会人になろうとするべきではない」と。
才能に自信が持てる時がきたならば自分のタイミングで学生服を脱いだってかまわないだろうとそう考えていたぼくがいた。とは言っても未来のことは誰にも分からない。思い通りの才能が開花したならぼくの考えは正解で、才能がただの幻想だったなら先生の意見が正しいということ。そういうことだろうと。



5月3日 小説用メモ書き

歌を作ったから聴いてもらえたらと思うんだ。窓を閉めて街のノイズのボリュームを少しだけ小さくして。けして名曲といえるものではないから本でも読みながらでいいさ。人生の歩みを進めながらでいいさ。いつも退屈な歌ばかり聴かせて申し訳なく思う。でもぼくは誰かに歌を聴いてもらわずにはいられないんだ。内に秘めた感情を誰かに聞いてもらわずにはいられないんだ。誰からも理解されない思いの歌詞の歌は退屈でしかないこととわかっていても・・・。
冬服が時代遅れな季節に想い出が染み込んだセーターをいつまでも脱げないでいるような自分を情けなく思う。次の冬に再び巡り合える保証の無い温もりに期待するような自分を哀れに思う。誰かの為に流した彼女の涙をいつまでも忘れられないでいる。地平線の遥か彼方に見えるか見えないくらいの遠い記憶がぼくの心を揺さぶる。一つの愛を共に育むはずだった人の面影の幻がぼくに歌を書かせ続ける。
歌を作ったから聴いてもらえたらと思うんだ。窓を閉めて街のノイズのボリュームを少しだけ小さくして。けして名曲といえるものではないから本でも読みながらでいいさ。人生の歩みを進めながらでいいさ。聴いてもらえる、ただそれだけで満足さ。一人だけであろうと何人であろうと。



【移ろいの季節の詩(うた)】

冬の足音が聞こえてくる季節の入り口。ここまで愛してきたTシャツたちとも暫しのお別れ。つい最近までの風呂上り、タオルで拭いても後から後から溢れ出て体にまとわりついていた汗が今ではどこか愛おしくさえ思える。夜毎凍てつく散歩道、週末の恋人たちは冷たい風に後押しされて体を寄せ合うことだろう。放し飼いの羊たちは世界中の子供たちの夢の中で安らぎの子守唄を合唱していることだろう。そして僕が誰かのためにできることとは、自分のためにできることは何だろうと。

着ている服が変われば気持ちも変わる。季節が変われば景色も変わる。時代は変えられないとしても自分自身を変えることは本人の気持ち一つで可能であろう。過去を変えることは不可能だけれど未来を切り開くことはすべての人々に平等に可能であるだろう。遠い季節の記憶がどんなに素晴らしく眩しくとも過去は過去でしかないわけで。けれどその眩しさの軌跡は何人(なにびと)も否定することはできないわけで。

季節が移ろうとも変わらない恋心がある。季節の移ろいと共に変わってしまう恋心もある。いつか見たやさしさは幻のやさしさ。本当のやさしさは目に触れることなく心の中に宿る。そして愛することに理由はなくて愛されることには理由は存在する。

冬の足音が聞こえてくる季節の入り口。週末の恋人たちは冷たい風に後押しされて体を寄せ合うことだろう。




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