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July 19, 2015
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テーマ: TVドラマ(108)
カテゴリ: ドラマ
American Horror Story (Freak Show)
アメリカンホラーストーリー シーズン4

第8話「血の連鎖」(原題:Blood Bath)




あらすじ




フリークショーの面々は夜を徹してマ・ペティトの捜索を行ったが、見つかったのは血まみれの小さなドレスだけだった。「野生動物に食われたんだろう」と言うデルの言葉にショックを受け泣き崩れるエルサ。エルサの涙を単なる演技と切り捨てたのは、彼女の側近として長年仕えてきたエセルだった。エセルはその夜、エルサのテントで初めて彼女に批判の矢を向けた。並外れて虚栄心の強いエルサの近くにいると、不安を感じ、落ち着かない気持ちになる。親友のつもりで14年間彼女に食事を運び、髪を洗ってやってきたが、そうして彼女のテントを出ると、いつも何かを失った気になるのだ。エセルの疑惑はある晩決定的なものとなった。双子を安楽死させようと提案したスタンレーにエルサは同意したのだ。
エセルの放った銃弾はエルサの木製の義足を貫通した。

エルサは1932年にスナッフフィルムを撮影された後、若い兵士に発見され、マッシモ・ドルチェフィーノ(ダニー・ヒューストン)の元に運ばれた。第一次世界大戦で多くの兵士に補装具を提供していた彼はエルサの新たな脚も難なく作れたという。

エセルにとってこの世に純粋なものは二つだけだ。マ・ペティトと、エルサに対する愛情。その両方が消えたいま、エルサを撃って自殺する以外道はない。覚悟を決めたエセルの一瞬の隙を突いてエルサはナイフを投げた。ナイフはエセルの左目に深々と突き刺さった。

スタンレーとエルサは自殺に見せかけてエセルの遺体を始末した。



翌日の夜。大テントで一人酒を飲んでいたジミーの酒瓶をエルサは取り上げた。「お母さんが見たら何と言うと思う?」
エルサは、マイアミの肥満者用病院からスカウトしてきた巨体の女、バーバラを紹介した。ステージ用の芸名はアイマ・ウイグルス。
出て行こうとするジミーを引き止めてエルサは囁いた。「見て。彼女の胸、なんて大きいの。母親に抱かれて得た安らぎをあの胸で感じられる」エルサはエセルの代わりにバーバラをジミーに当てがったのだ。「あなたは異常だ」エルサにそう告げるとジミーはテントを後にした。

夜。ペニーの実家の窓の隙間から、スージーが屋内に忍び込み、玄関の鍵を開けた。物音に気付いたペニーの父が見たものは、彼が勘当したはずの娘の姿だった。「家の鍵は取り替えたはずなのにどうやって入った......」突然現れたイヴの姿に言葉を失ったところを、デジレが鈍器を彼の後頭部に向かって力任せに振り下ろした。倒れたペニーの父はイヴが担ぎ上げ、フリークショーのトレーラーに運んだ。女たちの復讐の時が来た。

ペニーの父が目をさますと、自分は裸で椅子に縛り付けられ、傍には下半身のないスージー、乳房が三つある黒人のデジレ、それに顔面に醜い刺青を入れた我が娘ペニーがいた。少し離れた調理台では大女のイヴが何やら煮えたぎった鍋をかき混ぜている。
「何が狙いだ?」「たくさんあるね」デジレが答えた。「でも今日は仕返しするだけ」ペニーとスージーは枕を用意し、イヴは熱したタールの鍋を持ってきた。「神様!」「神様なんていないよ。あんたが証明したんだろ。あんたが娘にしたのは卑劣な行為だよ。その卑劣さに見合った外見にした後で、ナイフでペニスを切り落として頭を撃つ。その後川に捨ててやるよ」ワニが食べてくれるかしら、とデジレは笑った。
イヴがタールの入った鍋を持ち上げる。「お願いだ、やめてくれ」そこへペニーが駆けつけた。「待って!......私にやらせて」ペニーとイヴは高温のタールを彼の体の上からゆっくりとまわしかけた。男の叫びが響き渡った。全身をタールでコーティングした上から、枕の中身の羽を隙間なくまぶす。男の悲鳴を聞いてマギーが駆けつけた。トレーラーの中は女たちの歓声でお祭り騒ぎだった。

「なんてことを。お父さんでしょ」マギーの突然の容喙に、デジレは冷ややかだった。「出て行きな。ここはフリークの女だけよ」
「捕まって投獄されたらポールはどうするの?」マギーはなおもペニーに語りかける。「自分をおとしめたら父親の勝ちよ」
「白人のきれいな女が偉そうに」とデジレ。「世間が許さないせいで、欲しいものをただ窓の外から眺めるしかないの。あんたにわかる?」
デジレからナイフを渡されたペニーは少しの間逡巡したのち、話し出した。「私は、驚異のトカゲ女。私の意思で生かしておいてやる。でも、また私や仲間に近づいたりしたら、殺すからね」

イヴが彼の顔を押さえていたゴム手袋をはめた手を離すと、タールにくっついた皮膚が剥がれてペニーの父は絶叫した。

翌朝。「あなたはここのリーダーでしょ」と励ますマギーに、まだ心の傷の癒えていないジミーはイラついた。「学校の先生かよ」「私はリーダーに恋したのよ! ヒーローはどこなの?」「驚きだな! 俺は悲しみを簡単には忘れられない。パットン将軍とは違うんだ。もしそれが望みなら消えてくれ」
傷心のジミーの前にはバーバラがいた。ジミーは彼女の胸で声をあげて泣いた。バーバラは何も言わずに彼を抱きしめた。



モット家に新しい客がやってきた。ドーラの娘、レジーナである。彼女は母親と会うまで帰らないつもりだ。「母が戻らなければ警察へ行きます」

ダンディは「IQの検査がある」と連れてこられた一室でロールシャッハテストを受ける。「両手を引きちぎられた男、内臓が見えている」「男が女を刺し殺し壁中血だらけになったところ」「......飽きた」ダンディが席を立ったためテストはそこで中断となった。「一回では検査できないから今後は週に二回来なさい」その言葉に、頭を昂然とあげて医師の方を睥睨したダンディは、最近読んだナショナルジオグラフィックの記事について話し出した。「パプアニューギニアの先住民は近隣の部族を征服したら、負けた部族の最強の戦士を食べる。その次に呪術医と首長を食べる。ある人物の肉を食べると能力も奪えると思いますか? またはその人物の血に体を浸せばいい?」



「入院させたほうがいい。あなたの身の安全を心配してるんだ」病院からの電話に、グロリアは「ありがとうドクター、もう診察の必要はないわ」と受話器を置いた。後ろにダンディが立っていた。「僕は欠陥人間で、情緒不安定で、もろい?......お母様が情緒不安定にした。5歳のときドーラが言ったよ。おじいさまが事故死したあと豪邸に住むために何でもしたと。はとことの結婚もね。罪の結果僕が生まれた。お父様は少女に何をしていた? 近親者と子供をつくるリスクは? ルーズベルトと同じだ。お母様とは一緒にいられないよ。僕を嫌ってる女性とは一緒にいられない」
「もう愛情が残ってないの」グロリアの言葉に、ダンディは拳銃を自分のこめかみに当てた。「この苦悩を終わらせる」
「そんなことしないで。私が生きていけなくなる」「分かった」ダンディは母親に向けて銃を撃った。

ダンディは母の血で満たしたバスタブに体を横たえた。





次回予告 第9話 Tupperware Party Massacre







感想



かわいそうなダンディ。彼の異常性は「血」だよ、ということになっているけれど、というかグロリアがそう言ってたんだけど、果たしてそれだけが理由なのか。環境も大きかったんじゃないかな。特にグロリアの過保護な育児。ダンディは自分自身の力でやり遂げたことがほとんどないまま育っていて、唯一達成感が得られたのが、幼いころからの猫殺しであり、メイドのドーラ殺害、男娼のアンディ殺害だったのだと思う。ダンディがいろいろな経験を通して学ぶ機会をグロリアが奪ってきた結果とも言える。
全然関係ないけど、ダンディ、幼少時から髪型一緒だね。真ん中分けで、右と左に前髪が一本ずつクルンッとなってるヘアスタイル。

グロリアのカウンセリングをしたり、ダンディをテストしたりしていたのは、もしかしてシーズン2の精神科医? まったく顔を見せないところが怪しい。ペッパーもそこにつながっていくのかな。そう考えるとわくわくする。

シーズン3(魔女団)でニューオーリンズのアックスマンを演じていたダニー・ヒューストン、今回出てましたね。エルサの義足をつくる医師役で。

あと、前回私が間違って書いたのですが、ペニーのタトゥーはヘビじゃなくてトカゲでした。子供のころからホラー少女漫画を好んで読んでいた影響で、見た瞬間「あ、ヘビ女だ」となってしまったのもあるし、ペニーのお父さんが家から娘を追い出すに当たって、娘はこの家を裏切ったのだからそれにふさわしい姿(楽園追放のヘビ・・・このヘビが這ったあとは、にがよもぎが生えたという)にしたのかな、と考えたためです。でも違っていました。トカゲでした。

エセルがいなくなってさみしい。





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Last updated  July 19, 2015 01:24:20 PM
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