GOlaW(裏口)

2006/12/22
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「ありがとう」
 心に降り積もる出会いと感謝が、テルという鳥を空に舞い上げる。


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 『僕道』シリーズ、これで全てが終わりました。

 でも、その人生を終えた秀雄以外の皆が、今もその人生を歩いています。
 だからでしょうか、私はまだ終わった気がしないんですよ(苦笑)。

 テルの人生はラストに、都古とともに視聴者の手を離れ、道の向こうに走り出してしまったけれど。
 でも、何故だか、また逢える気もするんです。

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 対比・伏線昇華。

 これまでに出てきた映像の対比や複線が光ったのも、この回でした。
 後で詳しく説明する物もありますが、例えば、

『冒頭、都古に服を掛けるシーン』(第六話・亀田がライダーシャツをテルに掛ける)

『私が、テルを必要としているの』(第六話・「私は、河原さんと約束したの」)
『破裂するピストル』(第一話・破裂する風船)
『混乱を鎮める為に、亀田の言葉を繰り返すテル』(年号・人名の繰り返し)
『背中を押す兄』(第十話・競争で手を引く兄)
などが、すごく印象的でした。
 そして、園長や真樹の様子の激変もすごく嬉しかったです。

 また、都古の熱・風呂の温度・テルの番号が全て39(サンキュー)だったのにはちょっと笑いましたね。

 最終回なのだな…と実感しちゃいましたね。

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「私が、テルを必要としているの」

 かつてあの部屋で
「私は、河原さんと約束したの」


 今度は都古がその言葉で、河原を傷つけます。
 言葉の裏の、『あなたは、必要としていない』という意味に。
 妻に対しても、世間に対しても裏表のある男だからこそ、その裏の意味にはすぐに気づいたことでしょう。


 河原にとって、都古に対して少しだけ優越感がありました。
 『君の為に妻と別れた』という嘘、そして『世間体のいい男』という二点です。


 それは河原の理解の範疇を超えた出来事であったはずです。

 河原はきっと、それ以上都古を追う事はできなかったでしょう。
 『バツ2』よりも、『自分の理解できない価値観の女性と、一緒にいること』の方が恐ろしかったはずです。

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 都古が河原とやり直さなかったのは、自分的にはちょっと悲しかったですね。
 一度大喧嘩して、本音を全てぶつけて、自分を曝け出して、それでも許してくれるのか、試しても良かったのでは…。

 …ただ、気づいたことがあります。
 都古失踪後、河原は家事を何一つしていませんでした。
 崩壊した家は、都古の幼少時代の家の中を彷彿とさせます。
 …彼女の居場所を、拒絶するように。


 河原は、都古がいつ帰ってもいい状態にしていたでしょうか?
 あるいは、全力で追いかけて来てくれたでしょうか?
 どちらもNOです。
 外面を求めても、それを本当にする努力を一切しなかったのです。…それは偽善ですら、無い。

 河原も都古には気持ちが無かったのかもしれませんね。

 …河原のことですから、失踪している間に後釜を探していそうです(苦笑)。
 そう思うと、同情しなくてもいいかな。

 願わくば三人目の奥さんが、僕と彼女と彼女の生きる道』のゆらみたいな人でありますように。
 河原も一度、徹朗のように『家庭に対する倫理観』を矯正してもらった方がいいと思います(笑)。

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 久保のエピソード。

 …涙腺、即時決壊。ダム崩壊につき、洪水発生。

 …ダメです。園長のエピソードになった途端、怒涛のごとく泣いてしまいました(おひっ)。もう、止めることを諦め、流れるに任せて食い入るように見続けました。
 こんなに簡単に泣いて、こんなに涙が止まらなくなる自分が、信じられません。

 彼は園長であることに生きがいを見出しました。
 形だけを追い求めることを止めた時、『体裁だけの出世』に意味が無くなってしまったんですね。

 だからこそ、職員達は園長を上へと送り出そうとしたんですね。
 “障害者雇用に意味を見出さなかった”り、“動物園を入園数だけで計った”りする上層部に疑いを持つからこそ、です。

 久保は出世することで、大切な場所を守ることを決めました。最後の建前が、本音になったんですね。
 今の彼こそ、出世し、上層部を変えるべき人間だと私も思います。

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 都古の積極性。

 テルに関して、都古の発言の多さには驚きました。
 大竹家の人々は
「何故、家族じゃないあなたがそこまで熱くなる…(汗)」
と思ってたに違いないでしょう(苦笑)。


 とはいえ、都古の気持ちも理解できないわけではないんですよ。
 都古は昔、
「代わりに怒ってあげる」
と約束し、テルもまた
「代わりに笑ってあげる」
と言った仲です(第五話)。

 テルもまた、都古が泣けない時に代わりに涙を流すところがあります。

 それゆえに
“自分の可能性に気づいていないなら、自分が気づいてあげる。
 テルが自分の事を言えないなら、私が代わりに言ってあげる”
と思っているのではないでしょうか。

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 テルと鳶。

──ほとんど羽撃かず、尾羽で巧みに舵を取り、上昇気流に乗って上空に舞い上がる──

 ──まるで、テルのように。

 表面には変化をほとんど示さず。
 けれど、好意を上昇気流に変えて、飛び上がっていくのです。


「いつまでも兄妹が面倒を見てくれると思うな」
 その言葉をテルは覚えていたのでしょう。
 『いつまでも』は無い。そのことに気づいて、初めてテルは独立を考え始めたのですね。

 テルに独立を決めさせるためのキーワードは二つ。
 『鳶という存在を知ること』、『自転車レースで、鳶を見ること』。
 それは『動物園で働いた』こと、『新しい道を走り始めた』ことの二つが重なったから。
 そしてそれは…。

 一つ一つの好意を受け止め、それを返していこうと努力し続けたから。
 その一歩一歩の歩みが、テルを『独立』に導いたんですね。

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 『新しい家族』。

「真樹さんと、一緒に暮らして、新しい家族を作ったのよ。
 (中略)結婚する人もいるし、しない人もいる」
 第四話で、里江はそう答えました。

「結婚っていうのは『ずっと一緒に仲良くしよう』って約束すること」
 そう都古は言いました。

「僕も結婚するの?」
 テルは確かに結婚はしませんでした。
 しかし、テルは結婚に代わる形で、『新しい家族』を作りました。
 それが『グループホーム』です。

 それもまた、一つの形だと私は思います。
 人と違うかもしれない。だけど、テルができる、『新しい家族』の作りかたなのですから。

 『グループホーム』という言葉そのものは十話で突然出てきたものですが、伏線はきちんと張ってあったのですね。



 ただ大切なのは『前の家族』がそれを見守れるかどうか。
 都古のように、“失敗しても帰るべき家族が無い”ことは不幸です。
 だけどテルは兄夫婦に受け入れられてから、『グループホーム』という新しい家族を作ることができました。
 それはとても幸せなことではないでしょうか。

 その意味でも、第十話での兄との邂逅は必要なエピソードだったのだと思います。

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 三ヶ月間、草なぎ君も大変だったみたいですね。
タカハタ秀太さんのHP にも、その苦労は書いてあります。

 …まぁ、役に憑依されるのはいつものことなんですけどね(苦笑)。
 『僕の生きる道』後半収録中は、バラエティでも言動に『解脱オーラ』が出ていましたっけ。あのときはさすがに怖かったです(苦笑)。

 今のうちにちゃんとガスを抜いて、次の作品までにニュートラルな状態に戻してくれることを願っています。

 草なぎ君、他出演者様、そして関係者の皆様。
 お疲れ様です。そして『僕道』三部作をありがとうございました。

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 彼は止まらない。
 変化を恐れる衝動を、希望へと変えて。
 自転車の振動に、確かな道を感じて、走り出す。





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Last updated  2006/12/22 09:40:54 PM
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