GOlaW(裏口)

2008/01/27
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>「人は誰でも違う性格になりたいと思うことがあるよ」
>「初めは嘘でも、心が篭ってなくてもいい」
>「血はつながって無くても、一緒の家に住めば、家族になると思うんですよね」

――異なる感情を、演じることで心に体験させること。
――違う視点から物事を見、違う考え方を経験させること。
――貯め込んだ想いを、違う形で発散させる術を心に覚えさせること。

 心理療法の一つ、『役割演技』。
 それを実行する人々の、心の変化こそが、このドラマのテーマの一つかもしれない。
 私はそう思いました。


 心理療法と言う言葉とは全く関わりないことばかりだけれど、彼らは少しずつ変わっていくのだろうと思います。

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 『演技』が持つ魔性。

 芝居が好きな人は皆、演技が持つ『心理療法』的な部分に中毒になっているのかもしれませんね。
 私自身も小さなころは、学級会のお芝居とかがとても好きだったんですよね。

 他にも『テーブルトークRPG』や『PBW』、『MMORPG』を楽しむ方々も、同じように『演技中毒』になってるのかもしれません。
(特に、女性プレイヤーにその傾向が強いのか、ストーリー重視で入り込むことが多い気がします。)


 彼らと美桜達の違いは、『相手が演技だと知っているか、否か』という点でしょうが。


 美桜はこれまで自分を『堅物』という殻に押し込め、自分を崩すことを知りませんでした。
 だからこそ、『演技療法』の持つ癒しに、魅了されていくのでしょう。
 ラストの電話も、『演技の魔性』に惹かれたからかもしれません。

 いつか、『現実の美桜』と『演技の美桜』が統合されるとき、彼女は人間として一皮むけるのでしょうね。

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>「家族になりませんか」
 直哉を受け入れたように、他人をすぐに受け入れてしまう英治。
 その『相手の存在をまるごと受け入れる』ことの極論が、家族にしてしまうことなのかもしれません。

 人は、受け入れられることで救われる部分があります。
 その事実を元として確立されたのが、カウンセリング技術です。



 しかし。
>「下手すりゃ…てめぇが死ぬ場合もある」
 『強く共感しすぎてしまう』ことは、時に相手すら危険にしてしまうことがあります。
 相手の絶望や自殺願望に引きずられ、もろともに自滅してしまう可能性もあるのです。

 マスターの言葉は、英治のそんな危険な部分を見通してのものだったのでしょう。

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 直哉。

>「俺はアニキに『同情はよせ』って言った」
 直哉の台詞に、思わず噴きました。
 …いや、確かにそれは作家がお話を描くときによく用いる理論ですけれど(笑)。

 直哉が『野島伸司さん』の代弁者のような気がしてしょうがないです。突っ込んだ状況も知っているようですしね。


 しかし、直哉はてっきり『英治の味方になってくれるのかな』と思っていたんですけどね。
 ともあれ、彼女のビデオを見て、少しぐらい感情移入してくれるかな。

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 安西とビデオテープ。

 安西の反応を見るに、『ビデオテープの彼女』と安西は父親なのでしょうか。
 もし、安西と『彼女』に絆があったのだとしたら、安西は『彼女』の真意をこのビデオから知ることになるのでしょうか。

 今、『第一話・第二話』を見る限りにおいて、英治は『彼女』の想いをなぞる様に生きているようです。
 もしそうならば、『英治の生きざまそのものが、彼女の形見』になるんですよね。

 安西が英治を許す時が来るとすれば、そのきっかけはこの『ビデオテープ』になるんでしょうね。
 気づくでしょうか。『彼女の想い』が、彼の中に生きていることに。
 ――押し花のように、ずっと大切にしまわれていることに。

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 『梱包』。

 比喩のやり取りがぽんぽんとできる様子は、ドラマ故かもしれません。でも、ちょっと憧れますね。
 そんな中で、ちょっと思わせぶりな喩え話がでちゃう英治がすごいと思います。

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 盲目の演技の理由。

 まさか、『英治は昔、障害者を偽る詐欺をやっていた』とかじゃないですよね(汗)。
 そんな穿ち過ぎの意見は置いておいて。

 ちゃんと『盲目を演じる理由』があるんですね。
 てっきり、『相手を口説くための、作り過ぎな設定』かと思っちゃいました。

 直哉が口実にした『彼女の入院費用』と同じように、英治にとっての重要なポイントとなるのでしょう。

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 ちりばめられた謎解きと、演技療法で変わり行く人々と。
 彼らの物語を見届けたいと思います。

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 不器用で、尖った薔薇の心が、演じることで変わっていく。





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Last updated  2008/01/27 05:07:23 PM
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