★ワーズ・ワースの詩





          “Rainbow”


          My heart leaps up when I behold
          A rainbow in the sky:
          So was it when my life began,
          So is it now I am a man,
          So be it when I shall grow old
          Or let me die!
          The Child is father of the Man:
          And I could wish my days to be
          Bound each to each by natural piety.

          大空の虹を見ると
          私の心は躍る。
          幼いころもそうであり、
          大人になったいまもそうだ。
          年老いてからもそうでありたい。
          さもなければ死を願う!
          子どもは大人の父である。
          願わくはこれからの一日一日が
          自然への畏敬の念で結ばれているように。
          *

          「William Wordsworth (ウィリアム・ワーズワース)







          ―幼年時代を追想して不死を知る頌より―



          さらば唄え、小鳥よ、歓喜の歌を、
          鼓の調べにつれてのよう
          子羊をして躍らしめよ。
          われらも心において汝らの群れに加わらん、
          笛吹くものよ、戯るるものよ、
          今日、5月のよろこびを
          全心に感ずるものよ、
          かつて輝やかしかりしもの、
          今やわが眼より永えに消えうせたりとも、
          はた、草には光輝、花には栄光ある
          時代を取り返すこと能わずとても何かせん。
          われらは悲しまず、寧ろ、
          後に残れるものに力を見出さん。
          今迄あり、将来もあるべき
          本能的同情のうちに、
          人間の苦しみより迸り出ずる
          人の心の和らぐ思いのうちに、
          死を通じて永遠を見る信仰のうちに、
          賢明なる心をもたらす年月のうちにそれを見ん。



          (ワーズ・ワース)





          ―比いなき輝やきと美との夕べに作れるより抜粋―

          親しきものに別れし悲しみを味わい、
          迫害に嘆き悲しむものあらば、
          かなたの霞める尾根は、
          彼らの眼には輝く階梯と映ぜん。
          そは輝く空気を浴びて、
          行方も知らず登り行く。
          もろともに登るよう空想を語らい、
          永遠の霊と交わるよう誘う。
          わが肩には翼すらも動くかと見ゆ。
          されどわれはここに動かず立ち、
          天上へとまことの道を作るかに見える
          かの輝かしき階梯を凝視す。
          来たれ、老いて萎れる人よ、外を見よ、
          汝が行く国のいかに美しきかを見よ。
          もし路に疲れはてて、
          日中より草地に眠る旅人あらば、
          天使たちよ、彼の場所へと急ぎ、
          静かなる注意をもって彼を目覚せ、
          この比いなき夕べに与えられし、
          賜物をうけるにふさわしく彼の魂を整えよ。


          (ワーズ・ワース)





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