グリザベラの館

グリザベラの館

ふたりのS先生~H大公開講座~呼吸器編



先月から体温調節がうまくいかず体調戻らないまま行ってきました・・・

だって今日はいちばん楽しみにしていた回でしたから、這ってでも行きます・・・な~んてね。




初めのS先生は呼吸器の先生で肺炎について話されました。

まずからだのしくみから咽頭・喉頭・気管・気管支・肺胞について。

気管より上を上気道、気管より下の気管支・肺胞を下気道という。

上気道と下気道では、病因となるものや病名が異なる。

風邪は上気道疾患で主にウィルスが病原体となり抗生剤が効かない。

肺炎は下気道疾患である。肺胞には主に細菌が病原体となり抗生剤が効く。

気管支はウィルス・細菌共に病原体となる。




日本では年間12万人が肺炎で死亡し、死因の第3位である。

肺炎で死亡した人の95%は65歳以上の高齢者で

年齢とともに増加するので高齢者にとって肺炎は大敵である。

人間が本来持っている防御力が弱まるから肺炎患者が増える。



防御力には、物理的なもの・化学的なもの・免疫学的なものがある。

肺胞にたどり着くまでに絨毛というものがあり

絨毛による掃き出し効果で感染から守っている(物理的)

タンパク分解酵素などが感染から守っている(化学的)

リンパ球・白血球・抗体などが感染から守っている(免疫学的)





肺炎は感染する場所によって呼ばれ方が異なる。

市中肺炎・院内肺炎・医療介護関連肺炎の3種類がある。

病院以外の場所で普通に生活していて罹ったもの(市中肺炎)

入院中に罹ったもの(院内肺炎)は治りにくい

老人ホームや介護施設に入所又は通所中に罹ったもの(医療介護関連肺炎)は

耐性菌が原因の肺炎が多く治りにくく重症化しやすい。





市中肺炎では肺炎球菌が全体の3割から4割を占め、その他にインフルエンザ桿菌や

マイコプラズマ菌などがある。

症状は咳嗽・喀痰・胸痛といった呼吸器症状に加え

発熱・悪寒・倦怠感などの全身症状がみられる。

重症化すると呼吸困難(呼吸器系)・首の硬直や頭痛(髄膜炎)・錯乱(敗血症)などがみられ

昏睡状態や死に至る。

上記のような症状がなく、何となく元気がなかったり、食欲がないと思ったら

肺炎だったというのは、高齢者に多く気づいた頃には手遅れということもある。





治療法としては100種類以上もある抗生剤から患者さんの全身状態を診て

患者さんに合うのを決める。抗生剤を選択するには原因菌がわからないといけないので

喀痰や血液そして現在は一部の菌のかけらを尿で調べる。

一部の菌とは、肺炎球菌やレジオネラ菌のことである。




誤嚥には顕性誤嚥と不顕性誤嚥がある。

顕性誤嚥は食物が間違えて気管に行ったとき防御するためにむせるものをいう。

不顕性誤嚥とは本人が知らないうちに食物や口腔内の菌が気管に入りむせて防御できないものをいう。

誤嚥性肺炎は不顕性誤嚥で起こる。




いちばんよい方法は肺炎に罹らないことであるが、以下のことで予防できるとわかってきた。

規則正しい生活・禁煙・口腔内を清潔に保つ(歯周病対策)・誤嚥を防ぐ・予防接種など。

予防接種は欧米では50%強~60%強の方がしているが、我が国はまだまだ少ない。

市町村によって助成金(公費負担)にばらつきがあり、もう少し個人負担が少なくなれば

接種率も増えるかもしれない。

インフルエンザ流行時、55%が肺炎球菌にも感染しているので

両方のワクチンを接種するとさらに有効であるとわかっている。

ただし同日に接種するのではなく日をあけて接種する。

インフルエンザワクチンは1年できれるが

肺炎球菌ワクチン(1度で23種類の肺炎球菌ワクチン)は5年間有効である。




ってなこと話されていました・・・違ってたりして・・・

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: