アメリカの医療保険
個人が自分で選んで医療保険に入ることになる。
（あるいは雇用先が加入している医療保険に団体加入）
自分のニーズに合った医療保険を選ぶことができると
評価している人もいるが、多くの人にとっては、
この医療保険をどうするかは非常に頭の痛い問題のようだ。
私にもそうであった。ちょっとメモ代わりに
記録してみました。（２００４年２月）
１ アメリカの医療費は非常に高い。
知り合いからこんな話を聞いた。
アメリカで働いている娘に会いにNYを訪問したご夫婦。
2週間ほどの滞在だったらしいがその間に、奥さんが
意識不明になって倒れてしまった。
ICUに入って治療を受けているが、治療費2000万円以上
だそうだ。重態のため、日本に戻ることもできない。
結局アメリカで治療をしないといけないらしいのだが、
ご夫婦は、芦屋のご自宅を売却することも検討してい
るらしい。
アメリカの高額医療費を示す資料としてもうひとつ、
アメリカの医療費はGNPの約１５％だ。日本は６％くらい
だろうか。それだけ国民が医療に支払っているという
ことだ。
こういう数字を見るとアメリカでは、なんだかんだと
いいながら、保険に入った方が安全と見た方が良いの
ではないか。と思った。
２．医療保険の値段とシステム
実は、私も１の話を聞いて、保険に入らねばと思い
各保険会社に資料を請求してみた。結果は人を馬鹿に
しているのかという値段だった。
1月２０００ドルという数字が平気で出てくる。これ
は、ほとんど入るなという値段に等しい。
保険会社も企業を相手にした保険は割安に設定しているが、
個人で入ろうとしている人たちには非常に冷淡だ。
私の家族が日本にまだ滞在している理由の大きなものに
この問題がある。地方公共団体によっても違うが、
私の住んでいるところは子供の医療費はただだ。しか
し、アメリカではそのようなことはない。
この違いは頭が痛い。
また、保険は種類が複雑である。HMOなり、PPOなり
何の略称だかわからないものも沢山ある。しかも派生
商品が沢山あって、何を基準に選んだらいいのかすら
よくわからない。
まぁとりあえず私の場合は、日常的な風邪や発熱
といった場合よりは、事故や災害といった万が一の
場合の保険となるだろうから、そういったニーズに
答えられるような保険を探すことにした。
３．保険は場所によってことなる。
そうは言っても、ここは約2億人もの人が住んでいるアメリカ、
しかもSOHOや自営の人も多い。個人で加入できるような
保険が何も無いわけはないと思っていろいろ調べてみた。
すると、こと医療保険に関して言えば、マンハッタンは
環境が最悪だということが判明してきた。
そもそも加入できる保険の種類が少ない。他の州の住所を
勝手にいれて調べてみると、私の条件でも種類がいろいろ出て
くるのに、同じ条件でNYの住所を入れると、何も保険商品が
出てこないのだ・・
また、同じNY州のなかでもマンハッタンが最悪だ。
例えば、オーバニー（NY州の州都）やバッファローと比較しても
高いし、ブルックリンやブロンクスと比較しても割高なのだ
なんてこった。
４．海外旅行保険について
短期で旅行をする方や駐在員でこられる方には、例えばクレジッ
トカードに自動付帯している旅行保険や旅行保険を延長する形で
保険に加入する手がある。これは、かなり保険のカバーする範囲
が広く使い勝手は良いようだ。
しかし、私の場合には、ビザの問題があり加入できないという
問題があった。
５．結局
かなりいろいろ時間をかけて調べてみたのだが、結局あまり
ぴんとするのが無かった。最終的に入っっているのが、アメリカ人
向けの海外旅行保険である。（いわば４の逆パターン）
外国人であれば、アメリカにいても使うことができるという
ものである。カバー範囲は広い割りに割安である。そのかわり
ファミリードクターとかそういうものはない。
いくつか種類があるのだが、自分がまず払う費用が500ドル。
それから5000ドルまでは2割負担。それ以上は保険会社持ちとい
う形になる。
私の場合は健康面で不安があるということではないので、
万が一の際をカバーしてくれればいい。ということで、これを
選んだ。
しかし、子供がいる場合には、ちょっと熱をだした、ひきつけを
起こしたということも考えられる。
そういう場合には、これではちょっと困るかなと思っている。
もう少しいいプランを見つけられればいいのだが・・・
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