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2012年04月04日
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今日は、風は強かったけれど、晴れて暖かな日でしたね。

さて、昨日の日記の続き。

今年は古事記編纂1300年ということで、島根県各地でいろいろイベントが企画されています。

まあ、それはそれでいいのかもしれませんが、多少引っかかるところが無くもない。

まず第一は、一過性のイベントで終ってしまわないか。

第二は、やや根本的な問題で、島根で古事記ってどうなの?という疑問です。
確かに、古事記神話の1/3は出雲神話です。
ただし、それは国譲りの前提として語られる、いわば「敗者の物語」。
判官贔屓の日本人に訴える力はあるかもしれませんが、なんだか複雑な気持ちになります。




たとえば、『出雲国風土記』。

『風土記』とは、奈良時代に国ごとに編纂された地誌で、各郡・郷の地名由来譚や産物、地形などを記したもの。各国で作られたはずですが、ほぼ完全な形で伝世しているのは、出雲国だけなのです。


地域に根ざした神話・伝説の宝庫で、特産物まで書かれている。
しかも、全国オンリー・ワン。
これを利用しない手はないでしょう。

加えて、風土記撰進の詔は713年で、『出雲国風土記』完成が733年。
20年も1300年イベントを引っ張れます(1300年イベントの部分は、藤岡大拙先生の受け売りなんですけどね)

実際『風土記』を読んでみると、恋山のワニの悲恋物語(鬼の舌震)や未婚の母(?)キサガイヒメ(加賀の潜戸)など、面白いお話が多いです。
月の輪神事の元になった伝説も、風土記ですね。

島根県東部のみなさん、『出雲国風土記』、読んでみませんか?


講談社学術文庫 1382出雲国風土記/荻原千鶴













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最終更新日  2012年04月05日 00時09分51秒
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草深い田舎の庭付き一戸建て・床の間もある10畳間(付属の書斎もあり)の暮らしや季節の移ろい、読んだ本の感想などを書き留めております。

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