ヨーロッパの旧市街地は、3、4階の中層建築が多いようです。それは中世において
は、地価が日本の都市よりも高かった証拠です。そしてそれは、民主的な意味での市場原
理が働いていたということです。対して、当時すでに人口ではヨーロッパの諸都市を凌いで
いた江戸では低層建築が圧倒的に多かった。貧しさと地価の安さがベースですが、徳川
幕府という権力によって市場経済の競争原理が阻害さていたことも示しています。
今という時代では、市場への社民主義的な行政の関与を除けば、地価が上がると建築
物は高層化します。これは唯物史観的な現象です。過ぎたる社民主義的な関与は市場経
済を損ねるということを考える必要があります。そういう意味では、今の東京はその経済力
と高い地価を考えると、不自然に建築物の高層化が遅れているようです。固定資産税の
運用方法や路線価という不合理な方式で地価が左右されることが原因のようです。
あまりに高い地価は郊外を発達させるわけです。ですが、日本の都市部の郊外は市街
化調整区域として塩漬けにされたまま、都市部もラッシュがなければペイしない公共交通
など、歪んだ内圧を高めたままです。日本は人口密度が高いという現実を踏まえて、食料
安全保障も含めた土地利用の国民的な議論が必要なようです。市場原理の分析方法とし
て唯物史観は有益です。共産主義と唯物史観は本来関係がないと私は思っています。
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