音楽療法によって、緩和ケアを受ける患者の精神面および身体面の状態(コンティション)が劇的に改善されることが新しい研究で示された。
今回の研究は、疾患の進行した患者に対する音楽療法の効果を評価した初めての大規模研究だという。
研究を行った米クリーブランド・クリニック(オハイオ州)ホービッツHorvitz緩和医療センターの音楽療法士Lisa M. Gallagher氏は、「音楽療法が医療の幅広い場面で役立つことは以前からわかっていたが、今回の研究では重篤な患者の気分(mood)の改善に有効であることが明確に示された」と述べている。
この知見は、先ごろナッシュビル(テネシー州)で開催された米国疼痛管理学会(AAPM)で発表された。
Gallagher氏らは、2000年から2002年の間に、数種類の癌(がん)、非癌性腫瘍、疼痛性障害、鎌状赤血球貧血、大動脈瘤、ガードナー症候群、エイズ、神経変性症などのいわゆる致死性疾患の患者を対象に研究を実施した。
患者は24~87歳で、平均年齢は60歳を少し上回った。約60%が女性で、30%が何らかの音楽的背景をもっていた。
音楽療法では、まず患者に聞きたい音楽の種類を選んでもらい、Gallagher氏(または同氏の指導を受けた研修生)がその要望に合った曲をキーボードで演奏。治療は平均25分間で、3分の1のケースでは患者の家族も参加した。
音楽療法の前後に身体検査および心理学的検査を実施した結果、患者の不安、疼痛および息切れの改善が認められたほか、患者の80%で気分が改善されたと報告。
動作、表情および言語能力にも有意な改善がみられた。過去の音楽的背景による影響はなく、男女差も認められなかった。また、家族への利益も認められ、不安の改善はみられなかったものの、気分の面で改善がみられたという。
(HealthDay News 9月9日)
コメント : 医療の分野で音楽療法の効果に関して多くの報告がされてきています。米国だけでなく、本邦でも、いろんな分野で研究されてきていると思います。
この研究はいわゆる致死性疾患の重症患者でも、患者の不安、疼痛および息切れの改善が認められたほか、動作、表情および言語能力にも有意な改善がみられ、患者の80%で気分が改善されたと報告しています。
うつ病や認知症にも音楽療法はよい効果があるようで、研究会で報告されています。
精神的によい影響は脳内のドパミン活性にもよいので、心のケアがいかに大事かわかります。
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