神経内科医の徒然診療日記・コロナの時代

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Mar 13, 2013
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カテゴリ: 医学関連

 パーキンソン病(PD)患者は非PD患者と比べ骨折リスクが有意に高いことが、オランダ・ユトレヒト大学のS. Pouwels氏らが行った後向きコホート研究で明らかになった。

PD患者では、一般的な骨折リスクとされる高齢者および女性のほかにも、最近の選択的セロトニン再取込み阻害薬または高用量抗精神病薬の使用歴、骨折歴、転倒、BMI低値、腎疾患がある場合は骨折リスクを評価することが望ましいと考えられる。Osteoporosis International誌オンライン版2013年2月22日掲載報告。

 研究の目的は、新規発症PD患者の骨折リスクを治療、重症度、罹病期間および関連合併症で層別化し評価することであった。 

 英国のGeneral Practice Research Database(GPRD)を用い、1987年から2011年の間にPDと初めて診断された4,687例を同定し、年齢、性別、出生年および診療所をマッチさせた非PD患者(対照群)と比較した。

 主な結果は以下のとおり。

・PD患者は対照群と比較して全骨折、骨粗鬆症性骨折および股関節骨折のいずれも骨折リスクが有意に増加した(全骨折 補正ハザード比(AHR):1.89、95%CI:1.67~2.14/骨粗鬆症性骨折 AHR:1.99、95%CI:1.72~2.30/股関節骨折 AHR:3.08、95%CI:2.43~3.89)。

・骨折リスクは、骨折歴、転倒、BMI低値、腎疾患、抗うつ薬の使用および抗精神病薬の高用量使用により増加した。

コメント:パーキンソン病の患者さんは、運動障害が主な症状ですが、他にも自律神経症状として、排尿障害、便秘などや、精神症状なども多くみられ、歩行障害が高度であっても、歩こうとする意欲があり、薬剤との関連もあるかもしれませんが、転倒も多いのが実情です。骨粗鬆症の治療もしていても、転倒すれば骨折は避けられないことが多いのです。私自身も何人かの患者さんで、大腿骨頚部骨折など経験しています。






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Last updated  Mar 13, 2013 11:28:39 AM
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DUGAとも @ Re:頸性めまいその2(頸部自律神経系)(06/24) 私もこの目眩かもしれません!効果的なス…
takamatsu0224 @ Re[1]:ギラン・バレーとジカ、やはり関連(03/08) 大黒町さん >色々新しい病気が出てきて不…
大黒町 @ Re:ギラン・バレーとジカ、やはり関連(03/08) 色々新しい病気が出てきて不安になります…
大黒町 @ Re:睡眠不足でたまる脳内物質が記憶力減退の正体だった。(01/25) これは役に立ちますね。 引用させてくださ…
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