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去る8月9日、 R1 K 店で開催された松尾プロのチャレンジに参加してきた。この大会は毎回参加者が20人を楽に超える人気の競技会で、できればこういう大会で1勝をと思いながら挑んでいる。しかしこれまでの戦歴を振り返るとそこにはあまり芳しくない数字が並んでいる。
2月 182 187 199 201 計769 10 位 /25 人
6月 169 212 167 227 計775 08 位 /26 人
7月 166 181 205 191 計743 15 位 /24 人
ざっと眺めてみただけでも1ゲーム目の出足の悪さが目立つ。中盤、なん~となく合わせつつある状況にはなるものの、前半のマイナスを取り返すところには至らずあえなく敗戦。順位は 10 位近辺。こういう傾向にあった。
そんな中でも今回の出場に関しては、ちょっとした期待があった。なぜなら、手持ちにストームの「レベル」があるからだ。「ウレタンに類似した動きをする玉だ」という触れ込みで、入手した際は手前から噛み過ぎるのでは?という不安があったが、ドリルをしたあと光らせると、まさにドライコンディションで自分が求めた動きをしてくれた。「走ってくれて先でおとなしい」。この玉があればそれなりに遅いくらいだったら対応できる。
【練習投球】
ロビンと共に受付を済ませて、練習投球へ。同ボックスは年配のストローカーさん3人。ややインサイドから投げていく自分と、手前での被りはなさそうだと考えた。「レベル」で先の動きを鎮めながら無難に合わせるか?と転がしてみると、おや?想定よりずっと走った。ここら辺がCパターンというやつだろう。立ち位置―12枚からスパット12枚に転がしてノーヘッドしてしまった。これならば、ひとつ上のタイフーンが十分に使える。ボールチェンジののちに探ってみると、右レーンも左のレーンも-12枚近辺から始めていけば良さそうだった。右レーンのほうが若干走るのかもしれない、という感触はあったのだが、さほど大きな差異はない、と感じた中でゲームはスタートを迎えた。
【1ゲーム目】 X9-9/xxx63x63x81 179
計画通りのラインでストライク発進したものの、巻いた 10 ピンのタップをスペアミス。切り替えて中盤ターキーを持ってくることで精神状況は少し落ち着いたものの、左レーンがやや内ミスをしたのか?厚めにいき 3-6-9-10 を残す。計算をして投げたものの取れず。右レーンで10本倒したあと、左レーン、やや内に入るも、またも同じ 3-6-9-10 残し。これもまたミスをしてしまい、この時点で 190 までしかなくなる。10フレはひとつストライクにしたものの、2投目続かず。ゲーム終了時、参加者25人中12位と速報。
【2ゲーム目】 x9/x8s/xxxxxxx9 259
1ゲーム目の終盤において、左レーンはアウトサイドボウラーたちの削りによって想定する以上に遅くなってきているとわかった。右レーンは多少の外ミスも手前が走って「そこまで走ってくれ!!」というところまで走ってくれる。なのに、左レーンは外も効かなければ内も効かない、まさにノーチャンスなゾーンをいつしか投げてしまっている。ただ、ここで冷静に考えた。内ミスすらも動いてしまう、という感覚があるなら、相当思い切って内に入ってもヌケてノーヘッドしたりはしない。こう判断した。ここで一気に3枚入ってみる。右 -12 に対して、左 -17 で探りに行く。それでもまだ厚い。まだ入って -18 枚、それでもやや厚い。ただ次。 -19 枚に入ったとき、まさに答えというストライクを手にした。ここからはとにかくシンプルに、正確な投球を心がける。そして、ある言葉を毎投球の前に、意識的に呟いて構えた。それは「ここで完結」というもの。この言葉は、犬飼プロの助言である。「ここ=とは腰の高さ」である。要は、意識の上では腰までで収まるバックスイングにして、その代わり足を使ってスピードを出す、そういう意識にしようということだ。手帳にも日々、何度もこのフレーズを記した。このように意識すると自分は投球毎のブレが小さくなる。やるべきことをとにかくシンプルに絞る。これが大事だと考えた。そしてそれは大正解だった。7thを含む259で、一気に順位を全体の2位まで上げることが出来た。この時点で1位まではあと13ピン。もう一発これを持ってくることが出来れば…。
【3ゲーム目】 xxxxx9/x9/xxxx 259
前ゲームの勢いそのままに5 th で入った。やや内を走りすぎた惜しい10ピンタップでストライクは止まった。それから完璧すぎて角度が強すぎる、不運なジャスト9。ただ、これ以外は全てストライク。後でスコアを見なおしても、どうしてこんなゲームが自分に打てたのだろうか?と思ってしまう。それほどの強烈なストライク攻勢で2ゲーム連続の259。軽々しく言うつもりはないが「ゾーンに入っている」ような状態だったのかもしれない。ただ、有難かったのは、ライン被りをする選手が居なかったという部分で、先ほどのゲームとラインがほぼ変わらなかったことが大きかった。とにかく、ここで一気に飛び出した。3ゲーム終了して、当然トップに躍り出た。2位との差は35ピン。これだけあればさすがに…という考えが脳裏をよぎる。ただ、3ゲーム終了時点でトップだった、 C 店での半年前の試合は、守りに入って最終ゲームでまくりに遭い、3位に沈んだ。その時に出した結論は、「だからといって短絡的に攻めればいいわけではない。あくまで状況を見て、押し引きを決める。」
【4ゲーム目中盤まで】 xx8/9/9/x9/x
このゲームの最初のところで、まさかの事態。こんな重要な勝負が掛かった状況で、主催者側は、隣のレーンにゾウさんの滑り台を使って投げる親子連れを入れてきた。「今だけは勘弁してくれよ」という状況で。天を仰ぎたくなった。しかし、向こうも客商売だ。仕方ない。ただ目の前のレーンだけに集中しようと考えた。最後の10フレは幸いながら左のレーンだ。たかだか5投だけだ。…ダブルでスタートしたあと、3フレの問題の右レーン。失投はしなかった。なのに、明らかに伸びに負けた 4-8
残り。ついに変化が来た。この 4-8
も正直取りにくいのだが、練習投球から遅くなっていることを加味しながらなんとかスペアメイク。そのノビを気にしながら、本当なら1枚強、外に出てもいいのかもしれないと考えながらも、勇気が出ない。外が大きく噛んで万事休すのスプリットでも出そうものなら、形勢は一気に相手に行きかねない。 0.5
枚だけ寄る。しかしまだまだ薄目の7番ピン。左レーンはストライクを出しているものの、7フレの右レーン、さらに 0.5
枚寄るものの、今度は 10
ピンタップ。ラックを気にしながら、内のオイルをうまく使うイメージで最大の集中をもってスペアメイクした。ここまでのペースは 206
といったところ。ここで、競技を終えたロビンがやってくる。(となりのゾウさんレーンのせいで、うちのボックスだけが進行が遅れているのだ。)ロビンは「今のままだとちょっと足りない」と言った。正直、耳を疑った。「足りない、だと???」。35ピン勝ってたんだぞ、ゲーム前。「それがな、最終ゲーム、2位の人、255打ったんだよ」。
ふふ。正直、自分の口から変な笑いが漏れた。本当に神様は簡単に勝ちをくれない。あきれた。ドラマが厳しすぎるって。そう、打たなきゃ勝てないのだ。35ピンのリードなど、もう無かった。自分は追う立場になっていたのだ。そして、わずかに残った9フレ10フレでのダブルが勝利の必要条件だった。ロビンが言った。「勝負かけるのは最後、得意な左レーンに帰ってきてからでもいいかも」と。わかる。確かにそうだ。けれど、それではあまりに危険を冒し過ぎていると思った。9フレの右レーン。今ここで決める。さっきよりさらにわずかに外に出て、スピードで絞り押して飛ばす。そういうプランで勝負に行くことに決めた。ここで守っていては勝てない。10ピンを飛ばしきるために、さらに 0.5
枚外に出る決意をした。これだけ投球がかさんだあとで、1ゲーム目の立ち位置の -12
枚をさらに超えて、 -11.5
枚に立つのは本当に勇気が要った。これは自分には本当に、そうそうない展開なのだ。外に振りすぎれば、間違いなく強く戻る怖さがあった。だから、そこは一か八かではなく、自分に勝ちの目が残るように、内のオイルを頼るように出しの角度を弱める保険をかけた。
【4ゲーム目後半】 xxxx 236
緊張の中での渾身の一投は、果たして厚めのストライクを引っ張ってきた。大きく手を叩いた。勝ちを手繰り寄せた、そう思った。割れなかった。押し込めた。今、そのときの動画を確認すると記憶よりずっとポケットに対して厚かった。が、なんとか押し込めていた。あと2枚ほど厚くいったら間違いなく割れていただろう。けれど、外に出しに行かなかった分、タイフーンというボールのオイルの走りを計算した通り、ピタリ押し込めた。こうして、出たとこ勝負の中にも「内の走りという保険」を掛けられたのは、間違いなく辛酸をなめ続けたかつての経験の蓄積によるものだった。
あとはこの勝負を確実なものにするために、左レーンで持ってくること。これがとどめだ。わかっている左レーン。最後も「ここで完結」と呟いた。そして、落ち着いてセットする。あとは流れで放って来ればいい。綺麗に手から離れた。大きなスパットミスもない。ポケットには薄めながら、ピンアクションが残りかけた7番を払ってくれた。「ぃよし!!!」その瞬間、大きく声が出た。そして手を再び打った。「勝った!!!」。ついにやった。全身を歓喜が駆け抜けた。両手投げ転向から1年半。もう一度「ついにやった」と思った。ここまで来れば、あと2投はもう、この勢いで倒すだけだった。狙い通り、しっかりとオールウェーで試合を締めくくった。最終投球はやや外にミスをしたが、レーンを読み切っていた分、そこには大きな幅があり、その幅に後押しされるように10本のピンがはじけた。最後も236で締めて、ついに優勝の栄誉をつかみ取った。
【試合後の所感】
実に30敗以上をしながら、ついに歓喜の勝利を手にした。「優勝は hironoview 選手。」アナウンスを聞く。万感の思いが胸に迫る。勝ち名乗りに自然と両の手が握りこぶしを作り、高く上がった。松尾プロがマイクで話してくれた。「 hironoview 選手は9月6日に第二子がお生まれになるということで…」参加された選手の方々から拍手があった。感謝してぺこりと頭を下げる。思えば、そういう力も働いていたのかもしれない。見えない力に後押しされるようなビッグゲームの連発であった。松尾プロと写真を撮ってもらい、嬉しさと同じくらいの安堵があった。「もしも3ゲーム目、そして4ゲーム目に10ピンが取れていなかったら、一体どうなっていただろう」。そればかりを思った。きっと展開は全く違っただろう。それが自分には特に恐ろしかった。よく取れた。だからこそ、優勝の喜びよりも、むしろこれからもっと10ピンをきちんと練習しようと感じた。今回、自分の身体が、運良く10ピンのあるほうへたまたまボールを投げてくれただけのように感じる。勝負所で負けないように、10ピンをきっちり取れるような練習を重ねたい。
しかし…とにかく、勝った。自分のスコアに見えないほどのスコアを出して、勝ったのだ。その中で、いつもの何倍もの集中力を費やし、どっと疲れた。
「一生涯の中で25人規模の大会で絶対1勝はする」
これを目標として設定していただけに、この勝利は本当に格別な思いがした。この日の優勝を自分は生涯忘れることはないと誓える。本当に素晴らしい日になった。
暦投球 G 累積 月 ave 安打数 打率 日数
08 月 22 G 4723P 214.7 16 本 0.727 07 日
07 月 55 G 10975P199.5 27 本 0.491 16 日
06 月 44G 9386P 213.3 31 本 0.705 14 日
05 月 49G 9798P 199.9 22 本 0.449 14 日
04 月 41G 8289P 202.2 23 本 0.561 10 日
03 月 35G 7086P 202.5 22 本 0.629 10 日
02 月 36G 7170P 199.2 19 本 0.528 10 日
01 月 22G 4534P 206.1 15 本 0.682 07 日
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