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2024.11.28
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カテゴリ: Car/Bike/Tool




レースに影響でなければよいが



1934年、エンジニアであるハンス・トゥルンケンポルツによってマッティクホーフェンに設立された。当初は自動車修理工場であり、後にDKWのオートバイとオペルの自動車の販売にも進出した[9]。第二次世界大戦中はディーゼルエンジンの修理で繁盛した[9]。

戦争が終わって仕事が減ると、1951年にロータックス(現在のBRP)エンジンを搭載した、最初の自社製オートバイのプロトタイプを製造し、1953年に発売した[9]。R100は1953年のオーストリア125 cc選手権、ついで1956年ISDTを制覇するなどオフロードで活躍するが、ラインナップはオンロードモデルやスクーターなどが主力であった[9]。また初期はMVアグスタのエンジンも使用したが、後に自社開発エンジンへと切り替えられた。

1953年まではKTMとしての製作は行われておらず、金属加工会社「クラフトファールツォイク・トゥルンケンポルツ・マッティクホーフェン」(Kraftfahrzeug Trunkenpolz Mattighofen, Kraftは製造、Fahrzeugは乗り物の意)として、従業員20名で1日3台のペースでオートバイ製作をしていたが、1954年にその頭文字を取った「KTM」ブランドとしてのオートバイ製造を始めた。1955年には実業家であるエルンスト・クロンライフ (Ernst Kronreif) が同社の主要株主になったことにより、クロンライフ・ウント・トゥルンケンポルツ・マッティクホーフェン (Kronreif & Trunkenpolz Mattighofen) に改名した。

クロンライフは1960年に、ハインツも1962年に亡くなり、ハインツの息子エーリッヒ・トゥルンケンポルツが会社を継いだ。

1950年代末に欧州では四輪乗用車がブレイクスルーを起こし、「二輪は貧しい人々のもの」という風潮がドイツを中心に広まり始めて二輪車販売は危機を迎えた[10]。ドイツの競合他社が小型乗用車に活路を求めて失敗する中、KTMは二輪に忠実であり続けた。レースのワークス参戦や大型バイクについては撤退せざるをえなかった[11]が、オーストリア軍向けの「マスタング」の受注により危機を回避し、さらには運転免許が不要な50 cc市場の成長を予想して発売したメッキー、その後継であるポニー、コメットといったバイクたちがヒットを起こした。ポニーは間もなくポニーIIに進化し、26年間に渡って生産され続けることになる[12]。

1971年までにKTMは400人の従業員と42種類のオフロードバイクのラインナップを持つ規模にまで成長し、1978年には北米法人も設立した。1980年に社名を「KTMモトーア・ファールツォイクバウ」(KTM Motor-Fahrzeugbau KG) とした。

1980年に入ると日本メーカーの大躍進に遭って売り上げは急落。糊口を凌ぐために自動車のラジエーター製造に進出した[9]。1989年には22万台のラジエーターを製造するようになったが、それでも状況は好転せず、1988年までに原付バイクやスクーターから撤退[9]。また1989年にエーリッヒが58歳で急逝した。



KTM Sportmotorcycles GmbH(オートバイ部門)
KTM Fahrrad GmbH(自転車部門)
KTM Kühler GmbH(ラジエーター部門)
KTM Werkzeugbau GmbH(工具部門)
このうちラジエーター部門はイタリアのC.L.S.産業持株会社の手に渡ったが、生産は他のKTM同様マッティクホーフェンで継続された[13]。工具部門は早期にバイク部門に吸収された[14]。自転車部門は1995年に再び破産危機を迎えたが、台湾出身の女性経営者キャロル・チェンに買収され、以降現在まで生き残っている。

1994年にオートバイ部門はKTM Sportmotorcycle AGに改名した。

KTMの再建を目指してステファン・ピアラー率いるクロス・ホールディングスや投資家グループにより設立された持株会社KTMモトーアラートホールディングスGmbH(現在のKTM AG)[15]の下に経営が再開されると事業は好転し始め、得意のオフロードバイクや新シリーズ「デューク」などがヒットした[9]。この頃はドイツとアメリカが主な輸出相手国だった。

この頃からKTMのオートバイはザルツブルクに拠点を置く従業員100名以上の企業であるキスカデザイン(フランス語版)によって設計されている。現在のコーポレートカラーである鮮やかなオレンジ色も、キスカにより1996年から採用された[9]。キスカは後にKTMモーターホールディングスが50%の株式を取得し、同一グループ入りして現在に至っている。

1995年にKTMモトーアラートホールディングスGmbHは、ハスクバーナの退職者によって設立されたフサベルと、オランダのサスペンションメーカーであるWPサスペンションを買収した[9]。

1999年にクロス・ホールディングスによりCross Bepeiligungsverwaltungs-AGが設立され、KTM Sportmotocycle AGの99.7%の株式を購入して上場[16]。その後KTMモトーアラートホールディングスGmbHは「KTMグループGmbH」となって証券取引所から撤退。2004年にクロス・ホールディングスはKTMグループの株式を買い戻した。クロス・ホールディングスは親会社のクロス・インダストリーズにモータースポーツやオートバイを除く事業を譲渡し、2005年に「KTMパワースポーツAG」に改名。KTMグループGmbHはKTMパワースポーツAGに吸収される形で消滅した。

2000年代に入って、排気ガス規制によりライバルの日本メーカー勢が次々に2ストロークエンジンの生産を諦める中、KTMは2004年にステファン・ピエラーが2ストロークエンジン車の販売を続けていくと明言。最終的にこれが奏功し、現在までオフロードバイク市場における日本メーカーのシェアを大きく食うこととなった[17]。



2007年11月、インドのバジャージ・オートがKTMパワースポーツAGの株式14.5%を取得した[20]。KTMは水冷4ストロークの125 ccと250 ccのエンジンの共同開発を、バジャージはインド国内や近隣諸国でのKTM製品の販売に対する供給の協力協定を締結し出資率が20%に上がり、2009年には31.72%[21]、2011年には39.03%へと引き上げ筆頭株主となった[22]。2008年にKTMスポーツカーGmbHが設立され、KTMブランド初の四輪乗用車モデルであるX-bow(クロスボウ)を発売した[9][23]。

これに伴い2008年1月にヨーロッパ、極東向けの新型125 ccオートバイの共同開発を行うとバジャージ・オートが発表し、2011年より Duke125/200 がバジャージによりインドで生産されている。

2008年にスポーツATV市場に4車種を投じて参入したが、リーマン・ショックの直撃を受け、短期間で市場から撤退した[24]。

2009年に、当時オーストリアの投資家グループの手に渡っていたラジエーター部門の「KTMキューラー」を買収して取り戻した[13]。ドイツのサプライヤーであるマーレがKTMキューラーの自動車事業を引き継ぎ、工場はマッティクホーフェンのまま、マーレブランドでの販売を行っている[13]。また二輪事業は同じクロス・インダストリーズAGグループ内のWPサスペンションが吸収し、KTMキューラーはWPラジエーターとなった[13]。現在、ムンダーフィングにあるWPの工場では年間30万台のラジエーターが製造され、隣接するKTMのマッティクホーフェン工場や欧州バイクメーカー、さらにはランボルギーニやフェラーリ、アウディ・R8にも供給されている[13]。

2012年にKTMパワースポーツAGは「KTM AG」へ改称された[25][26]。



また2011年に中国のCFMOTOと提携に合意し、2013年から複数の合弁事業を開始。以来KTMの中国生産や、KTM車のプラットフォームを利用したCFMOTO車の開発を行っている[28]。

2016年にクロス・インダストリーズAGは「KTMインダストリーズAG」へ名称を変えた[29]。

2018年にKTMは、従来アプリリアしか実現できなかった2ストロークエンジン用FI(燃料噴射装置)の「TPI」を開発。オフロードバイクに搭載して発売した[30]。

2019年にKTMはスペインのガスガスを買収した[9]。同年末にKTMインダストリーズAGは、「ピエラー・モビリティAG」へと再び名称を変えた[31]。

2021年3月、ホンダ、ヤマハ、ピアッジオ(イタリア)の3社とともに、電動二輪車のUNECE規格に沿った互換性のある交換式バッテリーの共同開発事業を立ち上げると発表した[32][33]。

同じく2021年にバジャージは、KTMの株式を手放してピエラー・モビリティの株式を同程度取得したことで、間接株主となった[34]。

2022年に、経営再建を終了したMVアグスタと提携を発表し[35]、2023年からKTMジャパンでMVアグスタ車の取り扱いが始まった[36]。


欧州の老舗二輪車メーカーKTMが破産 欧州の販売低迷で ブランド存続へ法的再建目指す
11/28(木) 14:02配信




日刊自動車新聞
欧州の老舗二輪車メーカーKTMが破産 欧州の販売低迷で ブランド存続へ法的再建目指す

欧州二輪車メーカーのKTMは11月26日、本社のあるオーストリアの裁判所で破産手続きを開始すると発表した。同社が主力とするオフロードバイクや上級スポーツモデルの欧州での販売が低迷して業績が悪化している。ブランド存続に向けて自主管理による法的な再建を目指す。

KTMはインドの二輪大手バジャジ・オートも出資している老舗二輪車メーカーで、モータースポーツでの活躍でブランド力を高めて欧州を中心に販売を伸ばしてきた。二輪車生産台数を1日当たり1000台まで増やしていたが、インフレなどによる欧州経済低迷の影響を受けて二輪車販売が低迷、過剰在庫などで業績が悪化している。

25日にはKTMに出資する投資会社が債権団に対して2億5000万ユーロの債務返済期限の延期を要請していた。29日にも裁判所に破産を申請する予定で、今後、債権者とブランド存続について交渉し、90日以内の手続き完了を目指す。2年以内に生産能力の削減や人員削減などを進め、事業を大幅に縮小する。今期業績は資産の評価損と構造改革費用を計上するため、数億ユーロ規模の最終赤字となる見通し。

KTMは1991年にも経営破たんしたが、その後、事業分割してブランドを継続し、モトクロスなどの二輪車販売を伸ばして欧州最大の二輪車メーカーになるまで成長していた。

KTMのシュテファン・ピーラーCEO(最高経営責任者)は5000人を超える従業員向けのビデオメッセージで「未来に向けてピットストップしたが、KTMブランドは私のライフワークであり、そのために戦う」との声明を公表した。

日本国内では、日本法人のKTMジャパン(オリバー・ゴーリング社長、東京都江東区)が二輪車の輸入・販売業務を手掛けている。2023年度(23年4月~24年3月)の新車登録台数は1449台で、輸入小型二輪車のシェアは5.4%と5位だった。





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Last updated  2024.11.28 17:37:23
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