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2006.11.23
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カテゴリ: 洋書

 米国で人気だったSFテレビシリーズ「スタートレック・ネクスト・ジェネレーション」の小説。テレビシリーズはとっくに終了しているが、小説シリーズは現在も出版され続けている。30年も前に終了したオリジナル・スタートレックの小説シリーズも相変わらず続行中なので、不自然ではないが。


粗筋

銀河連邦と同盟関係にあるクリンゴン帝国。好戦的な民族である。
 支配下の惑星タッドの先住民が、クリンゴン帝国から独立しようと運動していた。惑星タッドの先住民は、銀河連邦の支援を要請する。
 銀河連邦とクリンゴン帝国は、強大な敵ドミニオンとの戦争が終結したばかりだった。戦力がかなり落ちている。好戦的なクリンゴンといえども反乱を武力で鎮圧する余裕はなかった。
 銀河連邦は、仲介の為、元銀河連邦軍人でクリンゴン人であるウォーフを大使としてタッドに派遣することを提案する。クリンゴンはこれに合意するが、譲れない条件を一つ付けた:クリンゴン帝国は惑星タッドの支配を何が何でも続ける。撤退してしまうと、独立運動が他の惑星にまで飛び火してしまうからだ。
 ウォーフはこの条件をどうやって満たしながら先住民を説得するのか、と悩む。
 ウォーフを惑星タッドへ護送するのはクリンゴン防衛軍所属の航宙艦ゴーコン。艦長クラグはウォーフの知人だったが、友人ではない。むしろ敵対視していた。ウォーフが大使という地位を得られたのは、クリンゴン首相に近いというコネを使ったからだろう、と。
 ウォーフは惑星タッドの先住民が起こした独立運動問題に対処すると同時に、同じ民族である筈のクリンゴン人との関係修復にも対処しなければならなくなった……。


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解説

本作品はスタートレック・ネクスト・ジェネレーション小説シリーズの一冊となっているが、時期的には続編テレビシリーズ「スタートレック・ディープスペースナイン」が終了した段階の後に起こったとなっている(無論、テレビシリーズ「ネクスト・ジェネレーション」はとっくに終わっている)。また、ネクスト・ジェネレーションのメンバーは最初の部分で登場するだけで、それ以降はウォーフやクリンゴン人が中心となったストーリーになっている。
 自分はネクスト・ジェネレーションはかなり観ていたものの、続編シリーズのディープスペースナインについては殆ど知らない。本作品で様々なことが知らされた:

・クリンゴン帝国と銀河連邦の同盟関係が崩壊したが、後に修復したこと。崩壊したことはどこかで聞いて知っていたが、修復していたことは全く知らなかった。
・クリンゴン帝国首相ガウロンがウォーフによって殺されたこと。ガウロンが権力の座に就くのを手助けしたのがウォーフ自身だったのだ。ウォーフは新首相就任にも無論手を貸しているが、その背景には何があったのか。
・ウォーフがディープスペースナインを去ったこと。これは予想できたが。
・銀河連邦とクリンゴン帝国は、最終的には宿敵ロミュラン帝国と手を組んでドミニオンを撃退したこと。どこかでドミニオンとロミュランが同盟を結んだと聞いていたが、決裂したらしい。

 ……いずれにしても、スタートレック・シリーズを知らない者にとってはチンプンカンプンだろう。
 結末自体はシンプル。惑星タグには先住民の皇帝がいた。クリンゴン帝国の傀儡である。その皇帝は病死してしまう。ウォーフは考えた。クリンゴン帝国が惑星タッドを支配し続けたいなら、クリンゴン人が皇帝になってしまえばいいのだ、と。どっちみち皇帝は象徴的な存在で、政治力はない。これは先住民も理解している。クリンゴン人が皇帝になっても反対はない筈……。
 ……というわけで、問題はあっさりと解決してしまう。本当に大丈夫か、新たな火種を作ってしまったのでは、とこちらは思ったが。
 本作品は惑星タッドの反乱より、クリンゴンの文化や、防衛軍内部の状況や対立が焦点となっている。スタートレックファンならかなり楽しめる。
 エンタープライズ号のクルーとの様々な再会があるのは良いファンサービス。航宙艦ゴーコンのクルーの多くが過去のネクスト・ジェネレーションのテレビエピソードに絡んでいた、というのはいささかやり過ぎだが。
 クリンゴン人は野蛮な文明で、よく宇宙帝国を築けるほどまで発展したなと思っていたが、本作品を読む限り、クリンゴン人も多彩らしい。これまでのスタートレックは銀河連邦がメインだったが、これならクリンゴン帝国をメインにした新シリーズを作ってもいいのでは、と思ってしまう。全出演者に特殊メークが必要になるので、コスト面で無理かも知れないが……。
 結論としては、スタートレックファンなら十二分に楽しめる作品。それ以外の者に薦められるかはちょっと疑問。内輪ネタが多いから、イライラするだろう。



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Last updated  2006.11.23 08:57:39
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