聖ジョージの伝説

聖ジョージの伝説

 聖ジョージはキリスト教における7人の英雄の1人です。
イスラエルのある町で、凶悪なドラゴンが暴れ、民は怯えて暮らしていました。
毎年ドラゴンに生贄として、若い女性を捧げていました。
その年の生贄は、王女クレオドリンダの番でしたが、旅の途中のジョージが魔法の剣であるアスカロンによってドラゴンを退治したのです。
 ジョージは、この戦いの功績により成人となり、同時に悪との終わり無き戦いに挑むのでした。
よく彼の姿は、馬上の上の鎧武者として描かれ、
盾にはドラゴン・スレイヤーの象徴の龍の意匠が描かれ、槍の穂先には白地に赤の十字の旗がはためいています。
倒れても倒れても立ち上がり、悪を倒していく姿は、常緑樹に例えられ、常に葉を茂らせています。
たとえ灰になっても、その灰から次の木が生えるのです。
 キリスト教の悪への勝利を象徴しています。


 史実としては、聖ジョージはローマ帝国の属州カッパドキアに生まれたローマ軍の将校でした。
ディオクレティアヌス帝とマクシミアヌス帝の共同統治時代、
大規模なキリスト教徒の迫害に異議を唱え、303年頃に殉教し、聖人の列に加えられたのです。
 もともとの祭りは、キリスト教にとって禍々しい悪魔の儀式とみなされた春の豊饒の祭りです。
これを大地耕作の名に持つ聖ジョージに変化させ、異教徒的土俗信仰をキリスト教に取り込んでいったのです。
 聖ジョージの祭りは、もともと春の豊饒の祭りで、春の精「緑のジョージ」の祭りであり、大地母神信仰に結びつくのです。
 聖ジョージこそ、春の芽生えと共に、禍々しい悪魔、
つまりドラゴンを目覚めさせる母なる自然の精であり、百鬼夜行の夜を生み出す存在だったのです。
 聖ジョージとは「土」を意味する geos と、「耕作」を意味する orge から由来するとも言われています。
 聖ジョージの祭りには、別な呼び名で聖ゲオルギウス祭とも呼ばれます。


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