Sara の学校の音楽の先生、Mr.R から、是非とも Sara をトロンボーンに…との話があった。
Sara の学年の Band はフルートが 10 人、トロンボーンが 1 人という偏った編成なので、少し経験のある Sara にトロンボーンに戻ってほしいらしい。2 年のブランクは、Mr. R が指導でカバーしてくれるとのこと。Mr. R はグレンミラー楽団でトロンボーンを吹いていたこともある実力の持ち主…、悪い話ではない。
それに、Please を 3 回も繰り返されちゃ、Sara に言わないわけはいかない…
「なんかさぁ、Mr. R が Sara にトロンボーンに戻ってほしいらしいよ」 「えぇ~、なんでぇ?」 「今、トロンボーンって 1 人しかいないんでしょ? 」 「うん」 「フルートは 10 人もいるんでしょ?」 「うん」 「だからね、経験のある Sara に戻ってほしいんだって」 「あ、そういうことね」 「トロンボーンは買わなくっていい、って言ってたよ。学校の楽器を好きなだけ使っていいってさ」 「ふぅ~ん」 「是非ともって、"Please" 3 回でお願いされたわよ」 「じゃぁ、戻ろうかなぁ」 「うん、そうしたら、Mr. R が喜ぶよ」 「フルートは、ママのサックス ライブで吹けばいいしね」