今が生死

今が生死

2025.10.08
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テーマ: ノーベル賞(63)
カテゴリ: 嬉しかったこと

​​ 庭に咲いていたカタバミ、葉はハートが3つハートが尖ったところを中心にして並んでいる。

大阪大学の坂口志文特任教授(74歳)がアメリカの二人の研究者と共に「免疫が制御される仕組みの発見」でノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まった。
病原体を攻撃する免疫細胞の中に免疫反応の暴走を止めるブレーキ役の「制御性T細胞」があることを発見した功績によるものだ。慢性関節リウマチや皮膚筋炎などの自己免疫疾患は体を護るための免疫機能が過剰のため病気になってしまった状況だが、生体内には過剰になるのを防ぐ「制御性T細胞」があって過剰にならないように調整している。その機能が弱いと免疫細胞は病原体への攻撃だけでなく生体へも攻撃を続けることになり、強すぎると免疫細胞の病原体への攻撃力を弱めてしまい感染症を悪化させてしまう。
​​ ​​ ​​坂口さん以前の学者はそんな都合の良い免疫細胞が介在しているとは信じがたく、病原体が入ってきたら一様に免疫T細胞が病原菌をやっつけると思っていたので、坂口さんの発見は10年間どこからも見向きもされずアメリカの研究室を4ヶ所も渡り歩いていた。制御性T細胞の研究がやっと世界で認められ始めたのは50歳になってからだった。自分では画期的な発見だと思ったが誰からも相手にされずに何年間も経過していた期間はどんな気持ちだったのだろうか。よく我慢したと思う。辛抱強く訴え続けた信念と忍耐力には心から敬服する。
研究を共にした皮膚科医の奥さんはうだつの上がらなかった夫がアメリカを転々としていた間もアメリカに同行してずっと支え続けてきた。2人で頂いた受賞でその喜びは如何ばかりかと思う。坂口さんは学生たちに「何かを成し遂げるには時間がかかるものです。一生をかけるものを見つけるには考え抜くことが必要です」と指導している。信念と忍耐と知性で勝ち取った快挙に心からお祝いを申し上げる。
今後、免疫疾患であるリュウマチやアレルギーなどの治療向上にこの発見を大いに役立ててもらいたいと願う。





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Last updated  2025.10.08 22:59:26
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