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先ほど予告したとおり、 学習塾の市進
の定量分析をします。
市進は上場している学習塾では 栄光
に次いで第2位の売上高を持つ企業で、千葉県を発祥として首都圏で学習塾と予備校を経営しています。
創業は1965年なので老舗と呼べるでしょうか。しかし上場はそれほど早くなく、首都圏への展開もゆっくり行ってきたようです。地道で堅実な企業という印象です。
私は斜陽産業が好きなので、少子化が懸念される学習塾業界は以前より注目していたのですが、このたび市進の定量分析をして結構面白かったので発表してみたいと思います。
(ただし、投資に値する企業かどうかの判断はまだしていません。)
さてこの市進、ホームページの IR情報
に、プロネクサスグループのeol inc.が提供するシステムを使用しているようです(ホームページ左のボタンから「IRライブラリ」を押してください。
このシステムは過去の有報を章ごとにPDFでダウンロードできたり、財務諸表をCSV形式でダウンロードできるのでポイントが高いです。ボタンでどの年のどの財務諸表をダウンロードするかも自在に選べて、大変便利です(ただし一度にダウンロードできるのは30表まで)。
市進のホームページではB/S、P/Lは10年分、C/Fは6年分ダウンロードできます。今回、これを使って分析をしてみました。
なお、今回の分析には知っていた事柄以外、財務諸表以外の他の情報はほとんど使っていません。これがミソです。
定量分析だけでも結構なことが分かりますし、また定量分析をすることによって調べるべきポイントが絞れて有益だと思います。
まずいきなり 過去10期のP/L
です。DLしたCSVファイルから要約して作成しました。

これだけだと何がなんだかわからないので、この表を元にいろいろとグラフ化してみます。
まずは売上高の推移。

01年2月期までは横ばいが続いていましたが、02年2月期から04年2月期にかけて売上げを伸ばしています。まずは順調に伸びているということろでしょうか。
営業利益の推移を重ねて見ますと、02年2月期に利益を大きく落としていることが分かりますが、売上げの上昇に伴って営業利益も上昇していることが分かります。
Y軸の上限/下限の比率は第1軸と第2軸で揃えてあるので、見た目の通り売上げの伸びを営業利益が上回っていることが分かります。

次に 売上高比率の分析 です。まずは 売上高総利益(粗利益)率と売上高販管費率 から。

両方とも一貫して右肩下がり。販管費を長きにわたって下げ続けているのは経営努力でしょう。それに伴って粗利益率も下がっていますが、経営努力の結果、授業料を安く出来ているのだとしたら集客力につながりますから後で精査が必要ですね。
粗利益率と販管費率が同じように下がっているので、結果として 営業利益率 はあまり変化していません。

直近では上昇傾向ですが、3~5%で推移しているようです。決して高いとは言えませんが、 売上高利益率よりも資本利益率の方が重要です。 総資産回転率が高ければ、
ROA=売上高純利益率×総資産回転率
は高くなりますので全く問題ありません。
というわけで総資産回転率(=売上高/総資産)と資本利益率の推移を続けて。


なにやら総資産回転率は02.2月期に急上昇しています。売上高も02.2月期が転機でしたし、この期には何かありそうです。
結果として、資本利益率(ROA、ROE、ROIC、ROA(経常))も、一貫して上昇傾向なのですが特に02.2月期以降の伸びが大きいです。
資本利益率の分母である純資産、総資産などは前期末と当期末の平均値を採用しています(平均ROAなど)。
ROA(経常)とは総資産経常利益率のことです。無印ROAは総資産純利益率としています。
ROICの分母には(純資産+有利子負債)の前期末と当期末の平均値を採用。
純資産の代わりに株主資本を使うべきかどうか迷いましたが・・・。株主資本を使った方が良かった気がしています。
このあたりは後でよく考えてから必要とあれば修正します。
とはいえ、02.2月期以前の資本利益率はROAで1%程度と非常に低く、ようやくまともなレベルになってきたという評価の方が妥当だと思われます。
ちなみに資本利益率の算出には当然、総資産や純資産の数字が必要となりますが、これもDLしたCSVファイルから10期簡易B/Sを作成して引っ張ってきています。
かなり巨大になってしまいましたが、こんな感じです。

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