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2007.10.08
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カテゴリ: 個別銘柄

固変分解

07.3月期及び06.3月期について最小二乗法による固変分解を試みたが、異常値が算出され有効な結果が得られませんでした。

四半期依存性の強い企業は、季節ごとに利益構造が異なると考えられるため、フィッティングによって固定費と変動費率を分解することは難しいと考えられます。

業績予想の推移

6157gyosekiyoso.gif

上場してから日が浅いのでデータが少ないですが、

05.3月期 3Q決算時に上方修正
06.3月期 中間決算直前に中間上方修正、通期据置き
07.3月期 上方修正はないが、売上上方着地、利益微増

といった経緯で、強気予想の会社ではなさそう。

ただし、ここ数年は景気が良かったのだけなのではないか、という疑問は常に持っておいた方が良い。切削工具メーカーであるため、設備投資動向に業績は左右されるはず。

特に、製造業の金型投資動向には注意が必要だろう。

同時に、上場して間もない企業のため、同業他社の業績をなるべく長期間フォローしてみて、ここ数年の景気がどうだったのかを確認する必要があるだろう。

留意事項

好材料、懸念材料の両方含めて気になった点をメモしておく。

(1)小径の超硬エンドミル製造に特化している。

同業他社は、エンドミルのみならず切削工具全般を製造しており、日進工具のように特化している企業はない。

事業規模が大きな会社ではないため、自分の得意分野に特化してポジション固めを図るこの戦略は評価できる。

(2)小径超硬エンドミルのシェアは1位だが、25%にとどまる。

シェア1位ではあるが、圧倒的首位というわけではない。2位のOSGは22%。大手の参入は現在のところ活発でないということなので、今のうちにもっとシェアを上げてブランド力を強化していく必要がある。

注)「 らうの投資メモ 」さんを参考にさせていただきました。個人投資家説明会の内容が分りやすくまとめられており、大変参考になりました。ありがとうございます。

(3)技術力はありそう

中小企業庁「 元気なものづくり中小企業300社 」に選ばれるなど、技術力はあると推測。しかし、専門家でもないので過信は禁物であると自戒したい。

エンドミルは基本的に汎用品だとは思うが、コーティングの分野は日進月歩で、それなりに技術力がものを言う世界だと認識。特にDLCコーティングは近年、さかんに研究が進められている(コーティングについては仕事柄知らない世界でもないので、今後少し調べてみます)。

(4)販売代理店に為替リスクを負わせているので、為替の影響を受けづらい

複数の販売代理店と大口契約をしており、円建てで取引しているので為替の影響を受けづらいとのこと。中小企業なのでこれは業績の安定化に好影響だと考えられる。

その反面、原材料については為替の影響を受けると考えられる。

(5)原材料市況の影響を受ける

近年の金属の高騰を受け、原価上昇のプレッシャーを受けている。ただし、小径エンドミルは原価に占める材料費の割合は小さいらしく、他の製品と比べると影響は小さいらしい。

(6)社長一族で50%以上の株式を保有

社長 19.9%
専務 17.0%常務 17.0%
社長夫人 2.5%

インサイダーが株を持っていることは一般株主と利害が一致しているので良いが、保有率が高くなるとコーポレート・ガバナンスが利きづらくなる(あくまで一般論)。

かといって社長一族が株を放出したら「インサイダーの売り」として株価下落の原因になったりするし、難しいところですね。

(7)非連結子会社、新潟日進の存在

加工業務の一部を非連結子会社の新潟日進に委託しています。

「子会社への外注加工費及び不動産賃料については、市場価格を参考に決定しております」(07.3月期有報)とのことだが、簿外であることには注意したいところです。

つまり、親会社の立場から有利な(安い)価格で外注することは可能ではあるということ(これも一般論。日進工具がそうしているという訳ではない)。

また、連結P/Lの営業外利益「受取配当金」7,186千円のうち7百万円はこの新潟日進の配当金であると考えられる。非連結とはいえ子会社なのであるから、この7百万円は差し引いて評価するべきでしょう。

(8)みすず監査法人(旧中央青山)が監査していた

これをもって直ちにマイナス要因ではないですが、留意が必要でしょう。監査法人が変わって会計基準が厳格化される可能性もあります。

(9)景気循環株なのではないか?

上場してから日が浅いので、業績データの蓄積がありません。

ここ数年、業績は良かったですが、単に景気が良かっただけの可能性もあります。

既述のとおり、マクロ統計と同業他社の業績推移をなるべく長期にわたって調査する必要があるでしょう。

割安度(後で書きます)を勘案して、仮に景気後退によって業績が停滞したとしても割安と判断できるなら買っても良いでしょう。






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最終更新日  2007.10.08 14:02:29
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