2007年11月15日
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カテゴリ: マーケット状況
■流れは変わらない



 サブプライム関連の影響が住宅・金融分野にとどまらず、実体経済全般へと波及していくという悲観シナリオをベースに、米国を中心に株価下落・金利低下が進んでいます。インフレ懸念もあるだけに株価はさえず、一方で債券市場ではFRBによる追加利下げを織り込む形で金利は低下しています。

 8月を起点により価格変動に弾みがついたのは商品相場とドルの動きです。ドルは対ユーロでの安値更新に象徴されるように貿易加重平均の実効レートで過去最低を更新中です。景気減速とインフレ懸念との狭間でドルの信認は揺らいでおり、ドル安の流れは続きそうです。商品相場の総合的な指標であるCRB指数は8月安値から3カ月で20%上昇しています。原油は100ドルに迫り、金は27年ぶりの高値、穀物相場も長年の保ち合いを上放れるという状況です。言うまでもなく背景には豊富な流動性があると思われます。

 欧米では銀行間取引で資金繰りがタイトになる一方で、供給された流動性が商品市場や質への逃避で債券市場に流入するというように金融市場の動揺が資金の偏在をもたらしています。来年春頃までは信用不安は治まらず、グローバルに株価低迷、金利低下、商品相場高にドル安という流れが続くのかも知れません。


■置いてきぼりの日本株

 今年年初の我が国の市場見通しでは戦後最長の景気拡大を背景に金利は緩やかながらも上昇し、企業収益の好調もあり株価も堅調な足取りをたどるというのがコンセンサスでした。ところが11月第2週には 東証株価指数 が前年6月の安値を下回り、10年国債も昨年1月以来の1.50%割れとなりました。この株価低迷・金利低下という現象からは再びデフレ経済に舞い戻ってしまったという印象さえ浮かび上がります。

 特に株価はサブプライム問題が深刻化する前から日本株だけが置いてきぼりという状況であり、主要国の中で日本株だけが年間パフォーマンスがマイナスという厳しさです。サブプライム問題に隠れてはいますが、我が国固有の株価低迷要因があると考えざるを得ません。消費者物価のマイナスが継続していることに象徴されるようにデフレから脱却できずにいる実体経済に問題があると思われます。雇用者報酬が増えず、結果として個人消費は低迷したままです。外需依存で景気は何とか持ちこたえていますが、内需の低迷が株価の頭を抑えていることになります。

 ただ株価水準としては十分に魅力的な水準まで下落してきており、賃金が先か、物価が先かはわかりませんが、どちらも緩やかに上昇し、デフレからの脱却が明確になれば、日本株の出番もあると思われます。株価が上昇する局面で、株主でいるかどうかがパフォーマンスを決めることになります。足元の株価水準では買いに分があると思われますが。

(マーケットアナリスト:貴浩志)





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最終更新日  2007年11月15日 09時19分47秒
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