2005年12月08日
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 今、机の上に「緒方洪庵」や「杉田玄白」の自筆の書や、かつて

 読まれた「適々斎」(緒方洪庵の号)や「玄白」落款(印譜)のある

「康煕字典」などの書をめくっております。かつて、洪庵や玄白が

手にとり読んでいたことに思いをはせております。

話は、「源氏物語」に戻ります。

一人の女性(葵の上)に落ち着いていられない性分の源氏の君

について、葵の上は、「さだめなき御心」と半ばあきらめています。

 そのうち、葵の上がご懐妊(かいにん)されます。

 原文には、「心ぐるしきさま」と記しています。

 妊娠の「つわり」により、苦しんでいる葵の上の様子を記しています。

続いて原文は「心ほそげなり」と葵の上の不安な様子を記しています。

これは、「心細い」という現代の意味とは少し違います。

 平安時代には命を落とす危険をはらんでいた為、

「死の恐怖」に対する不安の意味をも含んでいます。

「葵」の巻に記してありますので下の写真で原文の箇所を示します。


葵の上のゆれ動く心


「さだめな記(き)御心」・・・・原文の1行3字目から9字目まで

「心ぐるしきさま」 ・・・・・・原文の 3行19字目から4行1字目まで

「こころほそげにおほいたり」・・・原文の4行14字目から五字目まで

葵の上のゆれ動く心拡大葵3a


 写真原文の内容(要旨)は次の通りです。

「葵の上は、源氏の君の浮気心にあきれ、

いくら言っても始まらないことなのでおとがめにはならない。

 葵の上は、ご懐妊により身体の不調を訴えている。

 源氏の君は、葵の上のご懐妊を喜ぶ一方で、

万一のことを考え安産のご祈願をなさる」

 源氏の君の浮気心に悩みながらも、

妊娠の喜びと死の恐怖とに心が揺れ動く

葵の上の心のうちをあらわしています。







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最終更新日  2005年12月09日 23時22分07秒
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