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2005.08.21
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テーマ: ニュース(95840)
カテゴリ: ◆自民党



 昨日(8/24)、報道ステーションに出ていた、小沢一郎がこんなこと(以下)を言っていました。

 「小泉さんねえ、これはあのー、いくら言ったって、結果を見れば分かるとおりですけど、さっきも言ったようにね、何言ったって、権力体制、権力構造、の体制の中に乗っかって、自分、その1人である限りはね、絶対出来ないんですよ。だからそーゆー権力構造の脇にいる政治家、あるいは政党、今で言えば、民主党が政権を取ることによって、はじめて、この仕組みそのもの、構造そのものを変えようとする、そのスタートになるんですよ」

 (中略)

 「いままでのしがらみや、いままでの利権、既得権に関係のない、それから手のそめていない政党、政治家が政権を握るちゅうことが大事だと、それをまあ皆さんにね、機会あるごとに言ってるんです」

 古い政治家らしく、あんまり気の利かない表現なので、あまり記憶に残りませんが、これは、私が、8.20付の「自民党政権と構造改革」で書いたこととほぼ同じでした。自民党は、これまで50年間に渡って官僚や業界と共に、日本の中枢にあって、日本という大きな構造をなし、それを動かしてきた党です。

 その間に、官僚や業界との間に、慣習、常識、暗黙の了解、のような、一定の文化をつくりあげています。これは、何万人という無数の人の、「人と人との関わり」の中で一生にも近い長い時間かけて出来上がってきているものなので、「国民性」や「県民性」が一夜にして変わり得ないように、日本社会・文化が一夜にしてアメリカ社会・文化のように変わり得ないように、理性を越えた深い持続力を持つものだと思います。

 一方、権力はお金や地位を通じて、人に幸せをもたらす力を持つものなので、いろんな人が幸せを求めてまるで、「ぶどう」のように群がってくる。だから、50年間一貫して「権力」を握ってきた自民党の議員個人にも、自民党という組織にも、「ぶどう」のようにたくさんのものが群がり、その群がってきた人たちとの深い関係が出来て、ぶどうの房のようになっている。そして、権力といってももたらせる幸せの量には限りがあるので、「ギブ & テイク」の関係が結べる人たちとの関係だけ結んでいる。だから、そういう貸し借りや「お世話になっている」というようなことを通じて、ぶどうのようにたくさんの液汁を各所に運搬しなければならなくなっている。それはとてもコストのかかることなので、(自民党は)図らずも730兆の公的債務が生んできた。そして、そのぶどう構造の深さ、重さのゆえに、さらに増える債務を、もうどうにも止(とど)めようがなくなっている。そういうことだと思います。

 これは、底の浅いものではないので、そういうおおきな構造、おおきな仕組みの中にあって、また今もある人が、1人で変えようと言っても、本当は、とてもではないが変えられるものではない、ということを小沢一郎は言いたいんだと思います。

 今回、民営化法案に反対した人が、37人、自民党の公認からハズされましたけれども、衆院選挙前の解散時の自民党衆議院議員総数249人に対して、85%は残っています。参議院議員も含めると、解散時自民党議員総数363人に対し、今回郵政法案を可決するためには参議院議員97人は最低でも残さなければならないため、結局、 これまで730兆の公的債務を作ってきたメンバーのうち、やはり85%は、最低でも、そっくりそのまま自民党内に残ることになります。  (そういう時に、小泉首相がなぜ、東ちづるとか、ホリエモンとか、橋本聖子を新しく入れようとしたのかもよくわかりません)

 こういう、単純にYESかNOか棄権か三者択一しかないような選択については、公認を盾に脅して同意させることができますけれども、あらゆることについていちいち解散と公認で脅すようなことは不可能ですし、また、改革は本当はディティール(具体的細かい詰め)の部分が一番大事なので、ひとりひとりの議員が本気でその主旨に賛同し、必死で努力してそのディテールの部分をしっかり構築しないと、道路公団の問題のように、看板のかけかえだけで、実質的には後退に近いようなことにもなります。灘高東大出の官僚が、看板だけ掛け替えて、実際の中身は逆に近いような法案の作文をするために、骨身を削り深夜まで残業してタクシーで帰宅し、翌日朝6時半に出社してるような熾烈な世界なのですから。

 仮に、小泉首相が本当に改革がしたいとして、なぜわざわざ、自民党でやるという、ものすごく抵抗摩擦の多いやり方をするのか、よく分かりません。この4年間、国政は、首相の言う、「抵抗勢力」「反対勢力」との抗争にあけくれてきました。実質的な改善はほとんど進まず、4年間が無駄に過ぎてきました。自民党で改革するなどというのは、台風のどしゃぶりの中で、傘を持って風に向かって走る、ようなものだ、なにもわざわざそんな無駄なことをする必要はない、というのが私の意見です。

 政権が変わるということは、一部、ライブドアの堀江社長が、ニッポン放送に乗り込んでくる、というのと同じような部分があります。(念のためですが、私は、堀江社長は、政治家になるなど問題外の人だと思っています) では、ニッポン放送の社員は、なぜ堀江社長が新社長として入ってくることをあれほどまでに嫌ったのでしょうか?。それは堀江社長の人格の問題でしょうが、それ以前に、今までの会社と全く関係のない、社内の人間関係と全く関係のない、外部の人が社長として入ってきて、取締役から部長クラスまで、全部思いのままに変えられたら、会社がどうなってしまうか分からない、だから恐れた、のだと思います。

 政権交代は、まさにそれと同じようなことなので、今までの人間関係や社内、つまりこの場合で言えば、政官業構造と全く関係の無かった人たちが、突然入ってきて、社長(首相)以下、全部独占してしまう、ということです。いままで、管理職立った人は、誰1人としていなくなってしまう、ということです。だから、「構造改革」を本当にするには、政権交代が圧倒的に、早道だ、と私は思っているし、きわめて常識的な考え方だと思っているのです。

 どちらの政党がやっても大差ない、などと書いてしまう、ぼやっとした論説委員をもっているジャーナリズムは日本くらいだと思います。何も、自民党内の既得権益層(というよりほとんどみんなそうと思いますが)と、仁義無き1000日抗争に明け暮れる必要はないのだと思います。

 民主党は、そうした既得権益とも、官僚とも、自民党と比較して場合、圧倒的に繋がりがない、だから凡人でも遙かに改革はしやすいと思います。既得権益層や官僚と繋がりがないということは、何も民主党がクリーンだということではなく、民主党に結党以来「権力」がなく、なんの汁も吸えないので、誰も近寄ってきていなかった、というただそれだけのことです。

 じゃあ労組との関係があるじゃないか、と言われるかもしれませんが、労組の組織率がひじょうに高く、春闘華やかなりし高度成長期ならいざ知らず、現在は日本の構造的問題は、政、財、官の問題だというのが一般のほぼ共通認識であり、たしかにそれ自体としては問題であるとしても、プロポーションの問題として、それほど大きな問題ではありえないと思います。一部の旧社会党系議員を除けば、民主党議員は、概ね反自民の浮動票を吸収する形で当選している議員が多く、連合等との関係は限定的である場合が多いと思われ、また労働組合も、組織率が低迷する中、一度も政権も権力も持ったことのない党を、土日でて本気でフル回転ボランティア支援するほど、モチベーションは上がらないと思いますから支援自体が死活問題な自民党支援組織の場合とは比較できないと思います。

 長くなりましたが、もう一度まとめると、自民党は理性では如何ともしがたい「文化」ともいうべき持続力のある、長期間にわたる政治構造の一部で、それは独力で変えようとしても変えられるものでない。

 これに対し「政権交替」は、いままで会社と全く関係のなかった外部の人たちが、社長、取締役、部長クラス、すべてを独占する形で乗り込んでくるのと同じで、きわめてドラスティックな変化が期待できる。(仁義無き1000日抗争は無意味)。というものです。

余裕があれば、こちらもご覧ください

「自民党と構造改革」...自民党政権に構造改革と財政再建が出来るかについて


「小泉首相の人物評 ( 1 )」





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Last updated  2005.08.26 15:57:54


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