佐武と市捕物控 | メタボの気まぐれ

石ノ森章太郎：原作による月刊ビッグコミック連載の
劇画「佐武と市捕物控」は江戸時代を舞台に
下っ引きの佐武とマッサージ師の盲目の市が
コンビを組んで殺人事件の解決に挑む時代劇作品で
テレビ朝日が大人向けアニメとして夜９時に放送しました。

物語は甲斐の寒村の出身で貧苦に喘ぎ村を飛び出して
江戸に出てきた所を岡っ引の佐平次に拾われ
下っ引として奉行所に努める事になった佐武（富山敬）は
縄を繋ぎ先端を尖らせた十手を投げつけて

その佐武の親友で盲目のマッサージ師・市（大宮悌二）は
過去、馬に顔面を蹴られた事が原因で失明し
その不安から剣を学び、その後
仕込み杖を使い度々捕物に手を貸す居合抜きの達人である。

二人は江戸の治安を守る為、強盗、殺人、スリという
数々の難事件を推理と持ち前の術で悪と戦い

また佐武が義理人情と正義感に篤い男前である事から
若者が直面する厚い壁と苦悩を市がアドバイスし
尚且つ佐平次の娘である恋人・みどり（武藤礼子）が
温かく見守るという人間成長を描いていており

アニメの方も子供向けの様な派手な動きはなく

実写映像を使用する効果とストーリーを
重視させるという大人を対象とした作りが特徴である。

音楽はスキャット、ハミングを得意としていた
山下毅雄であり、彼は「ルパン三世」「大岡越前」
「七人の刑事」「時間ですよ」「プレイガール」

人声を楽器の編成として取り入れた音楽作りが
特徴であり、本作でも十二分に発揮されている。

主役の佐武の声を演じた富山敬は途中、体調不良により
降板し第３４話より井上真樹夫が演じており
ナレーションを担当したのは「ウルトラマン」の隊長役で
中堅俳優として人気を誇っていた小林昭二である。

本作は放送終了後から１２年後にフジテレビの
「時代劇スペシャル」で放送されており
佐武役に三浦友和、市に梅宮辰夫、みどりを名取裕子が
演じている。