レモンのような女 | メタボの気まぐれ

ＴＢＳ、国際放映による水曜夜９時「水曜劇場」
競作女優シリーズの第２弾として制作されたのが
岸恵子：主演の「レモンのような女」である。

これはフランス人の映画監督イヴ・シャンピと結婚
パリに居を構えていた岸恵子が日本に数ヶ月間
帰国した際、ついでにドラマを撮影しようと
ＴＢＳが企画したのが発端である。

主役の岸恵子は各話で異なる役を演じる１話完結であり
第６話のみ全３部のオムニバス形式となっている。

和子（岸恵子）がある日、映画配給会社の社長・隆信
（池部良）から「美しいものを無理に壊している」と言われ
驚きながら事務所に戻った和子の元に
新たな依頼人の静江（津島恵子）と面会した。
夫の女性問題で離婚を決意した静江は
一億円の慰謝料が欲しいと主張した。
本作唯一のカラー作品の第１話「離婚結婚」

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取引に熱中している変わった高校教師（岸恵子）は
株取引に熱中している事が問題視され
やがて教師辞職騒動が巻き起こる。
公正であるべき教育現場に保守的で男尊女卑的な

女性のスリ師（岸恵子）が、ひょんなことから出会った男性
（伊丹十三）との奇妙な一夜を緩やかな展開の中、
屈託なく軽やかに描いた第３話「燕がえしのサヨコ」

陶芸家未亡人（岸恵子）に思いを寄せる
後継者と目される弟子（岡田英次）との秘めた感情の火花が

10年間続いたバンド「山路風子とザ・スカイラークス」が
解散する事になり、青春を賭けた山路風子（岸恵子）は31歳。
メンバーのひとりで恋人の「ボク」（石立鉄男）は19歳。
ある夜、大阪に発つ事になっていた風子は
おなかに「ボク」の子供を宿しているかも知れない。
風子は「ボク」と結婚しようか迷う。
ある夏の日の微妙な女ごころを詩的に描いた第５話「夏の香り」

人気スター（岡田眞澄）をトップに育て上げた
マネージャー（岸恵子）いつしか二人は恋人同士になって
儚い夢を描いていた第６話「熱帯魚」

この第６話のみ３本のオムニバス構成となっており
これは岸恵子のスケジュールが取れず
急遽オムニバス構成となった。
他の２本は原田糸子「そばとオハジキ」
原知佐子「もしもその時雨が降っていなかったら」

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本作の演出は円谷一、実相寺昭雄、飯島敏宏と
ＴＢＳ社員であり「ウルトラマン」の監督たちである。

また音楽を担当したのがクラシカル作曲家・冬木透であり
本作の音楽は後に同じＴＢＳ放送の「ウルトラセブン」
「帰ってきたウルトラマン」に流用され、
長年の間、ウルトラ音楽の謎と呼ばれていました。

ちなみに水曜劇場「競作女優シリーズ」は
「悲しみよこんにちは」主演：南田洋子
「ママの貯金」主演：乙羽信子
「世界中で一番好きな人」主演：左幸子
「暢気眼鏡」主演：藤村志保と続き、

その後の水曜劇場は「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」
「ムー一族」「茜さんのお弁当」と続いたが
裏番組「欽どこ」に視聴率的に負け1982年終了。

しかし低調状態が続くＴＢＳは27年ぶりに本枠を復活、
「夫婦道」「となりの芝生」と名作を生みました。