透明剣士 | メタボの気まぐれ

1970年、斜陽化だった大映が回復を狙い
大映版まんがまつりとして「ガメラ対ジャイガー」と
併映した特撮時代劇が「透明剣士」である。

弱虫剣士・夕月三四郎（酒井修）の父が
夜警の途中で怪盗団に殺された。

死神に引かれ遠のく父のそばへ駆けよる
三四郎を止めたのは妖怪しょうけら（沖時男）だった。

その怪奇な姿に似ず親切なしょうけらは
「力を貸すから父の仇を討て」と言い

苦心の末、作り上げた秘薬は透明薬で、
しょうけらが言うには、その効力は半刻であり、
クシャミ三回で効力の切れる薬だった。

飲むと勇気と自信が湧き、
幽明の世界がはっきりみえた。

三四郎は長屋の熊さん（岡八郎）や幼馴染のお鈴
（熱田洋子）に乱暴する浪人たちを、
薬を飲んで驚かした。

浪人たちの逃げ込んだ玄之進道場を探ろうと
忍びこんだ三四郎だが、時の経つのを忘れ
門弟に散々な目に合わされた。

怪盗団に襲われ重傷を負い倒れているのを見つけた。

幽明の世界にいる三四郎には惣助のそばにまつわる
死神の姿が見えた。

一策案じて三四郎は付きまとう死神を追い払った。

元気回復した惣助から玄之進（沢村宗之助）が

透明薬を飲んだ三四郎の動きは
一味を右往左往させた。

ところが・・・

この映画は大映京都が制作した事もあって
吉本興業の桂三枝、横山やすし、西川きよしら
関西芸人が総動員した豪華なコメディ作品となり
三枝、やすきよが東京上陸に一手賭けた事になりました。

ちなみに三枝、やすきよが東京でライバルと思ったのが
萩本欽一＆坂上二郎のコント５５号と
クレイジーキャッツでありました。