マインド・コントロールというと、 カルト的な宗教団体 を連想します。グルだとか定理だとかスカラー波だとか、凡人にはよくわからない言葉が、マスコミを賑わしました。信者には意味がある定義のようですが、常識人には通用しません。そこがカルト的といわれる所以でしょうか。
脅迫、監禁、医学的処方などによって人格をコントロールするのは、 洗脳 と言うようです。洗脳が公共の利益ではなく、私的欲望に利用された場合、これはあきらかに 社会悪 といえるでしょう。
2004年アメリカ映画。原作=リチャード・コンドン「影なき狙撃者」。監督=ジョナサン・デミ。出演=デンゼル・ワシントン、メリル・ストリープ、リーヴ・シュレイバー、ジェフリー・ライトほか。
湾岸戦争下のクェート。マルコ少佐( デンゼル・ワシントン )率いる偵察隊が、敵の奇襲を受けます。負傷して気を失った少佐に代わって敵を撃退したのは、レンモンド・ショー軍曹( リーヴ・シュレイバー )でした。
戦後、帰還したショー軍曹は名誉勲章を受け、政界に進出。若くして副大統領候補に指名されます。そんなとき、マルコ少佐の前にかっての部下メルヴィン( ジェフリー・ライト )があらわれ、夜毎見る悪夢について語りはじめるのでした。
監督が 「羊たちの沈黙」 の人ですから、期待して見ました。話は大がかりです。合衆国の政治を意のままに操ろうとする軍需産業。彼らが洗脳に用いた手段は......。
あり得ない話ではありません。現にブッシュ政権は石油資本や軍需産業の 傀儡(かいらい) という人もいます。映画の題材としては、大いに食欲をそそられるでしょう。
ショーの母親で上院議員に扮する メリル・ストリーブ をはじめ、政治家同士の駆け引きは、かなり面白く描かれています。ただ、洗脳の方法は、あまりリアリティがありません。巨大産業の陰謀も、怖い話ですが、 現実感が希薄 で、恐ろしさが感じられませんでした。
いや真の敵は、コングロマリットではないようです。息子を強引にホワイトハウスへ送ろうとする母親でした。メリル・ストリーブの演技は、 巨大産業より迫力 があり、実に怖かったです。
ジョナサン・デミ 「華氏911」 のようなドキュメントの手法を取り入れたら、もう少しリアリティが増したかもしれません。それではデミらしさが失われる、といわれればそれまでですが......。
DVD「誘拐の掟」 2016年05月28日
DVDスターウォーズ6「ジェダイの帰還」 2016年01月06日
スターウォーズ5「帝国の逆襲」 2016年01月05日
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