生活雑記1

なぜ水草は難しい?~陸上園芸との違い編~


■なぜ水草水槽は難しいといわれるのか?



重要な部分さえ外さなければ、誰でもある程度の成果を上げられるのだと確信している。照度や生体数、砂利の違いがあっても、植物が育つ為に必要な各種栄養素がそろっていれば、間違いなく草は育つはずなのである。

小学生でもアサガオなどは簡単に育てられてしまう のに、きっと水槽に水草を植えさせると枯らしてしまうだろう。それは自明の理ともいうべく極めて必然的なこと。園芸なら誰がやっても、潅水を忘れるなどのミスを犯しさえしなければ一様に育てられる。

その違いはなんだろうか。多くの人は陸上と水中の違いが最も大きいと考えるだろうが、私は水草も陸上植物も違いなど何も無いと考えている。ではなぜ?

アサガオを砂利に植えた場合、ほとんどの場合枯れるか育たない。砂利には全く栄養が含まれないからである。

そして、砂利に“窒素とリン酸”だけを施肥してもアサガオは育たない。同じように観賞魚に与えた餌から発生する窒素とリン酸だけでは水草は育たない。

というような栄養成分の話を持ち出してしまうと、園芸というものはそれほど難しいものなのかと思ってしまうが、 天然の土壌には必須栄養素が全て含まれている ため、土に植物植える場合はそんなこと考える必要もなく、うまく育てることが出来るのである。

砂利でも必須栄養素を施肥してやりさえすれば水草は必ず育つ のである。そして次のステップとしては各種栄養素を過不足なく添加するということ。水草に必要な栄養素が過不足なく与えられれば、藻類が発生することなく、水草だけが健やかに育つわけである。

藻類より水草の栄養吸収能力のほうが大きいため、水草に必要な各種栄養素がバランスよく水中に存在すれば、それら全てを水草が優先的に吸収し、藻類が蔓延ることがないのである。

その栄養素の過不足についてはアクアリストそれぞれが探究心を持って研究し、門外不出ともいうべく“極意”を身に付けていくのである。無論、その極意がどの水槽にも通用するはずはない。





※このホームページで紹介させていただいている内容を実践され、結果生じた一切の損害などについては責任を負いかねますので、全て自己責任において実践されますようにご注意願います。


                                                文・神田 亮


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