迷える子羊*ひとやすみ

迷える子羊*ひとやすみ

KYOTO


彼の優しさに甘えて私は残った。彼より仕事が大事だったんじゃない。だからこうして耐え切れなくなって、あの笑顔の元に向かおうとしている。この現代社会で、人一人に会いに行くことが難しいはずがない。ただ今まで行けなかったのは、仕事のせいか強がりか、はたまたくだらない自分のプライドのせいか。そんなこと今となってはどうでもいいけれど。

逢いに行くわ 汽車に乗って
幾つもの朝を 花の咲く頃に
泣き疲れて 笑った
つないだ手と手を 離せないままで

季節が変わる前に あなたの空を 流れる雲を
深く眠る前に あなたの声を 忘れないように

窓を開けたら ホラ 飛びこんでくるよ
いつか見た 春の夢



いざ離れるとなったら耐えられない気がした。でもやっぱり自分の決断は正しいと思いたかった。そんな私の中の幼稚な葛藤を、きっと貴方はお見通しだったんでしょう?だから別れ際に、あの春の香りの立ち込める駅であなたは言ったんだわ。「泣かないで」って。涙なんて一粒も流していなかったのに。あれから春の気配を感じる度に私は胸が熱くなる。本当は、私だってこの手をずっと側に感じていたかった。離さずにいたかった…いや、むしろ今もそこに伸びたまま。


雨上がり 胸を染めて 
幾つもの朝を 花の咲く頃に
 鴨川越えて 急ごう
 古びた景色に はしゃぐ人達も

 桃色の宴よ 桜の花よ


本当は毎日だって電話したかった。心の中ではいつでも彼に話しかけていた。でも実際電話なんてほとんど自分からかけることはなかった。だって一度かけてしまえば切れなくなるし、声だけじゃ足りなくて逢いたくなるのは分かっているから。私が自分を許すことができるのは、夢で彼に逢うことくらいしかなかった。


季節が変わる前に あなたの空を 流れる雲を
深く眠る前に あなたの声を 忘れないように

逢いに行くわ 汽車に乗って
幾つもの朝を 花の咲く頃に
泣き疲れて 笑った
つないだ手と手を…
雨上がり 胸を染めて…

今 逢いに行くわ  柔らかな光の中へ



逢いに行くわ 今 大好きなあなたに…


Song by. JUDY AND MARY‘KYOTO’


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