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2006年08月04日
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カテゴリ: 戦争映画
1965 アメリカ  監督:ベンハルト・ヴィッキ
出演者:マーロン・ブランド、ユル・ブリンナー、ジャネット・マーゴリン、トレヴァー・ハワードほか
124分 モノクロ


 体調が優れないのと、仕事が忙しいので本当に戦争映画シリーズと化しています。しばしご勘弁。

 第二次世界大戦時に日本からヨーロッパへ生ゴムを輸送するドイツ貨物船を、英軍が奪取しようと工作員を送り込むというヴェルナー・ヨエルク・ルエデッケの小説の映画化。ストーリーは意外性とサスペンス性に富んでいるが、さほど面白く練られているという印象はない。というのも、内容がかなり重く暗いのだ。登場する英、米、独軍ともに決して良いようには描かれておらず、厭戦的メッセージが強いように思う。複数の反戦的主人公の言動が全てを物語っており、風刺的色合いが強い。スパイ(工作員)と爆発物も登場するが、アクション性はほとんどなくどちらかというと心理戦がメイン。
 本作で光っているのは、やはりマーロン・ブランドの渋い演技。厭戦的ドイツ人がSS将校に化けて船に乗り込むのだが、その役柄に合っているかどうかは疑問だが、口をあまり開けずに低い声で唸るのにしびれた(笑)。対するドイツ貨物船船長役にはユル・ブリンナー。ロシア生まれらしい顔立ちとスキンヘッドはドイツ軍の潜水艦長役にもはまりそうだが、本作の船長役もなかなか良い。ユダヤ人少女役にはジャネット・マーゴリン。整った顔立ちに大きな瞳にそそられるが、役柄の悲惨さはしのびない。

 映像の多くは貨物船上となっており、貨物船の上部構造、機関室内部の構造も良くできている。複雑で雑然とした機関のイメージがよく出ている。モノクロなのであまり目立たないが、結構大規模なセットを用意したのではないだろうか。爆破シーンは特撮であろうが、あまり違和感を感じさせない出来。ただ、船内に仕掛けられている爆破装置はなんだかチープだし、拿捕を恐れての自沈装置のつもりなんだろうが、ストーリー的には理解しづらい。
 また、日本軍の潜水艦も登場するが、搭載砲や艦橋の出来具合から、一部本物のアメリカ軍潜水艦上で撮影しているかもしれない。さらに、一瞬だが、日本軍潜水艦の浮上シーンの記録映像も挿入されているようだ。映画の冒頭には日本の街並みも登場するのだが、どこで撮影したものだろうか。

 アクション性とか、スパイサスペンスを期待していると思い切り裏切られる。自己都合ばかりの軍隊の汚さと、登場する人々のエゴが辛辣に描かれており、結構気が重くなる。頑なに信じるものと従わざるを得ないものの矛盾と対立が強調されている。唯一の女性エスター(マーゴリン)を取り巻く男達の欲望や、いかにも善玉のような存在でありながら、敵対する男が溺れるのを助けようともせずにせせら笑う男など、そこには善玉や悪玉という区別はない。人間のエゴがことさら強調されるのだ。
 こうした毒々しい作りは1960年代に流行っていたのだろうか、イメージ的には同じく艦船サスペンス「 駆逐艦ベッドフォード作戦 」と同じ系統のような気がする。

興奮度★★
沈痛度★★★★
爽快度★
感涙度★



 1942年の日本。ドイツ海軍ミューラー大佐はドイツ大使館に呼ばれ、日本からフランスへ生ゴム 7,000トンを運ぶ貨物船インゴ号の船長を命じられる。しかも、船員の多くは前科者たちであり、ミューラーは憤慨するがウェンデル提督は、かつて酒によって魚雷を食ったという失態を盾に強要する。この航海は途中で連合軍の攻撃も予想され、万が一の時のために船内に爆薬をセットしていた。
 ドイツから厭戦のためにインドへ逃げてきていたクレインは、英軍のスタッター大佐に会う。大佐はクレインにインゴ号へスパイとして乗り込み、生ゴムを奪取する作戦に協力するよう強要する。断るクレインだったが、ドイツSSに所在を売ると脅迫され、やむなく引き受ける事に。
 クレインはSSのカイル大佐を名乗ってインゴ号に乗り込む。厭戦家のミューラー船長とは端から折り合いが悪いが、ナチ党員の副官クルーゼとは懇意になることができた。また、船員として乗り込んだ政治犯のロバら複数の反抗分子は途中で船から脱走する事を画策していた。クルーゼの信用を勝ち取ったクレインは破壊分子の調査と銘打って、船内中の爆薬の在処を聞き出す事に成功する。
 その爆薬装置を破壊してまわる矢先にインゴ号は連合軍の護衛船団に遭遇してしまう。英軍貨物船に偽装したインゴ号はうまく騙せたと思った矢先、クレインが汽笛を鳴らす。汽笛に気づいた英軍艦艇は停船を命じるが、その瞬間英軍艦艇は日本軍の潜水艦によって魚雷攻撃を受ける。英軍船団は退散し、インゴ号は難を逃れる。その一連の行動を見ていた政治犯のロバはクレインに真意をただし、船の乗っ取り計画の協力をすることとなる。

 その後、接触した日本軍潜水艦にはドイツ軍ウェンデル提督が乗船しており、撃沈したアメリカ艦船の捕虜をインゴ号へ移送するために乗り込んでくる。ウェンデル提督はカイルSS大佐の存在を疑いを抱く。のらりくらりと話術で逃れるクレインだったが、ドイツ本国への照会をかけることとなり、24時間後にはばれることが必至となる。
 クレインとロバはアメリカ軍捕虜の協力を得ることを計画し、その説得役に捕虜と一緒に連れてこられたユダヤ人少女のエスターを取り込む。エスターは本国で親兄弟を殺されたうえ、ドイツ兵のレイプを受けていた。船長のミューラーは親切に接するが、傷ついた心は癒えなかった。エスターは倉庫に閉じこめられていた米人捕虜を説得するが、捕虜達はエスターを犯してしまおうとして混乱する。エスターは自分の身を好きにしてもいいからクレインらに協力するようお願いする。

 ミューラー船長の息子が魚雷艇で功績をあげる。しかし、その撃沈したのが病院船だと知り、ミューラーは飲酒して暴れる。日頃からミューラーを気にくわなかったクルーゼは指揮権を取り上げてミューラーを監禁する。さらに、ウェンデル提督からカイル大佐は偽物と知らせる。
 一方、クレインらも反乱を発起する。しかし、多勢に無勢で間もなくドイツ船員側に鎮圧される。抵抗したエスターはクルーゼに額を撃ち抜かれる。それを見たクレインは船の爆破装置を起動させて爆破することを決意する。迫り来る追っ手から逃げながら、爆破装置を復旧し、ついにスイッチを入れる。
 爆破されたインゴ号は傾斜を初め、クルーゼは退船を命じる。船員らは次々に海に飛び込み、クルーゼも海に入るが救命ボートに近づけない。政治犯のロバがおいでおいでしながら遠ざかっているのだ。ついにクルーゼは溺れて海中に没する。
 インゴ号にはミューラー船長とクレインが残っていた。インゴ号は大きく開いた穴をラード油が封じて沈没を間逃れていた。連合軍に連絡をとって欲しいと頼むクレインに、ミューラーはドイツに忠誠を示して断るが、信じるものがあってうらやましいと言うクレインの言葉に、ついに連合軍へ打電を始める。


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最終更新日  2006年08月04日 07時04分53秒
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