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2008年08月17日
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カテゴリ: 戦争映画
1987 アメリカ 監督:ハン・ウー・ジュン
出演者: デニス・クリステン、ユン・キョン・ソー、ゲイリー・ウッドほか
110分 カラー SOLDIERS OF INNOCENCE



 典型的B級映画ながら、実に意外性とインパクトのある変わった戦争映画。朝鮮戦争を舞台にしており、タイトルのように幼い子供らが兵士として戦う悲惨な内容ながら、なんとも形容しがたい不思議な完成度を誇る。子供兵士はある意味タブーだし、ストーリー、役者の演技、アクションとも秀逸とは言えないし、とてつもなく地雷ぽいのだが、全編見終わってみると感動と達成感のような不思議な感覚に襲われるのだ。監督は韓国人?のようだし、主演のデニス・クリステンも見たことない。だが、「超」B級作品なのだ。ストーリーや映像といった映画作品的には★3.5を超えることは出来ないのだが、実はインパクト度から言ったら★5つと言いたいくらいである。それだけ、レアというか、反則的作品なのだ(笑)。

 実は主役のデニス・クリステンは、朝鮮戦争にも従軍歴があり、戦後韓国の俳優として名を馳せた人物。従って本作はアメリカ映画とは言え、韓国映画に近いのだ。アメリカ映画のようで韓国映画のような不思議なバランスはここに理由があるのだろう。アメリカ的なヒーロー主義と韓国的な悲壮感がうまくB級的に融合した作品と言える。
 ストーリー的には、子供や女が銃を持って戦ってしまうという、あり得ないような練られていない設定ではあるが、どうせフィクションならこんなのがあっても良いかなと思わせるストーリー。韓国、中国映画と言うのはここまでするか、という位子供を使って悲壮感を際だたせるものが見られるが、本作も見事だ。兵士や大きいお兄ちゃんたちの真似をして、鉄兜代わりに木の椀を被る幼い男の子のいじらしさはただ者ではない。爆薬を持ってとぼとぼと歩いていく後ろ姿シーンは、感極まるばかり。ただ、韓国語というのはヒステリックで、どうも耳障りなのが難点。

 アクション的にはちょっとやりすぎ。米兵1人と女子供だけで北朝鮮軍正規兵数十人をやっつけてしまうなど・・・無茶だろう。せめて分隊程度の北朝鮮兵にしておいた方がリアルだったんだが。

 撮影は韓国かアメリカかわからない。しかし、韓国人の子供らも皆英語を話しているので、アメリカ向けに作った映画と思われる。火薬使用量は結構大目で、爆発シーンや銃撃戦シーンはそこそこ迫力がある。ただ、演じる兵士の動きは稚拙で、エキストラの動きが緩慢で、撃たれた兵士の倒れ方が画一的。このあたりのアクション演技指導は手抜きらしい。ラストの北朝鮮軍の崖陣地のセットはなかなか良くできている。もう少し陣地のアップを使ってくれればリアル感が増しただろう。
 描かれている戦闘は北朝鮮軍が侵攻し、撤退するシーンであることから洛東江の戦いあたりなのだろうか。なお、韓国人シスターを演じるユン・キョン・ソーは田中美佐子似の美人。

 かつてビデオになっただけで、本作を見る機会は極めて少ないと思われる。しかし、これほど強烈なインパクトの映画はレアだ。


興奮度★★★
沈痛度★★★★★
爽快度★★
感涙度★★★



(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

1987年、元アメリカ軍兵士コリンズは20年ぶりに韓国を訪れ、犠牲となった子供達の記念碑の前で回想にふける。
 朝鮮戦争の最中。爆撃で荒らされた町から人々が逃げ惑う中、アメリカ人宣教師や尼僧が負傷者を救っている。
北朝鮮軍の攻勢に押された米軍は、61ミリ砲も届かず、80ミリ砲もない中、撤退を余儀なくされる。ウォーター大尉らは撤退するが、コリンズ軍曹は言う事を聞かずに単身残る。
 本隊から1人離れたコリンズは、負傷しながらも一人で北朝鮮軍から逃げ、辺鄙なカソリック教会にたどり着く。そこにはアメリカ人尼僧アンと韓国人尼僧テレサ、12人の戦争孤児がいた。アンはコリンズに親切で、食料を与える。テレサは水を汲みに出るが、そこでアメリカ兵を探しに来た北朝鮮兵二人に出くわす。宣教師に化けたコリンズは二人を射殺するが、テレサはコリンズを人殺しと罵る。アンとテレサは北朝鮮兵に捕らわれていた子供達を引き取ることにする。
 大勢の子供に困惑するコリンズだったが、食料も欠乏する状況の中、仕方なく食料調達のためアンとともに町に出かける。食料を見つけたアンだったが、仕掛けられた罠に間一髪のところをコリンズに救われる。
 アンやテレサらと反りの合わないコリンズだったが、武器を回収しに出た隙に北朝鮮兵が教会に潜入していた。またもや危機を救ったコリンズだったが、教会の防護のため、壁の穴を塞ぎ、トラップを仕掛ける。子供達は武器のかわりにパチンコを練習し、テレサはそれを苦々しく思う。
 外出するなと厳しく言うコリンズだったが、子供達は次第にコリンズを慕っていく。特にキムは兵士になりたがっており、コリンズは見張りの仕方を教える。コリンズはキムの袖にマークを描き、伍長に任ずる。喜んだキムはコリンズと2時間おきの見張りにつく。そんな姿にテレサも次第にコリンズを理解し始める。
 食料を探しに出たアンが北朝鮮兵に捕まる。助けに行こうとするテレサをコリンズが制止する。協力して子供たちの面倒をみなければならないからだ。子供達は皆兵士になりたがる。そこで、教会の中に隠れ穴を掘り、庭中にトラップを仕掛けて、その操作方法や合図を訓練する。
 コリンズと子供たちは北朝鮮軍陣地に潜入し、食料や武器を調達して爆破する。さらにテレサとコリンズは打ちとめ始める。
 コリンズとキムは偵察に出かける。コリンズは傷が悪化し、弱ってくる。そこで、キムの廃家に寄り、薬草でコリンズの傷を手当てする。その間に北朝鮮兵と遭遇し、キムは恐怖で撃てなかった。そして、キムは北朝鮮軍に虐殺された家族の死体を発見し、泣きじゃくる。
 コリンズたちを追いかけた北朝鮮兵らが教会に侵入する。すぐさま、テレサや子供達は地下に隠れる。しかし、子供の咳で発見されてしまう。間一髪のところでコリンズが助け、キムが北朝鮮兵を尋問する。北朝鮮軍は退却中であり、退却の過程で教会を通過する危険性があった。
 アメリカ軍は北朝鮮軍陣地を攻撃するが、苦戦。そこで、キムは北朝鮮軍陣地に爆薬を仕掛けることを考える。大きい子供に混じって幼いキムの弟も着いていってしまう。キムは死ぬ覚悟で単身陣地に行くと、走り始めるが、仲間に取り押さえられてしまう。もみ合っているその隙にキムの弟は「僕だってできるんだよ」と言い、爆薬をもって敵陣地に歩いていってしまう。
 爆薬を持って橋を渡る姿に、両軍とも銃撃を止める。そしてついに北朝鮮軍陣地に入ったキムの弟は「届ものだよ」と言って爆破する。泣き叫んで駆け寄るキム。 

 そのころ、教会に北朝鮮軍が接近していた。必死に闘うコリンズ。テレサも機関銃を構えて撃ちまくる。子供達もトラップをかけて戦う。キムたちが戻ったとき、北朝鮮軍は全滅していたが、教会もボロボロだった。しかし、皆無事だった。
 コリンズはテレサに修道女になれそうかと問う。わからないと答えるテレサ。アメリカ軍本隊に戻るコリンズに、キムは行かないでと頼む。コリンズは初めてキムの名を尋ね、「子供に戻るんだ」と言って去るのだった。

 教会で回想にふけるコリンズの背後に牧師が近づく。「私はキム伍長です。」二人は再会を果たすのだった。 






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最終更新日  2008年08月17日 20時06分53秒
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